シムズ理論は国民を幸福にするのか?

竜宮小僧?

黒田さんが日銀総裁に就任して5年も経つのに、デフレ脱却と2%インフレ目標の達成は、結局うまくいかず、いわゆるアベノミクスも失敗に終わったようです。

黒田さんの標榜した異次元の緩和とやら、国債をジャブジャブと発行して買い漁り、遂には、マイナス金利という禁じ手の金融政策を導入しながら、大衆の消費は伸びず、景気も上がらず。

笛吹けども踊らず、というより、無い袖は振れず、ということなのでしょう。

所詮、無理な話なのです。

賃金も上がらず、年金もカットされれば、大衆は馬鹿じゃないですから、敢えて欲しい物は我慢することでしょう。

竜宮小僧?

今は、スマホという大変な武器がありますから、これさえあれば、ゲームも出来れば、新聞雑誌も読めれば、百科事典にもなり、料理本にもなり、教則本にもなり、テレビにも映画にもなりますから、敢えて少ない可処分所得から消費動向に貢献しないでも済んでしまっているわけです。

そこで、ここにきて、金融政策の限界説から、財政政策にシフトして、今「シムズ理論」なるものが脚光を浴びてます。

何知らない?

今や経済専門紙・雑誌で取り上げられない日はないくらいですから、知らない人は潜りですよ(笑)。

竜宮小僧?

何の潜りか分かりませんが、私も潜らずに浮かび上がってみました。しかし、このノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学のクリストファー・シムズ教授の「物価水準の財政理論」を理解できる人は、世間ではそうザラにはいないだろうと確信しました。

何しろ、基礎的財政余剰の実質値やら、貨幣発行益の実質値やら、専門用語の基礎知識がなければまずお手上げです。

とはいえ、こんな専門用語なんて、その筋の符丁と同じような虚仮威しで、怖がることもないのです。

ある経済評論家が、分かりやすく解説してくれたところによると、このシムズ理論というものは、政府が財政赤字を放置して、政府は借金を返済できないのではないかと国民の不安を煽ることによって、通貨価値を下落させ、物価を上昇させて目標を達成するという実に強引というか、ヤクザのような手口なんですからね。

こんな財政政策が国民の幸福に寄与するというのでしょうか?