今まで食べていたスシは寿司ではなかったのか?

 ブログのネタに困ると、やはりランチになってしまいます。

 私の好物はたくさんありますが、中でもお寿司は大好物です。運の良いことに、銀座、築地界隈は全国一と言っていいくらい寿司屋さんのオンパレードです。それらは、ミシュランの星が付くような超高級店から大衆店までさまざまです。

手前がランチ寿司5万円の「とも樹」、向こうがカケ蕎麦500円の「歌舞伎そば」(東銀座)

 超高級店を列挙すれば、一番有名なのは、日本の首相が米大統領を接待する「すきやばし次郎」でしょうか。それに、「寿司界の東大」と言われる「二葉鮨」、会社からほど近い所にあってミシュランの星が付いて今最も勢いのある「鮨 銀座おのでら」辺りでしょうか。そうそう忘れていました。ランチが5万円からという歌舞伎座の裏にある「とも樹」なんかも富裕層に注目されています。老舗では「銀座 九兵衛」「銀座 きよ田」などがあり、枚挙に暇がありません。

 しかし、我々庶民は、そんな超高級店の暖簾はめったにくぐれません。(えっ?我々庶民、って一緒にするな、ですか?)

 では、私だけの場合、ランチの寿司を食する場合、大抵、値上げする前の「銀座 壮石」や「築地 きたろう」「築地 かつら」「築地 江戸銀」「築地 すしざんまい」辺りに行きます。大体、ランチ寿司1000円~1300円ぐらいで食べられるからです。「銀座 壮石」は、3年前は一番安い「染井」は980円でしたが、現在は1600円です。

 上限はないのですが、贅沢したい時は、2000円ぐらいの予算で、銀座コリドー街にある「美登利総本店」に行ったりします。

鮨 Ishijima ※撮影は板さんに断っております

 それが、本日は間違えて、予算を遥かにオーバーする寿司店に入ってしまいました。新富町にある「鮨 Ishijima」です。いつもなら大行列なのに、誰も並んでいない。扉が開いているので、中をチラッと覗き見するとほとんどお客さんがいない。「しめた!」と思って飛び込んでしまったのです。

 そしたら、ランチは4400円(十貫)と6600円(十二貫)の二種類のみ。「あれま」もう入ってしまったので仕方がない。4400円のランチを注文することにしました。

鮨 Ishijima ※撮影は板さんに断っております

 威勢の良い40代ぐらいの板さんの話によると、これまで、大行列が出来ていたのは、4400円相当?のランチを「特別ランチ」として期間限定で1650円で提供していたからだといいます。それが、先月9月いっぱいで終了したというのです。知らなかった…。

 特別ランチを提供した最終日は午後4時までランチの時間を延長したそうですが、それでも、皆、平均2時間ぐらい並んでいたそうです。

 10月になり、特別ランチがなくなった店内は、貧困層、いや失礼しました、情報通が来なくなったので、がら空きになったわけでした。それ、早く言ってよ~

鮨 Ishijima ※撮影は板さんに断っております

 しかし、板さんには隙を見せるわけにはいきません。いつも、「すきやばし次郎」や「おのでら」や「とも樹」に通い慣れているような素振りをみせなければいけません。

 でも、正直な私は、つい「こんな旨い寿司は今まで食べたことがないくらいですよ」と告白してしまいました。本当にその通りだったのです。第一に、カウンターに醤油が置いていない。「へい、お待ち」と差し出される握りには、既に味付けされているからです。醤油を置いていない寿司店なんて初めてでした。

 第二に、魚に筋っぽさが全くなく、鮪も鯵もトロリと溶けるような柔らかさ…。板さんの説明では、食材は宮城産、対馬産、房州産等の最高級魚の中でも最高級部位を取り揃えているというのです。それらは、キロ当たりで普通のものより2000円も高いというのです。道理で美味いはずです。

 となると、今まで私が食べていたお寿司は何だったのか?と思ってしまいましたよ。お金を出さなければ、本物は食べられませんね。哀しいかな、それが世の中の仕組みです。

 ちなみに、新富町「鮨 Ishijima」は銀座1丁目の「鮨 石島」の姉妹店です。銀座の本店(有名なイタリアン「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」の近くにあります)の方は、ランチは6600円~からです。だから、本物の鮨を出す4400円の新富町店のランチは一生に一度は経験してみると良いかもしれません。

 私も「今度また宝くじでも当たったら来ますよ」と言って、お店を出ました。

銀座、ちょっと気になるスポット(8)=歌舞伎発祥之地

 しばらく中断しておりましたが、久しぶりに「銀座、ちょっと気になるスポット」シリーズを再開しましょう。

 銀座といえば、やはり歌舞伎座です。今ある歌舞伎座は明治になって、東京日日新聞社長なども務めた福地源一郎らの尽力で出来ましたが、江戸時代には、今では「歌舞伎発祥之地」になっている猿若中村座があったり、森田(守田)座(明治になって新富座に)があったり、山村座(「絵島生島事件」で廃座に)があったりしましたので、銀座は「芝居小屋町」と言っても差し支えないでしょう。

 以前、この渓流斎ブログで、守田座跡や山村座跡、新富座跡を何回かご紹介したことがありましたので、今回は歌舞伎発祥之地である猿若中村座跡(写真上)を取り上げることにします。

 場所は、京橋3丁目なので、正確に言えば銀座ではありませんが、銀座1丁目の高速下の歩道を渡ってすぐ側ですから、あまり堅いことは言わんといてください(笑)。

  座元中村勘三郎が、猿若中村座をこの地に建てたのは、寛永元年(1624年)のことです。中村勘三郎と言えば思い出してください。2022年5月17日付の渓流斎ブログ「旧友を訪ねて 43年ぶり再会も=名古屋珍道中(上)」で取り上げております。初代中村勘三郎(1598~1658年)は、あの豊臣秀吉と全く同じ現在の名古屋市中村区にある中村公園内に生まれ、その生誕記念碑が建っていることを御紹介しました。

 …中村勘三郎は、豊臣秀吉の三大老中の一人、中村一氏の末弟・中村右近の孫だと言われてます。兄の狂言師・中村勘次郎らと大蔵流狂言を学び、舞踊「猿若」を創作したといいます。 元和8年(1622年)江戸に行き、寛永元年(1624年)、猿若勘三郎を名乗り、同年江戸の中橋南地(現東京・京橋)に「猿若座」(のちの「中村座」)を建てて、その座元(支配人)となった人です。…

 これを読むと、勘三郎丈が猿若座を建てたのは26歳の若さだったことが分かります。それなりの潤沢な資金があったのでしょうか。中村屋(屋号)は現在でも続く名門中の名門の大幹部で、勘三郎はその基礎を作った人ですから、実に偉い人だったことが分かります。

コナミ本社=銀座1丁目

 先ほど、「歌舞伎発祥之地」は正確には銀座ではなく、京橋3丁目です、と書きました。

 でも、その目の前(という言い方も変ですが)は銀座1丁目です。そこは、かつてセゾングループの高級ホテル西洋銀座(2013年閉鎖)と、映画館の銀座テアトルシネマなどがあったのですが、今はすっかり様変わりして、アミューズメント会社のコナミの本社になっておりました。

 しばらく、この場所に足を運んでいなかったので吃驚です。もう30年ぐらい昔ですが、この高級ホテル西洋銀座で、セゾングループ総帥堤清二氏というか作家の辻井喬氏(1927~2013年)にインタビューしたことがあったので、隔世の感を禁じ得ませんでした。

銀座1丁目「ニューキャッスル」

 このあと、銀座1丁目にある「ニューキャッスル」に行き、ランチのカライライス(レギュラー100円)を食しました。

 喫茶店「ニューキャッスル」はかつて、蔦がからまった店舗が有楽町駅近くにあり、私も昔、通ったことがありますが、いつの間にかなくなっていました。それが、先日、テレビでやっていて、2011年に東北大震災の影響で古い建物が損害を受けるなどして閉店し、今は、常連さんだった人が三代目として切り盛りしているということでしたので、訪れたのでした。

 創業昭和21年の看板の味をしっかり受け継いでおりました。

 

 

銀座、ちょっと気になるスポット(7)=行列店

 「銀座、ちょっと気になるスポット」と題して連載してきましたが、もうネタが尽きた感じになってきてしまいました(笑)。

東銀座・喫茶「YOU」

 これまで、ほとんど名所旧跡ばかり取り上げてきたので、今回は、初めて、飲食店にすることにしました。名店とか、穴場とかいった店ではなく、とにかく、行列が並んでいる人気店ということで、3店だけご紹介しようと思います。

 別に店を選ぶ特段の基準はありません。ただ、「並んでいる店」というだけなので、宣伝ではありません「笑)。

銀座・喫茶「YOU」

 最初に取り上げるのが、歌舞伎座の横と言いますか、南側にある「YOU」という喫茶店です。ふんわりしたオムライスが有名で、恐らく、雑誌やテレビで大きく取り上げられ、評判が評判を呼んだ店だと思われます。

 私は、6,7年前に一度入ったことがありますが、当時は、ここまで人が並ぶようなことはありませんでした。私も雑誌を見て、オムライスに挑戦したのです。

 ふんわりしたオムライスの卵は、雑誌に載っていた写真通りでした。そのまま食べようとしたら、お隣りの大変親切な御姐さんが「いや、卵はまず、ナイフで上から半分に切って、その切れ目を引っ繰り返して食べるんですよ」と「作法」を教えてくれました。

 いやあ、胃袋に入ったら同じですから、別にそのまま齧りついてもよかったんですが、おあ姐さんが、あまりにも熱心に薦めるので、そうして食した記憶があります。

東銀座・ラーメン「八五」

 次の店は、ラーメン店です。「八五」という名前です。「銀座で最高峰のラーメン」ということで、いつも行列です。私の場合、昼休みは午後12時半からにしているのですが、この店の前に到着する12時40分頃ともなると、最低でも15人は並んでいます。(多いと30人の時も)カウンター6席しかないらしいので、しょうがないですね(行列は写真に写っていません)。

 並んでいては昼休みが終わってしまうので、私はこの店では一度も食したことはありません。この店が出来たのは多分5,6年前ぐらいで、10年も経っていないと思います。

 特製醤油スープ、チャーシュー入りの特製中華そば(1400円)が一番人気のようですが、ネットの感想文も「べた褒め」ばかりです。時間的に余裕がある方でしたら、挑戦してみる価値があるかもしれません。

東銀座・炭火焼き干物食堂「越後屋八十吉」

 3軒目は、また歌舞伎座の横の通りを歩いて、晴海通りに出て、晴海方面に少し行ったところにある炭火焼き干物食堂「越後屋八十吉」です。

 ここは、数年前に何度か行ったことがありますが、以前は行列になるほどではありませんでした。焼き魚定食で1000円以内のものもあり、値段が手頃ということで人気になったのか? ーでも、恐らく、雑誌やテレビで取り上げられたからでしょう。

 テレビや雑誌は影響力絶大ですからね。ちなみに、この渓流斎ブログは影響力なしですが、もしかして、このブログを見て、「一度行ってみよう」という奇特な方もいらっしゃるかもしれません。でも、忠告しておきます。少なくとも1時間は並びまっせえ。

 

 

4回目のワクチンと1カ月遅れの誕生会

 昨日木曜日は、ちぃっと休みを取って、4回目のワクチンを拙宅近くのクリニックで受けて来ました。

 問診票に「1カ月以内に病気になりましたか?」との御下問があったので、正直に「胃腸炎か食当たりになりました」と書いておいたら、女医先生が「もう治りましたか?治ったら、まあいいでしょう」と言いながら、あっという間に終わってしまいました。痛くも痒くもありませんでした(笑)。

 お蔭様で熱も出ませんでしたが、夜寝る頃にちょっと打ったところが腫れている感じで少し痛く、寝返りをうつのをやめておきました。

 1,2回のワクチンがモデルナ、3,4回目はファイザーでしたが、米ファイザー社の社長さんは、4回接種しながら、コロナになったことが新聞の記事に出ていました。ファイザーの社長ですから、恐らく、ファイザーのワクチンだと思われますが、4回も打って罹ってしまうなんて、いやはや、何をか況やです。ファイザー社は大いに儲け過ぎたので、その副反応だったかもしれません(失礼、言い過ぎでした!)

浦和宿「満寿家」 うな重(特上)きも吸いもの、お新香付き 5100円

 せっかく休みを取ったので、夜は、私の1カ月遅れの誕生会を家族が開いてくれました。ちょうど1カ月前の誕生日の頃は胃腸炎か食当たりで、5日間ものたうち回っていたので、延期せざるを得なかったのでした。

 場所は、中山道浦和宿にある江戸時代から有名な鰻の老舗「満寿家」(明治21年創業)です。ここ数年、すっかり鰻は高騰してしまい高嶺の花です。目の玉が飛び出るほど高かったでした。誕生会は家族が開いてくれましたが、勘定払いは、私の役目です(苦笑)。

 でも、半月前に予約したら、「満寿家」はとてもいい個室を取ってくれました。1階の角部屋で、灯篭のある小さなお庭に囲まれ、どこかの旅館のように雰囲気があります。しかも、トイレまで付いているので、外に出ることなく、まさに家族水入らずで楽しめました。二人の幼い孫も来てくれて、チョロチョロしますから、本当に助かりました。

 ワクチンを打ったばかりなのに、米国人の女婿と一緒にビールや冷酒を呑みながら、先に台湾を訪問して物議を醸したペロシ米下院議長(最初、プロウシと発音するので誰のことかと思ったら、プロウシかプロシが正しいようです。何で日本のマスコミの外信部はペロシと訳したんでしょうかねえ?)の旦那さんの話やシビアな米国政治と、庶民に対する所得税引き上げ(ウクライナ軍事支援金の捻出のためらしく、バイデン大統領の支持率低下の要因になった)の話などで盛り上がりました。

 泊まりのない旅館に来たと思えば、随分安上がりで済んだのではないかと思い直しました。

「レインボーラムネ」、貰っちゃいました

 いやはや、今年は個人的に随分色んな事がありましたが、それでも、何か、ついていますね。「捨てる神あれば、拾う神あり」です。んっ?

 今や、売り切れ店続出中で、とても手に入らないイコマ製菓本舗の幻の「レインボーラムネ」をただで貰っちゃったのです。

 別に不正したわけじゃあ、ありませんよ(笑)。

新橋「奈良まほろば館」 炙り柿の葉寿司ランチ1200円

 昨日のこと、巷ではお盆休みで、閉まっているお店も多く、私もランチをどうしようか、迷っていたのですが、結局、新橋の「奈良まほろば館」に入ることにしました。ここはいわゆる奈良県の物産店で、地元の名産品が買えるほか、食事もできます。

 何度か利用したことがあるのですが、いつもの通り、寿司とそうめんとデザートも付いた「炙り柿の葉寿司セット」(1200円)を頼んだ後、何か物足りなくなり、結局、かき氷も後で注文することにしたのです。いつぞや、夏休みに友人と一緒に奈良を旅行したことがあり、彼の行きつけの柿の葉寿司店に行った後、かき氷も食べたことを思い出したからです。

 今年はロクな夏休みが取れないので、せっかく奈良県物産店に来たなら、「奈良旅行をしたつもり」になりたかったこともありました。

新橋「奈良まほろば館」 かき氷950円

 正直、柿の葉寿司を食した後、大きなかき氷を全部食べ切れるかどうか、それにお腹の方もどうなるか心配でした。そこで、「かき氷のハーフ(半分)」はありますか?と聞いてみたのですが、残念ながら「ありません」ということで、そのまま「プレーン」を頼んでしまいました。

 写真では入道雲のお化けみたいに見えますが、中に小豆のあんこなどが入っております。

 意外にもイケて、結局、全部食べてしまいました(笑)。

 合計2150円です。ランチにしては豪華です。

イコマ製菓本舗さんの幻の「レインボーラムネ」

 そして、会計をしようとすると、「おめでとうございます」ということで、イコマ製菓本舗の「レインボーラムネ」をプレゼントしてくれたのです。

 聴くところによると、1500円以上のお買い物をした方の中で先着順にプレゼントしていたらしいのですが、これが、つまり、私が、最後だというのですよお!

 「レインボーラムネ」のイコマ製菓本舗は奈良県生駒市に本社があるということで、この「奈良まほろば館」も関わりがあるというわけです。

 でも、大人気で、どこもかしこも売り切れ続出。先ほど、ネットで見てみたのですが、やはり、ネット販売も「品切れ中」で、完売しているようです。

 だから、今や「幻」のレインボーラムネと言われているのです。そんな貴重品をただで貰っちゃうなんて、ラッキーですねえ。これもこれも、思い切って、かき氷を注文したお蔭でした。

銀座、ちょっと気になるスポット(1)=ジョン・レノンの「樹の花」

 《渓流斎日乗》のブログは2005年3月に始めたので、今年でもう17年になります…中途半端ですね(笑)。この17年間、どういうわけか、このブログが原因でかつては親しかった友人たちが、疎遠になってしまう事案が複数回、起きています。このままブログを続けて良いものか迷い道にはまり、正直、かなり落ち込んでおります。

 ある友人の非難の理由は、このブログが「衒学的過ぎる」ということでした。ま、小難しいことばかり書いていて、気取っている、ということなのでしょう。生意気だ、気に喰わないということなんでしょう。本人は全くペダンチックだとは思ってはおりませんが、預言者というものは、お里が知れた故郷では受け入れられないものです。

 「賢い読者からの指摘があれば、問題になりそうな箇所はすぐ削除する。まるで自民党の手口だね。男気がない」などという批判もありました。

 「どうしようもない三流のマスコミに何十年もしがみついてきた三流のジャーナリストの書くものは、読むに値しない」と直球を投げて来る友人もおりました。

 読みたくなければ、読まなければいいのですよ。わざわざ、アクセスする必要もないでしょう。と、言わなくても友人たちはとっくに離れて、このブログはもう読んでいないと思いますが(笑)。

 それにしても、世間に影響も与えないこんな小さな無名のブログが、何でそこまで、見ず知らずの赤の他人からではなく、親しかった友人たちから非難されなければいけないのか、理解に苦しみます。欧米では食事中に政治や贔屓チームの話をすることはタブー視されていますが、私自身もなるべく現在の世論を二分にするような政治的イッシューを取り上げることはわざと避けて来ました。炎上してもその場限りです。実にくだらない。わざとらしいし、恥ずかしい。わざわざ火中の栗を拾うこともないでしょう。

 もう、生身の現代人を扱うことは嫌になったので、最近のブログでは、なるべく歴史上の人物を取り上げるようにしていたのですが、それでも、やはり、衒学的ですかねえ?

 まあ、好きにしてくださいな。嫌ならアクセスしなければ良いだけの話です。こちらは、お読み頂ける読者の皆様がいらっしゃる限り続けていくだけです。勿論、感謝を込めて。

 さて、そんな中で、考えた企画は「銀座、ちょっと気になるスポット」シリーズです。飲食店だけでなく、気になった史跡なども取り上げて、お茶を濁そうかと思ったわけです。実は、これまでこのブログに登場したサイトも重ねて取り上げるかもしれませんが、その点はどうか御勘弁ください。

 記念すべき第1回は「樹の花」という喫茶店を取り上げることに致しました。失礼ながら、ランチにカレーライスを出すような何の変哲もない喫茶店ですが、あのジョン・レノンとオノ・ヨーコが利用したお店でした。

 1979年夏のことです。何とこの店が開店して4日目だったそうです。東銀座の歌舞伎座の「横」にありますから、てっきり、ジョンとヨーコが歌舞伎を見た帰り、たまたま立ち寄った喫茶店かと思っていたら、お店にしっかり説明書きがありました。

 ジョンとヨーコはハイヤーで築地の映画館に来ると、子どもたちだけを降ろして「スーパーマン」が終わる時間までどこかゆっくり過ごせる場所を探して銀座4丁目の方へ歩き始めた。…少し歩いた所で、偶然、樹の花という看板を見つけた。…二人は入り口に近い窓際のテーブルに向かい合って座った。コロンビアコーヒーとダージリンティーを注文すると互いの目を見つめながら静かに語り合う。…

 築地の映画館とは恐らく「東劇」のことでしょう。このビル(松竹本社)は改修(建て替え)されることが決まっており、間もなく閉館されます。

 「樹の花」は、ビートルズ・フリークの私ですから、一度、ジョンとヨーコが座った同じ席に座ったことがあります。今はどうなっているのか知りませんが、10年ぐらい昔、私が利用した時は、席の壁に二人の写真が飾られていました。

上野・洋食「黒船亭」1979年8月 ジョン・レノン(前列右から2人目)とオノ・ヨーコ ※お店の人に許可を得て撮影しております

 そう言えば、今年2月28日に行った上野の老舗高級洋食店「黒船亭」にも、訪れたジョンとヨーコの写真が店内に飾られていました。撮影日が1979年8月とありますから、ちょうど銀座の「樹の花」を訪れた時と同じような頃です。偶然の一致に少し驚いてしまいました。

 それにしても、「樹の花」が開店して4日目にジョンとヨーコが偶然、訪れ、この店は、それ以来今日まで43年間も続いているとは…。残念ながら、ジョン・レノンはそれから1年半後の1980年12月8日にニューヨークの自宅前で暗殺されてしまいます。行年40歳。

そもそもメディアとは「恣意的」なのでは?=食べログ訴訟で考えたこと

 グルメサイト「食べログ」による評価が不当に下げられて客足が減ったとして、焼き肉チェーンがサイトを運営する「カカクコム」に6億円余りの損害賠償などを求めた訴訟の判決が6月16日に東京地裁であり、林史高裁判長は「不当な不利益を与えており、優越的地位の乱用に当たる」と認め、カカクコム側に3840万円の支払いを命じました。

 食べログの掲載店舗数は約82万店舗(4月時点)、月間利用者数はで約8800万人(3月時点)だといいます(公式サイト)。そんな絶大なる影響力を持つ食べログが、運用しているアルゴリズムが恣意的過ぎるというわけです。

 このアルゴリズムとは何なのか?ー毎日新聞が「コンピューター上の評価点の算式」と一番分かりやすく説明していますが(他紙は、「計算手順」=朝日、読売、「計算手法」=日経、産経、東京、スポニチ、報知、「評価ルール」=時事通信など)、原告側の弁護士は「食べログは不正防止を理由にアルゴリズムを開示せず、ブラックボックスになっている。透明性と公平性を重視してほしい」と指摘しています。

 でも、このアルゴリズムこそ、企業機密です。企業機密を開示する会社はないでしょう。判決が不当だという被告側も、賠償額が少ないという原告側も控訴するといいますから、今後の裁判の行方が気になります。

銀座・シュラスコレストラン「アレグリア」

 私自身があまりグルメサイトの点数を参考にしないのは、最初から「恣意的」だと分かっているからです。「有料会員ならサイトの上位に掲載する」というのは誰でも知っている周知の事実ですし、グルメサイトだけでなく、世界最大の検索エンジンGoogleだって、有料企業がサイトの上位に掲載されるように配慮していると言われています。

 買いたい本を検索すると、必ずと言っていいくらい、Amazonがトップに来るので、「これは怪しいなあ」と私なんか睨んでいます。

 食べログもメディア(媒体)だとしたら、そもそも、メディアというものは恣意的なものです。「社会の木鐸」「公正中立の公器」を標榜する新聞だって、そうです。「是非もの」と隠語を使って、自分の新聞社が主催したり、出資したりしている映画や舞台、展覧会、コンサートは優先的に多くの紙面を使って派手に報道します。監督や主演俳優のインタビュー記事も掲載します。それでいて、他社主催のイベントは、取り上げなかったり、扱いが小さかったりします。

 雑誌となると、普通の読み物と見せかけて、バーター広告記事がふんだんに盛り込まれています。最初から「広告宣伝ありき」と言っても良いかもしれません。

 これらを「恣意的」と言わずとして何と言うんでしょうか?

銀座・シュラスコレストラン「アレグリア」ビーフプレート・ランチ1000円

 グルメサイトも同じようなものです。表向きは「お客様による評価を基準にしたアルゴリズムです」と主張しても、点数は、やはり、「会費を増額した」会員店舗には「特別な計らい」で甘く付けるのが人情であり、仁義というものです。仁義というと、どうも、グルメサイトの評価に関わる会費は、店から徴収する「みかじめ料」にさえ見えてきます。ネットになったとか、デジタル社会になったから、といっても、やってることは所詮、アナログ時代と変わらない気がしています。

 最終的には、消費者がもっと賢くなって、ネット情報に左右されないことが肝心ですが、まあ、無理でしょうね。既に、日本人は、テレビよりもスマホのアクセス平均時間が今年になって初めて上回ったというではありませんか。これは、テレビより、ネット情報の影響力が強くなったということを意味しますから。

 私の経験では、どんなに美味しいと言われている飲食店でも、シェフが代わったりすると味が落ちます。その逆を言えば、行きつけの店の味が変わったら、私は「シェフが代わったんだろうなあ」と判断します。それに、味覚は主観的なものであり、人それぞれです。点数化すること自体が怪しいと思っています。

東京・銀座「赤の広場」 目下、日本一の有名店

 「点数評価」は分かりやすいということは確かです。とはいえ、今回の訴訟を見るにつけ、デジタルプラットフォーマー、と舌を噛みそうな企業が独り勝ちする世の中にますますなってきたということなのでしょう。

 嫌な世の中になったものですが、せめて、消費者には、もっと賢くなって世の中のカラクリを知ってもらいたい。「皆さん、騙されないようにしてください」と忠告するしかありません。

我々は一瞬のDNAの運搬車に過ぎないのか?=ノンフィクション作家S氏と新宿・思い出横丁で歓談

 昨晩は、久しぶりにノンフィクション作家のS氏と、新宿・思い出横丁の「五十鈴」で歓談しました。

 コロナの影響で、S氏と直にお会いするのは半年ぶりぐらいでした。今回は、かなりS氏の私的な話を伺ってしまい、プライバシーの侵害になってはいけないので、「S氏」ということで留めておきます(笑)。

 S氏は今月6月で何と、満81歳を迎えました。何処も病気らしいものはなく、矍鑠して元気そのものです。今でも、週に何本か(の締め切り)原稿を抱えているというので、これまた驚くばかりです。「何でそんなにバイタリティーがあるんですか」と毎回お会いする度にお尋ねするのですが、いつも「好奇心ですよ。人間に興味があるんですよ」と答えます。

 私なんか、最近色々あって、人間なんて大嫌いになっていたところでしたので、お話は大いに刺激を受けました。

新宿・思い出横丁「五十鈴」

 新宿は久しぶりでした。紀伊國屋書店などがある東口なら、1~2年前に新宿三丁目の呑み屋さんから歩いて来てフラフラしましたが、西口ともなると5~6年、いや7~8年ぶりぐらいです。いやあ、実に変わりました。特に地下街が変わり、どこから地上に出ていったらいいのかさっぱり分からず、迷子、いや迷い人になりそうでした。S氏が指定された彼の行きつけの焼鳥店「五十鈴」がある「思い出横丁」も、昔は「しょんべん横丁」と即物的に言ったものでした。戦後間もない闇市の面影が残っていて、昔はバラック建ての簡素な店が多かったでしたが、今は、少しあか抜けしておりました。

 思い出横丁には、630坪という狭い土地に、屋台のような間口の狭い呑み屋が60軒も連なっているので、行き慣れていないと訳が分かりません。「五十鈴」は、看板が目立たず、ギブアップしてしまいました。S氏に電話をかけ、迎えに来てもらい、(とは言ってもほんの数メートルの距離)やっと辿り着くことができました。S氏は開口一番、「この店はもう60年ぐらい通い詰めてますよ。主人は三代目かな」。へー、そんな長く!とは言っても、給仕をしてくれたのは中国人の若い女性でしたが。

 さて、乾杯して呑み始めたところ、S氏のスマホに電話がかかってきました。ノンフィクション作家の沖藤典子氏からだ、と後から教えてもらいました。さすが、顔が広いS氏でした。(沖藤氏もこんなところで名前を出されて御迷惑でしょうが)

 以前、S氏にお会いした時、主にS氏の御先祖さまのことを伺いました。大正生まれの御尊父は、陸軍大学卒のエリート軍人で南京駐在武官、明治生まれの祖父は、海軍兵学校卒の海軍大佐、江戸幕末生まれの曽祖父は、六百石扶持の馬廻役の直参旗本という血筋の良さでした。

 今回は御子息のことを伺いました。長女の方は、米国の名門スタンフォード大学に留学し、そのまま米国に住んでいるようですが、「(職業は)今何をしているのか知らない」としらばっくれておりました。長男さんの方は、東工大を出て、今は、結婚した奥さんの実家である薩摩の島津系の建設会社の社長さんを任されているとか。

 御先祖さまが優秀なら、子孫も優秀だということです。リチャード・ドーキンスが言うように、我々は、生物の連環の中で、ほんの一瞬のDNAの運搬車に過ぎないのかもしれません。

 これ以外で、本当は、二人でもっと重大な密談をしたのですが、密談なので茲には書けません。悪しからず(笑)。

銀座を避けて新富町でランチ探訪

 昨今、値上げラッシュのせいで、東京・銀座は、土地が、じゃなかったランチが高騰、いや少し値上がってしまったので、ランチは、銀座と比べればやや庶民的な新富町を探訪することにしました。

 私の会社ビルは明治時代、日本で最初の西洋料理店「築地精養軒」(後に上野公園内に移転)があった場所に建ち、昭和になって銀座東急ホテルがあったので、銀座、日比谷、有楽町、新橋、築地、新富町、八丁堀は徒歩圏内です。すぐ近くに歌舞伎座と新橋演舞場があり、「吉兆」(今は再建中?)「松山」「金田中」「新喜楽」(旧大隈重信邸)など超高級料亭も軒を連ねています。恐らく、全国一、いや世界一、立地条件が良い会社だと思います(笑)。

東京・新富町・和食「ウオゼン」3種フライと刺身定食 900円

 新富町の話でした。まず、最初、6月1日(水)に行ったのが、和食の「ウオゼン」という名前の店です。魚が自慢の店なのでしょう。ランチは900~950円が中心で、安いのがいいですね。

 多分、あまりテレビやマスコミで紹介されていないと思います。散策好きの会社の同僚に教えてもらいました。

 結構、混雑していて、少し待たされましたが、直ぐカウンター席を空けてくれ、注文したのが、上の写真の3種フライと刺身定食。味も良し。900円の安さが気に入り、ここのランチは一通り食べたくなりました。

 ここは「穴場」の店です。

新富町・料亭「躍金楼」

 2日(木)に行ったのは、「割烹 躍金楼(てっきんろう)」という高級料亭です。何しろ、創業明治6年といいますから、格式があります。店構えを見て、「いつか絶対に行こう」と思っていたわけです。明治6年といえば、後に初代文部大臣となる森有礼(薩摩藩)の提唱で結成された啓蒙思想団体「明六社」がすぐ思い浮かびます。明六社には、福沢諭吉(中津藩)、中村正直(幕臣)、箕作秋坪、津田真道(津山藩)、西周(津和野藩)、加藤弘之(出石藩)ら当代一流の洋学者が参加しました。「明六雑誌」を発行しますが、新聞紙条例と讒謗律の言論弾圧で、わずか2年で廃刊に追い込まれました。

 お店のパンフレット等によると、明治5年の銀座の大火の影響で、銀座に隣接し、遊郭があった「新島原」と「大富町」も被害を受けます。その2町が合併して「新富町」として復興したばかりの明治6年に、この躍金楼ができたといいます(命名は山岡鉄舟)。近くに歌舞伎の「守田座」(明治8年に「新富座」に改名)もあり、花柳界とともに、歩んできたようです。

 だから、芝居小屋町と花街として発展した新富町のことを「奥銀座」とか「裏銀座」と言われると、プライドが高い地元の人は怒るそうなので気を付けてください(笑)。

 明治5年の銀座の大火では、銀座、築地一帯の木造建築が焼失してしまったため、これをきっかけに、明治政府は、銀座をレンガ造りの西洋風の建物や街路建設を進めたといいます。明治5年といえば、日本で最初の鉄道が新橋~横浜間に開通した年(今年は鉄道開設150周年!)でもあります。銀座は、新橋の停車場から近く、銀座の洋風づくりは、横浜から列車に乗って東京に来る外国人のための欧化政策の一環だったという説もあります。

新富町・料亭「躍金楼」 天麩羅ランチ1320円

 さて、躍金楼では、お座敷(個室)もありますが、ここでのランチは予約制で3850円~6600円です。「一見さん」の私は、外で5分程並び、「すたんど」で、二番目に安い天ぷら膳(6点盛り)1320円を注文しました。

 天麩羅は、目の前で揚げてくれて、そのまま出してくれるので、大名になったような気分です。創業150年近い老舗のお店ですから、実に丁寧なお仕事をされています。

 今度は、夜に、芸者さんと一緒にお座敷で会席料理を食べたくなりました。(新富町には、お一人だけ芸者さんが残っていらっしゃるとか)

新富町「松し満」 週替わり定食ランチ(赤魚)1000円

 そして、3日(金)に行ったのが、かつて、歌舞伎の新富座があった京橋税務署の裏手にある「松し満」という日本料理店です。以前は高級料亭だったような感じ(表紙写真)ですが、ランチは1000円と安い。

 食事所は2階に上がりますが、この日はお客さんがほとんどおらず、「貸し切り」状態でした。私が頼んだのは週替わりランチで、赤魚の塩焼きでした。ちょっと、塩辛いかなあという感じでしたので、次は海老フライ定食にでもしようかと思っています。

 あれほどカンカン照りだったのに、お店を出たら、激しい雷雨が降っていたので、驚きましたが、用意周到で折り畳み傘を持って来ていたので、大丈夫でした(笑)。

値上げラッシュでランチも上がる?

 最近、何でもかんでも値上げです。小麦、ビール、お菓子、冷凍食品、缶詰…きゃあ、勘弁してくれい、といった感じです。

 お蔭で、4月の消費者物価指数は昨年同月比を2.1%を上回り、消費税率引き上げの影響を除くと、13年7か月ぶりの上昇率になったとか。さぞかし、日銀の黒田総裁も喜んでいると思いきや、今の物価上昇は、エネルギーや原材料の価格高騰が主要因で、日銀が目指す賃金上昇や需要増加といった経済の好循環を伴った安定的な物価上昇ではない、と否定的です。

 よく分かりませんが、原材料が値上がりしたら、製品の価格に跳ね返ってくるのは当たり前じゃないんでしょうか? 儲けが増えれば、社内留保はほどほどにして、社員に還元するのが真っ当ではないでしょうか? 食材やサラダ油等が値上がっているから、ランチも値上がったと思っていたのですが、それとも便乗値上げなんでしょうかねえ?

東京・新橋「香川・愛媛かおりひめ」海老天おろし全粒粉うどん(冷)1200円

 というのも、最近、東京・銀座界隈(日比谷、築地も含む)で1000円以下のランチを探すのが至難の業になってきたからです。昨年までは結構あったのですが、今春になって、ちょくちょく行くイタリアンのランチは、1100円から1300円に値上げ。会社の近くのお寿司屋さんなんか、一昨年までランチ握り980円で食べられましたが、昨年は1300円になり、今年は1600円になってしまいました。えーー!「ふるさとは遠きにありて思うもの…」?

 最近、小生のブログに関しても、「長い」「余計な、いらない情報」と不評をかこっているため、本日はこの辺で、あっけなく、打ち止めにします。

 でも、世の中、「情報過多」とは言っても、本当に、余計な、いらない情報ばかりです。そう思いませんか?