再び、消費税ゼロを提言します

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株が世界的に大暴落しています。

 3月12日のニューヨーク・ダウ工業株30種平均は、前日比2352.60ドル(10.0%)安の2万1200.62ドルと、1987年10月の暴落「ブラックマンデー(暗黒の月曜日)」以来の大幅下落をしました。

 それを受けた日本も、13日午前に一時、2016年11月以来3年4カ月ぶりに1万7000円を割り込みました。

 まあ、新型コロナ・ショックというか、パニックですね。

 これから不況になり、個人消費も落ちることから、昨日は、小生は生意気にも「消費税ゼロ」を提言しました。 2019年10月に消費増税する前に、 安倍晋三首相は「(2008年の)リーマン・ショック級の出来事がない限り、10%にする」と啖呵を切ったことを国民は忘れていません。今、まさに、 リーマン・ショック級の出来事、いやそれ以上のことが起きているではありませんか。増税はやめるべきです。

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 「消費税ゼロ」は我ながら、思い切った提言かと思ったら、既に、れいわ新選組の山本太郎代表が今年1月に月刊誌で提言していたんですね。そして、11日には 自民党の有志の若手議員らが経済への影響を最小限に食い止める必要があるとして、消費税ゼロなどを政府に提言しておりました。 自民党がですよ。野党は何をやっているんでしょうかねえ。特に、野党第一党の立憲民主党なんかは、私権を著しく制限する特措法の改定に賛成するんですからね。何考えているでしょうか、枝野代表は。政党の存在価値もなければ意味もありませんよ。

 10年おきに繰り返される株のバブルと大暴落は資本主義社会の宿命ですかね?ここ最近では、1987年10月 のブラックマンデー、1997年10月のアジア通貨危機、2008年10月のリーマン・ショックが記憶に新しいですが、2020年3月は、コロナ・ショックですかぁ…。

 今年は令和2年ですが、元号が新たになって2年目はどういうわけか、何か起きます。平成2年(1990年)はバブル崩壊の開始、昭和2年(1927年)は、昭和恐慌でした。もちろん、偶然でしょうが、我々は今、激動の時代に生きています。

 私もよく存じ上げている愛知県にお住まいの篠田長老は「マスクが売り切れで、買えにゃーからしょうがにゃあだぎゃ」と言って、バスでも電車の中でもマスクせず、堂々と街中を歩いているそうです。

 フランスのテレビを見ていたら、病人でない限り、マスクは必要ないと報道していました。紙か布切れだけで、猛毒のウイルスをシャットアウトできるかどうか甚だ疑問なので、世間の人は気休めで、紙マスクをしているだけなのでしょう。(効果があるのは、医療用のガスマスクのようなマスクだけなのでは?)

 その点、篠田長老の行動は理にかなっているかもしれません。人間、緊急事態でどんな行動を取るのか、その人の個性が現れますね。

 

特措法改正の緊急事態宣言は危ないのではないか?

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 まだ3月で、気が早いですが、今年2020年の流行語大賞は、「東京オリンピック」ではなくて、「新型コロナウイルス」で決まりですね。京都・清水寺の漢字一文字も、感染の「染」辺りじゃないでしょうか(苦笑)。

ということで、最近のニュースは、どこもかしこも、閉口するほと「新型コロナウイルス」の話ばかりです。「濃厚接触」だの「クラスター」だの耳慣れない「新語」もすっかり慣れてしまいました。この言葉は、20年後の未来の人が、意味が分からなかったり、違う意味に取ったりしてくれることを願いたいものです。

 個人的ながら、楽しみにしていた来週の高校の同窓会も結局、延期になってしまいました。「同調圧力」に屈したくなく、ギリギリまで開催を模索していたのですが、周囲の状況が許さなくなってしまいました。一番気になっていたのは、わざわざ遠方から参加してくれる友人たちです。1週間前という直前だったので、キャンセル料が発生するからです。幸い、その中の一人のK君の場合は、新型コロナウイルスによる中止延期の場合、新幹線料金のキャンセル料は免除してくれたそうです。まあ、「自粛要請」は国家的規模ですから、一企業としても配慮せざるを得なかったのでしょう。

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 政府は、海外からの渡航者のうち、中国と韓国からは、入国後、二週間は、日本人なら自宅で、外国人ならホテルなどの施設で謹慎してもらう検疫上の措置を取ることになりました。二週間のホテル滞在費は、「自前」ということにしたそうなので、これでは来日、訪日する中国人、韓国人は激減するはずです。まるで「鎖国」ですね(苦笑)。我々今、歴史的な変革期に生きている感じがします。

 この緊急措置に対して、早速、中国政府は「概ね妥当」だとしましたが、韓国外務省は猛烈な抗議をして同じような対抗措置を取ることを発表しました。でも、これは致し方ないんじゃないでしょうか。自然の猛威というか、ウイルスの猛威ですから、人智の及ばない所があるからです。

 それどころか、安倍政権は、日本国民に対しては、来週14日にも、「緊急事態宣言」を施行する構えです。多くの人は甘く考えているようですが、こんな宣言が出されたら、外出禁止令だの集会禁止令だの大幅な私権が制限されることが予想され、国民を不安に陥れます。安倍首相は、新型コロナウイルスにかこつけて、「閣議決定」だけで何でもやりかねませんからね。

 今のメディアは御用新聞化してチェック機能が疎かになっているので、気が付いた時は「いつか来た道」を歩いているかもしれません。

【後記】

 一部のメディアしか報道していませんが、2012年成立の新型インフルエンザ対策特別措置法が改正されて、緊急事態宣言が施行されると、市民の外出や集会を制限できるほか、所有者の同意を得ずに土地・建物の収用なども可能になるといいます。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020030401247&g=pol ☜ 時事通信

大丈夫かなあ?

 

日本共産党と社会党がソ連から資金援助を受けていた話=名越健郎著「秘密資金の戦後政党史」

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(渓流斎ブログ3月3日付「冷戦期、自民党は米国からお金をもらい、社会党と共産党はソ連からお金をもらっていた」のつづき)

 名越健郎著「秘密資金の戦後政党史」(新潮選書)の前半は、冷戦時代、自民党が米国からたんまりとお金をもらっていた、という話でしたが、後半は、日本共産党と社会党がソ連から資金援助と便宜供与を受けていたという話です。公文書から具体的に書かれています。

 共産党の場合はこうです。

 ソ連共産党による秘密基金に関する「特別ファイル」の全ての記録は確認できなかったが、判明しただけでも、1951年に10万ドル、55年25万ドル、58年に5万ドル、59年に5万ドル、61年に10万ドル、62年に15万ドル、63年に15万ドルーと少なくても7年で計85万ドルが供与された。この期間の85万ドルは、現在の貨幣価値では30億円以上に匹敵すると思われる。(176~177ページ)

 社会党の場合は、1950年代は中国から60年代からソ連から「友好商社方式」と呼ばれる迂回融資の形で、お金をもらっていました。

 原彬久元東京国際大学教授の著した「戦後史のなかの日本社会党」(中公新書)によると、社会党の浅沼稲次郎委員長の「米帝国主義は日中両国人民の共通の敵」(1959年3月の訪中の際)発言を前後して、中国は日本に「友好商社」を設け、これを通じて中国産の漆、食料品等のいわゆる「配慮物資」を流し、この友好商社の利益の一部を社会党の派閥・個人に還流していったことは、周知の事実であるといいます。(236ページ)

 その後、社会党は、資金援助を中国からソ連に切り替えます。そのきっかけは、1961年のソ連ミコヤン副首相の訪日だったといいます。歴史的な中ソ対立の最中、同副首相は、社会党の河上丈太郎委員長に対し、「日本共産党が中国共産党に接近したので、ソ連共産党は社会党との関係を深めたい」と正式に申し入れ、本格化したといいます。これを受けて、64年7月に成田知巳書記長を団長とする第3次訪ソ団がフルシチョフ首相らと会談し、貿易面の全面協力などを含む共同声明を発表します。(242ページなど)

 これによって、優遇された社会党系商社がソ連との貿易で利益を得て、その一部を社会党に還元していくシステムが確立したわけです。(社会党がソ連寄りになったのは、共産党が60年代から「自主独立路線」を提唱してソ連から離れたことや、70年代に「日中両国の共通の敵」だった米国が中国に接近したことが要因になっています)

 著者は「ソ連がチェコスロバキアの自由化運動『プラハの春』を戦車で鎮圧した1968年のチェコ事件は、ソ連型社会主義への失望を高めたが、社会党左派の理論的指導者、向坂逸郎や岩井章総評事務局長らはソ連の行動を公然と擁護した」と書き、暗に、社会党系は、ソ連からお金をもらっているから批判できなかった、ことを示唆しています。

 嗚呼、公開された公文書によると、自民党は少なくとも1964年まで米国からたんまりとお金をもらって、ズブズブの関係。そんな大企業中心の金権政治に嫌気をさして、共産党と社会党にユートピア世界建設の夢を託していた大衆も、見事、裏切られていたわけですね。ソ連から利益供与を受けた党が全権を掌握すれば、日本はソ連の衛星国になっていたことでしょう。

 別に今さらカマトトぶるわけではありませんが、こんなんでは政治不信、と同時に人間不信になってしまいます。

「募ったが募集していない」とはどういう意味なのか?=新型コロナウイルスによる肺炎のデマも心配

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ここ一週間は、新型コロナウイルスによる肺炎騒ぎで、ニュースはその話題一色です。

 最初は、「大したことはない」「大したことはない」「ヒトからヒトへ感染しない」と言っておきながら、あれよあれよ、と感染が広がり、1月28日の時点で、 中国では死者132人、感染者5974人 という有り様です。これで、2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)感染者数 5327人= 世界保健機関(WHO)調べ=を超えたことになります。

 海外でも50人以上の感染者が報告され、 特に、昨日になって、武漢からの中国人観光客を乗せていた奈良県の観光バス運転手が感染し、ついにヒトからヒトへの感染が日本でも初めて確認されたことから大きなニュースになりました。

 WHOは何をやっているんでしょうか。いまだに「緊急事態宣言」を発令しないのは、「出すな」という中国からの圧力と、分担金の多い中国を配慮しているからではないかというまことしやかな噂が流れています。WHO事務局長も何となく…。

 いや失礼、失礼、伝聞を書いてはいけませんね(苦笑)。ただ、このまま死者、感染者とも増え続けていくと、極端主義者や宣撫活動家が徒に不安や恐怖を煽って、人々がパニックに陥らないか心配です。一刻も早く鎮静化してほしいものです。そのためにも、正しい情報の発信が望まれます。特に、公的機関や政府関係者からの発言は厳格にしてもらいたいものです。

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 政治家についても、彼らは、発する言葉が全てだと言っても過言ではないのに、昨日の国会・衆院予算委員会での安倍晋三首相の答弁には呆れましたね。 例の首相主催の「桜を見る会」を巡り、安倍首相の地元の後援会事務所が、「功績」や「功労」に関係なく事前に参加者を募集(後援会員なら誰でも自由に)していたことから、野党から税金を投入した公的行事の私物化ではないかと指摘されると、安倍首相は「幅広く募ったが、募集はしていない」と言い放ったそうですね。なんじゃらほい、ですよ。

 こんな言い方が許されるのなら、

 罪を犯したが、犯罪はしていない。

 明らかに言ったが、明言はしていない。

 ウイルスは広がったが、拡散はしていない。

…などと言っているようなものですよ。

 「真摯に反省」し、「誠意に対応」することを信条とする日本の最高権力者があんな発言をすれば、公的機関による発表も疑いたくなります。でも、あんな発言をしても優遇された後援会による強いバックアップで支持率は変わらず、政権は安泰ですから、こんなブログを書いても、馬耳東風であり、何の突っ張りもないことは確かです。

 嗚呼、場郭斎。

 

小説「桜を見る会」

八十代将軍宗吉(むねよし)は、八十代と称しながら、実は、徳河ではなく、長州の流れ汲む三代目の将軍でした。宗吉は、祖父に当たる、将軍の座を奪った永久戦犯の七十八代将軍介信(すけのぶ)を尊崇しています。

 その介信が飛鳥山で始めた「桜を見る会」を、宗吉は毎春楽しみにしているのですが、ここにきて、コミンテルンから派遣された幕府議会議員から「公私混同ではないか」と追及され、困り果てております。

 宗吉政権の基盤を支える長州藩後援会の会員を牛車1万台に乗せて、江戸まで運び、「前夜祭」と称す大宴会まで公金を使って催していたことがバレてしまったのです。

 その公金は、実は民百姓から搾り取った年貢米を大坂の商人(あきんど)佐藤忠兵衛(佐藤忠)に横流ししてつくった多額の闇金を運用していたのですが、極秘・機密条項なので、臣民は知るよしもなし。

 将軍宗吉は「桜を見る会の名簿は既に廃棄した。主催の徳河幕府が参列者決めているので、わいの与り知るところではない」と逃げ回っておりましたが、反幕倒幕を掲げる「日朝瓦版」が霜月13日付朝刊トップで、「宗吉将軍の事務所から長州藩後援会に『桜を見る会』の案内」との見出しでスクープされてしまいました。

 おまけに、こちらも反幕というより反宗吉で知られる「江戸瓦版」も「昨春の『桜を見る会』では、尾張の人気キャバクラ嬢が招待された」との内部情報を暴露。

 臣民からは「民百姓の命を捧げた公金を横領しているのではないか」とやんのやんのと直訴が起こり、デモ隊も桜田門外と隼町と飛鳥山に集結し、幕府側から催涙ガスと実弾が発射されたという未確認情報が飛び交う有り様です。

 悪い話は続くもので、長州藩後援会員を乗せた牛車が暴走して、池袋の交差点で若い母と幼児をはねて死に至らしめた事故が発生し、犯人を留置せず、7カ月も経って、やっと検非違使が「書類送検」という「お咎めなし」に近い処遇をしたことで、またもや臣民が大騒ぎ。「民百姓なら、わずか一文(いちもん)の駄菓子を万引きしただけで、牢屋に入れられるというのに、将軍に近い特権階級には、法が適切に運用されない。長年『法の支配』を訴える宗吉将軍の言動とは矛盾するのではないか」と訴える者がいましたが、将軍様は馬耳東風でした。

 而して、我ら江戸国は、21世紀になっても、相変わらず、上等臣民(特権階級)と下等臣民(奴隷階級)との格差はますます広がるばかりでした。めでたし、めでたし。

おしまい 

ゲノム編集食品はお好き?

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消費者庁は昨日の19日に、「ゲノム編集」技術で開発した食品について、「食品表示を義務化しない」と発表しました。

 えっ?ですよ。

 「何でもお上は、なし崩しでやりたいことをやるんだなあ」というのがこのニュースを初めて聞いた時の個人的感想です。

 でも、ゲノム編集の一部だけは、あれほど安全性に問題ありと判断された「遺伝子組み換え食品」とは、ちょこっとだけ違うようです。今回、食品表示を義務化しないと決められたゲノム編集は、狙った遺伝子を切断する手法のことで、同じゲノム編集でも、 狙った部分に遺伝子を加える手法の方は、遺伝子組み換え食品の規制対象で、こちらは表示義務は続けるようです。

 それでも、素人にはさっぱりその違いが分からず!いずれにせよ、年内にゲノム編集食品が出回るそうですが、食べる気がしませんよね。(表示されないので、消費者は分からないかあ!!)

 ゲノム編集食品の表示を義務化しない理由について、消費者庁は「安全面では従来の品種改良と同程度のリスクであり、科学的にも見分けられないことなどから判断した」そうですから、やはり、これを読んで、「なし崩し」の思いを再び強くしました。 それにしても、この理由は何度読んでも、怖ろしいですね。プロでも見分けがつかないから、ま、いっかあ、といった軽いノリです。

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 学校でも会社でも、簡単な「決まり事」は何でも「なし崩し」で運用され、いつの間にかルールになっていたりします。地方自治体でも国政でも同じことが言えますね。声をあげて反対意見を旗幟鮮明にしなければ、いつの間にか、法律になっていたり、憲法になったりしかねません。

 となると、消費増税もなし崩し、自公連立政権もなし崩し、少子高齢化もなし崩しってことなのかなあ・・・。

 

萩生田氏の文科相御就任を寿ぐ

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 昨日(9月11日)発足した第4次安倍再改造内閣の閣僚を見ると、最も適材適所で見事に嵌っていたのが、文部科学相に就任した萩生田光一氏(56)以外有りえないことでしょう。それにしても、台風15号の影響で、千葉県内では45万軒も停電で復旧の目途が立っていない中、よくぞ性急に内閣改造なんかやったものです。

 萩生田氏は、東京都下の八王子市議から都議会議員、衆院議員と一つ一つ階段を昇って地位を築き挙げた苦労人らしいですが、世間が彼を注目したのは2016年、モリカケ問題華やかりし頃、安倍首相と加計理事長と一緒に缶ビール片手にバーベキューを楽しむ勇姿写真が拡散してからでした。

 「この人、誰?」と疑問に思う世間を尻目に、180センチ、100キロのガタイを武器に官房副長官として「消費増税を延期したらどうか」「憲法改正に消極的な衆院議長は交代したらどうか」などと発言力を増し、「安倍首相の側近中の側近」「総理の懐刀」と呼ばれるようになりました。それが如実に現れたのが2016年、加計学園獣医学部新設に際しての「官邸は絶対やると言っている」「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」といった発言疑惑で、そう発言したとされる文書が17年になって文科省で見つかったことでした。まあ、そんなことは、世間の人はもうすっかり忘れていることでしょう。報道すらしない新聞やテレビもありますからね。

 御本人は、文科相就任記者会見で「私の名前を使って(文科)省内の調整を図った人たちがいたのだろう」と疑惑を否定していますから、真相は不明だということは付け加えておきます。しかし、こういう方が本丸の文科省の大臣になってしまうなんて、ブラックジョークとしか考えられませんよね?

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 萩生田氏は、 「日本会議」国会議員懇談会事務局長で、2013年に自民党の「教科書検定の在り方特別部会」の主査に就任した際、教科書会社の社長らを呼びつけて「自虐史観に立つなど、多くの教科書に問題となる記述がある」と追及したりしたようです。また、 彼の議員会館の事務所には「教育勅語」の大きな掛け軸が掛かっているということで、思想信条が分かりやすい人です。まさに安倍首相好みで、祖父の岸信介以来の念願だった「一丸となって力強く推進する」憲法改正に邁進する同志として、どうしても彼が必要なこともよく分かります。

 でも、NHKの最新の世論調査(9月9日)で、安倍新内閣が最も力を入れて取り組むべきだと思うことを六つの選択肢をあげて聞いたところ、「社会保障」が28%で最も多く、次いで「景気対策」が20%、「財政再建」が15%の順で、「憲法改正」は6番目の5%でした。 やはり、世間の皆様は、憲法改正よりも、年金などの社会保障や雇用問題など景気対策の方が関心があるということです。

 今日のブログは、あまりにも正攻法で我ながらつまらないですね(苦笑)。ただ、新聞を読み比べると、萩生田氏のことをほとんど書かない新聞もあったので、つい書いてしまいました。えっ?新聞に出ていなくてもネットに出ている?・・・ありま。それじゃあ、何のツッパリにもなりませんね(笑)。

ハイエクと親交を結んだ田中清玄

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 8月のお盆の頃は、マスコミ業界では「夏枯れ」と言って、あまり大きなニュースがないので、「暇ネタ」ばかりを探します。

 今年の場合は、あおり運転をして真面目な市民を殴ったチンピラ(失礼!彼は天王寺高~関学~キーエンスの元エリートでした)の捕り物帖ばかりやっていて、いい加減、嫌になりましたね。普段なら三面記事の片隅にベタで載るような事案でも、テレビはニュースからワイドショーまで繰り返し垂れ流していました。文化人類学者の山口真男(1931~2013)は「マスコミは、存在自体が悪だ」と喝破したそうですが、長年マスコミ業界で飯を喰ってきた私自身も耳が痛いですね。

 マスコミはもっと信頼を回復して頑張らなければいけませんよ。今はマスコミより、ネットの方が怖い時代になりましたからね。 あおり運転のチンピラに同乗していた女容疑者を、変な正義感を持った若者が、間違って関係のない善良な市民をネットに拡散したため、被害者は、業務上でも精神的にも大変な目に遭われました。

 私も変なことは書かないよう気をつけます。

 さて、先週読了した大須賀瑞夫編著「田中清玄自伝」(文藝春秋)の余波がいまだに続いています。

 「26年ぶりの再読」と書きましたが、当時(1993年)は今ほどインターネットも発達しておらず、情報も不足していて「憶測」ばかり氾濫していました。

 今では検索すれば、簡単に「田中清玄」は出てきます。でも、ウィキペディアには「CIA協力者」と書かれていて驚いてしまいました。「自伝」を読む限り、田中清玄ほど反米主義者はいないと思ったからです。(戦前は共産主義者だったものの、スターリンに対する不信は筋金入りでしたので、反ソ主義者でもありました)日本政府の対米追随政策を絶えず批判したり、「ジャップの野郎が」と威張りくさる米国人と高級バーで喧嘩しそうになったり…。何と、彼は「そのうち、『アメリカ・イズ・ナンバーワン』と言う大統領が出てくる」と予言までしてますからね。

 「自伝」によると、田中清玄は、戦後まもなく昭和天皇に謁見したり、先の天皇陛下の訪中を実現させたり、まさに黒幕として活躍しました。外務省や右翼団体からの抗議などを乗り越えて、 戦前から親交のあった鄧小平が中国の最高実力者となったため、 個人で外交を成し遂げたのは大したものです。

 また、韓国やインドネシア、フィリピンでの利権を独占しようとする岸信介=河野一郎=児玉誉士夫=矢次一夫ラインとは最後まで敵対しました。

 自伝の最後の方では、ノーベル経済学賞を受賞したフリードリヒ・ハイエク教授との交流にも触れています。ハプスブルク家の家長オットー大公から紹介されたらしいのですが、ハイエクはハプスブルク家の家臣の家系だったそうです。

 ハイエクは、戦前からマルクス経済もケインズ経済も否定して、新自由主義経済を提唱した人です。彼が設立したモンペルラン・ソサイエティー(共産主義や計画経済に反対し、自由主義経済を推進する目的に仏南部のモンペルランに設立)に田中清玄も1961年から参加しましたが、間もなくして、フリードマンらシカゴ学派が大挙加入し、田中清玄は「彼らはユダヤ優先主義ばかり唱えるのでやめてしまった」といいます。

 それでも、ハイエク教授との個人的交流を生涯続け、京都大学の今西錦司教授と対談会を開催したりします。

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 私は、哲学者でもあるハイエクについては名前だけしか知らなかったので、彼の代表作である「隷属への道」をいつか読んでみようかと思っています。マル経も、そしてケインジアンまでも否定したため、両派から集中砲火を浴びながら一切怯まず、学説を曲げなかったところが凄い。田中清玄とは意気投合するところがあったのでしょう。

「西洋の自死」=日本も手遅れなのか?

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 ダグラス・マレー著、町田敦夫訳「西洋の自死」(東洋経済新報社、2018年12月27日)が世界的なベストセラーになっているということで、手に取って読んでみました。

 著者は若手、とは言っても、今年40歳になる気鋭の英国人ジャーナリストです。

 内容については、この本の「脇見出し」を引用させて戴くと、「欧州各国が、どのように外国人労働者や移民を受け入れ始め、そこから抜け出せなくなったのか」「マスコミや評論家、政治家などのエリートの世界で、移民受け入れ懸念表明が、どうしてタブー視されるようになったのか」「エリートたちは、どのような論法で、一般庶民からの移民政策の疑問や懸念を脇にそらしてきたのか」といったことが書かれています。

 ちょっと、まどろこしく書かれていますが、移民問題は結局、文化や言語、宗教の問題にまで行き着き、もともといた地元の人たちは、移民の人口増により、少数派に追いやられることが書かれていて、それを言うと「人種差別者」だのと糾弾されると、著者は言いたかったと思えます。

日本語訳版だけでも500ページ以上あり、全て読み通すのには難儀します。この10年近くで欧州で起きたさまざまなテロ事件や移民問題などを具体的に事実として取り上げている書き方で、著者の感慨はあまり挟もうとしません。 でも、斟酌はできます。

 例えば、2017年11月に「ビュー・リサーチ・センター」が公表したところによると、スウェーデン(2016年のイスラム教徒人口は8%)では、今後全く移民を受け入れなかったとしても、2050年にはイスラム教徒人口が11%になり、「通常の」流入があった場合は21%、近年の大量移民が維持されれば31%になるといいます。

 この後で、著者は「1950年のスウェーデンはほとんど移民がいない、民族的に同質の社会だった。それが1世紀後の2050年には、見た目が一変しているだろう。…もしかしたら、それでも構わないかもしれない」といった、思わせぶりな書き方です。

 この本に関しては、日本ではあまり報道されませんでしたが、かなり賛否両論の渦が欧米で巻いたようです。それは、他人事ではなく、その波は、近いうちに、日本にも押し寄せてきます。

 もう、マスコミが言うような「移民排斥=極右、非寛容な人種差別主義者」「移民受け入れ=リベラリスト、寛容な人道主義者」といった単純な図式ではないのです。

 最近、このブログも随分アクセス数が増えました。どなたがお読みになっているのか想像もつきません。襲撃されたくないので、私はか弱い人間ですから、卑怯者と言われようが、自分の意見は茲には書きません(苦笑)。扇動者にはなりたくないというのが本音です。悪しからず。

移民問題は、自分たち個人の問題だと考えるべきだと思っています。

したたかな人間とそうではない人間

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 先週、最も話題になった一つとして、将来の首相候補と目される若いサラブレッド議員が、日本のホワイトハウスである首相官邸で、結婚記者会見を開いたことでした。

 「政治利用ではないか」と批判されましたが、利用ではなく、政治そのものでしょう(笑)。私のようなひねくれた意地の悪い人間から言わせると、そんなめでたい話なら、ホテルオークラか、帝国ホテルで、金屏風をバックに会見を開いたらどうですか、というお節介な感想しか思い浮かびません。四代も続く世襲議員ですし、それぐらいのお金はあるでしょう。

 もう一つ、穿った見方をすれば、あの記者会見は、ちょうど、当該議員の最大票田である主婦層が熱心に見るテレビのワイドショーが生中継できる時間帯を選んで、巧妙に仕組まれたことでした。お相手の女性は、日本人なら知らない人はいないぐらい有名なタレント・アナウンサーですから、視聴率獲得には好材料ですからね。お蔭で、世襲議員は、主婦層に対して大いに株を上げることに成功しました。

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 女性タレントもかなりしたたかでした。議員より3歳年長の彼女は、すでにお腹の中に二世、いや「五世議員」を妊娠されているらしく、将来の日本のファーストレディとしてお墨付きを得たようなものです。かなり、かなり計算し尽された感があります。

 昼間の日本のホワイトハウスでの記者会見では、彼女は純真無垢の象徴である真っ白のドレスに身を包み、私は見ていませんが、夜は、議員の地元横須賀でのお披露目では、真紅のドレスに身を包んでいらっしゃたそうで、まさに「紅白」のお祝い。したたかに、実にしたたかに計算し尽くされています。

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 その一方で、昨晩電話があった高校時代からの古い友人であるK君の場合、計算し尽くされたしたたかさとは真逆の生き方です。

 K君は大学卒業後、某有名企業に就職しましたが、病を得て退職し、還暦を過ぎた今日まで無職です。彼の家庭環境はちょっと複雑でして(詳細は省略)、そこで、母親が一念発起して、大変な努力を重ねた末、49歳の時に超難関の国家試験の一つである税理士と不動産鑑定士の試験に合格。多くの顧客を獲得して、都心に事務所ビルを建て、八ヶ岳に別荘を持つほど成功しました。そのため、病気がちの彼も、無理して働かなくてもすむ境遇に甘えてしまった感があります。

 「そのうちどうにかなるだろう」という全く計算しない成り行き任せの生活です。

 しかし、母親も高齢になり、昨年は長年の重労働が重なって倒れ、介護状態になってしまいました。表向きは数億円の資産があると安心していたら、良く調べると不良物件もあり、逆に何億円かの借金があったことが判明し、彼も追い詰められてしまいました。

 しかも、彼は先月から週3回は通院しなければ生命に関わる重篤な病気になってしまい、医療費等も嵩みます。

 彼は無職ですから、退職金も資産もなく、最後には社会福祉に頼るしかありません。重篤な病気で障碍者手帳を発行してもらえることになりましたが、障碍者年金を申請しようかと思ったら、彼は、会社を辞めて以来、国民年金も払っておらず、ある基準の年度以上、国民年金を納めていなければ、障碍者年金の交付も難しいらしいのです。

 年金を繰り上げ返済する方法もありますが、「月に1万6000円も払う余裕がない」と彼は言うのです。まるで童話の「アリとキリギリス」の世界です。

 どうしたらいいのか? 昨晩は、私もよく知っているある筋の方に相談してみたところ、的確なアドバイスを頂きました。

 内容については、ここでは書きませんが、世襲議員と有名タレントのような計算づくの「したたかな人間」がいるのとは対照的に、将来設計をしない、したたかな人間とは真逆な人間も世の中に存在することを知ってほしくて、親友に許可なく、こんなことを書いてしまった次第です。