新型コロナのおかげで「情報貧困社会」に

WST National Galllery Copyright par Duc de Matsuoqua

昨日の昼休み(ということはしっかり都心に命懸けで出勤しておりまする)、ある店舗に入る際に制止させられ、まずアルコール液で消毒するよう言われ、続いて、額にレーザー光線のようなものを当てられました。

 「ハハハア、よくテレビで見る例の体温計かな」と、初体験だったので、ワクワクしてしまいました(笑)。それで、何か言ってくれるのかと思ったら、何も言ってくれないので、お姐さんに「何度でしたか?」と確かめると、「35.7でした」との答え。今の人は「35度7分」と言えんかいなあ、と思いつつ、「えっ!?35度?」と我ながら吃驚してしまいました。自分の平温は36度5分ぐらいだと思っていたからです。ま、機械もいい加減かもしれませんが、いずれにせよ、熱がなくてよかった、と一安心。この御時勢ですからね。

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 ということで、昨日は、目下、世界で最も注目されているサイト、ジョンズ・ホプキンス大学の「世界の新型コロナウイルス感染マップ」を久しぶりに眺めていたら、刻一刻と感染者が増加しているので、怖くなりました。怖いもの見たさで、見続けていたら、一昨日まで感染者が140万人台だった米国の感染者が目の前で、あっという間に、150万人台の大台を突破。ちなみに、今日20日午前(日本時間)の時点で、米国の感染者は153万人になろうとしてます。このままでは、米国の死者も10万人を超えることでしょう。

 ニュースでは、ブラジルのボルソナロ大統領による強権的な経済優先の放任主義で、感染が急拡大して世界第3位(27万人以上)になったとか、フランスでの新型コロナによる死者が最も多いのは、貧困層が特に多いパリ北部近郊のセーヌ・サン・ドニ県だとか暗い話ばかりです。

 メディアも大衆も暗いネガティブ情報ばかり目を向けがちです。もっと明るい話はないもんですかね?

 例えば、先ほどのジョンズ・ホプキンス大学のマップによると、本日の時点で、ベトナムとカンボジアとラオスでは、新型コロナウイルスによる死者はゼロなのです。感染者は、それぞれ、324人、122人、19人といるものの、一人の死者も出していないのです。何が原因なのでしょうか? 一党独裁政権による強権的な封鎖が奏功したのではないか、という識者の意見もありますが、それだけじゃなさそうです。何しろ、同じ東南アジア諸国(ASEAN)では、インドネシア1221人、フィリピン837人、マレーシア114人、タイ56人、そしてシンガポールは22人の死者を出しています。ASEANの中では開発国と言われているCLV(カンボジア、ラオス、ベトナム)の「成功事例」を知りたいものです。

 そう言えば、北朝鮮は、死者どころか、感染者さえいないことになっていますが、世界中の人が信じていないのが可哀そうです。北朝鮮の成功例も知りたいものです。

 まあ、この御時勢では、記者や特派員が街に出て、「生の声」を拾うのも難しいでしょう。日本のテレビでは、コメンテーターと称する人たちが、現場を全く知らないのに、家に閉じこもって、したり顔で自分の意見を主張してばかり。これじゃあ、井戸端会議か居酒屋談義と何ら変わりやせん!(だから見ません)

 新型コロナのおかげで、「情報貧困社会」になったということでしょう。