亡き親友のお墓参りに行って参りました=1周忌

 ゴールデンウイークの真っ最中、特に遠出する予定はなかったのですが、高校時代の親友の神林康君のお墓参りだけは予定に入れておきました。

 亡くなったのは昨年の4月27日でしたから、丁度一周忌が過ぎて喪が開けた感じです。彼は一人っ子で独身だったことなど色々と事情があって、墓所が決まったのは今年1月でした。と、後からご遺族の親戚の方からお伺いしました。

北総鉄道・印西牧の原駅

 墓所は、千葉県印西市と、ちょっと都心から離れた真言宗豊山派大生寺境内にある霊園でした。

 最寄り駅は「印西牧の原」という駅で、私は生まれて初めて、北総鉄道という電車に乗りました。この電車は、南は京急鉄道と繋がっていて羽田空港まで行くことができ、北東は、京成電鉄の成田スカイアクセスと繋がって成田空港まで行けるようです。全線乗ったことがないので、あまりいい加減なことは書けませんけど、成田と羽田を結ぶ路線じゃないかと勝手に想像しています。

北総鉄道・印西牧の原駅前のビッグホップ

 ついでに、またまた勝手に想像すると、北総鉄道の中心は千葉ニュータウン中央駅ではないかと思っています。車窓から見ても、いかにもニューファミリー向けの新都市といった感じで、東京のようにゴミゴミしておらず、広大な土地を利用して、大型ショッピングセンターが何棟も連なっていました。東京まで1時間程というベッドタウンです。

 千葉ニュータウン中央の隣りにある印西牧の原も似たようなベッドタウンで、高層マンションの他に、100坪以上の敷地はありそうな高級住宅街や広い公園もありました。

 そんな話よりも、神林君の霊園のことでした。あらかじめ、地図をコピーして来ましたが、ダダ広くて、さっぱり分からず、駅員さんに方角だけは教えて頂きました。

真言宗豊山派 草深山 大生寺

 それでも、よく分からず、迷ったりグーグルマップで確かめたりして歩き、結局40分ぐらい掛かってしまいました。案内地図では、駅から徒歩約20分でしたから、相当遠回りしてしまったようでした。駅でタクシーも客待ちしておらず、道を聞こうにも、あまり人が歩いていませんでしたからね(苦笑)。

 お目当ての千葉ニュータウン霊園は、「真言宗豊山派 草深山 大生寺」の境内にあり、神林君の墓所はその中の永代供養塔にある、とお伺いしていたのですが、境内の何処にあるのか場所が分かりません。

真言宗豊山派 草深山 大生寺

 そこで、大生寺の寺務所のような所があったので、入って、住職らしき40代ぐらいの男性に、永代供養塔は何処にあるのか聞いてみました。すると、住職は、私の顔を見て嬉しそうにニコニコして「御案内します」とわざわざ立ち上がって出てきたのです。しかも、手にはパンフレットまで持って!

真言宗豊山派 草深山 大生寺 千葉ニュータウン霊園 永代供養塔

 永代供養塔は寺務所のすぐ近くの隣りにありました。何十人かのプレートの中には新しく神林君の名前もあったので、「あった、あった。友達のお参りに来たのです」と言うと、住職さんは、急に力が抜けたようなガッカリした表情になり、「そ、そうでしたか、ごゆっくり」と言って寺務所に戻って行きました。手にはパンフレットを持ったまんま。

 すっかり年老いた私の顔に「死相」でも出ていたんでしょうかねえ? とにかく、住職さんにしては、またとない「上客」が来たと思ったのにアテが外れてしまったということなのでしょうか。あまりにも気の毒だったので、私も一緒に寺務所に戻って、そこで「お線香」(百円也)を購入しました。 

 墓前では、親友に無沙汰をお詫びし、茲は真言宗の寺院なので「南無大師遍照金剛」「南無大師遍照金剛」と唱え、そして真言密教の「ノウマク サンマンダ ボダナン バク」「ボウジ ソワカ」(※)と締めておきました。※サンスクリットで「釈迦牟尼仏に帰依します」「悟りよ、栄えあれ」(般若心経)といった意味。

 帰りは、駅までどうにか20分ぐらいで辿りつけたようです。途中で自転車に乗っていた小学校5、6年生らしき少年を捕まえて、駅までの道順を聞いたので、今度はもう大丈夫です。「有難き幸せ。大変、失礼仕りました」と少年に最敬礼したら、少年は目を白黒させて、「いえいえ、こちらこそで御座りまする」と、お互い武士のような会話をしました。

 ちょうど昼時でしたので、駅近くのビッグホップという大型ショッピングセンターに入りましたが、閉店している店舗も多く、敷地だけは広大なので、何となく、ゴーストタウンに見えてしまいました。でも、奥のフードコートは人がいっぱい並んでいてとても並ぶ気にはなれず、また、駅の方に戻って、居酒屋風の店に入り、半炒飯と餃子に昼間からビールで、亡き親友の霊を一人で追悼しました。

 千葉県印西市なんて生まれて初めて訪れました。これで、御縁が出来ましたので、今度はしっかり印西市の城跡や寺社仏閣等を調べて、再訪したいと思います。印旛沼も近いのかしら?勿論、親友の墓参りのついでにですが。