語源を学ぶと楽しくなる

 先日、映画を観に行った際、同じビルの5階に大型書店があるので覗いてみました。犬も歩けば棒に当たる、です。

 そしたら、偶然にも面白い本が見つかりました。「語源」の本です。以前から手頃な本がないかなあと思っていたところでした。この本は向こうから飛び込んで来ました。清水健二著「英語は『語源×世界史』を知ると面白い」(青春新書、1100円)という本です。初版が7月15日と出たばかりなので、目立つ所で平積みになっていました。著者は、進学校で知られる埼玉県立浦和高校などで長年、英語教師を務め、「英単語の語源図鑑」シリーズ累計90万部突破を誇るなどかなりのベストセラー作家でした。だから平積みになっていたんでしょう。

 でも、偉そうに言いますけど、ちょっと読みにくい編集の仕方です。著者は頭が良い人だということはよく分かりますが、次々と話が飛んで、色んな単語が出てきて、正直、学習しにくい面があります。それに、出来れば巻末に参考文献か引用文献のリストが欲しい。本の内容の信憑性を高めるためにも…。なーんて、悪口を書いてはいけませんね。少しは頭を低くして拝読させて頂かなければいけません。ただし、私自身は世界史が得意だったので、何も困ることはありませんが、不得意な方は大変でしょうね(笑)。

東銀座

 語源の本が欲しかったのは、この歳になっても、いまだに英語の勉強をしているからです。主に杉田敏先生の「現代ビジネス英語」をテキストに使っていますが、この中で、asteroid という単語が出てきて、「小惑星」という意味だと知りました。これは、aster-oid と分解され、asterは「星」、oidは「のようなもの」になるそうです。そっかあー、これは分かりやすい。ちょうど、星座の勉強もしていたので偶然の一致です。asterisk は「星印(*)」という意味ですし、asterism は「三ッ星」「星座、星群」の意味になります。高級中国料理店の「銀座アスター」は、「銀座の星」という意味なのかなあ?

 この本で初めて知ったのは、disaster です。「災害」とか「大惨事」という意味で中学生でも知っていますが、この単語は、dis-aster が語源だったんですね。 disは「否定」とか「~から離れて」といった意味です。asterは勿論、「星」です。つまり、「地球が幸運の星から離れた時に災害が起こるという中世の占星術から生まれた言葉」(47ページ)だというのです。

 oid「のようなもの」も色々あります。今、日本人が一番身近にあるのは、グーグルが開発したAndroidのスマートフォンでしょう。Andr-oid の Andrはギリシャ語の接頭辞で「男性」「人間」を意味しますから、「人間のようなもの」、つまり「人造人間」という意味になります。

東銀座・宝珠稲荷神社

 世界の人種は、Caucasoid (コーカソイド)、Mongoloid (モンゴロイド)、Negroid(ネグロイド)などに分けられます。 Caucasoid (コーカソイド)は「コーカサス」(「旧約聖書」の「ノアの箱舟」に出て来る神によって選ばれた場所)のような、という意味から「白色人種」ということになり、Mongoloid (モンゴロイド)は「モンゴル人のような」、Negroid(ネグロイド)は「黒人のような」という意味になります。

 日本人はモンゴロイドですから、新大関豊昇龍は「日本人のような」は間違いです。我々日本人の方が、モンゴル人の豊昇龍のようなものになるんでしょうね。

 いずれにせよ、語源を知れば、外国語の勉強が楽しく捗ります。