台湾応援のため台湾料理を銀座「金魚」で食す

銀座 台湾料理「金魚」 

 本日も当局の監視の目をかいくぐってグルメの話題で胡麻化します。

 とは言っても、かなり政治的な話題に触れます。2028年にも米国を抜いて世界一の経済大国になると言われる中国のことです。

 その中国が3月1日から台湾産パイナップルの輸入停止を始めたというのです。中国当局の発表では、その理由は、害虫が発見されたからというものです。台湾産パイナップルの中国への出荷量は輸出全体の9割を占めていたので、台湾の農家にとっては大打撃です。

 台湾では「害虫説」を信じる人はほとんどいません。パイナップルの一大産地である台湾南部は蔡英文総統の与党民進党の支持者が多いため、中国が蔡政権を追い落とす策略のために輸入停止の措置を取ったのではないかと穿った見方をする人もいます。蔡政権はコロナ対策で成功し、支持率も高かったので、中国は、苦肉の策を弄したということでしょうか。

台湾料理「金魚」ランチ「ルーロー飯と台菜麺」1120円 ホットコーヒーを食前に持ってくる風習のようでした

 はっきり言って、大国中国は大人げないですね。弱い者いじめは良くないですよ。台湾だけでなく、国内では同化政策を強行しています。香港では国家安全維持法を施行し、自由と民主主義を弾圧し、「一国二制度」の約束を反故にしようとし、内モンゴルやウイグル地区などでは、固有の言語であるモンゴル語やウイグル語などを禁止して、漢語一辺倒での教育を強制しています。

 中国の今年の防衛費も昨年比6.8%増で、日本円で22兆円余りと日本の防衛費の4倍。アジアの周辺国だけでなく、欧米各国にも脅威を与えています。

 勿論、中国にも言い分はあるでしょう。19世紀から20世紀にかけて欧米列強と、急速に近代化を成し遂げた日本によって、植民地化されるなど長い間支配され、「もう二度と騙されないぞ」と「富国強兵」国家樹立に邁進せざるを得なかったとも言えます。中国にとって、台湾はあくまでも「自国領土」であり、国際社会の批判は「内政干渉だ」と敏感になっています。

 あれっ? グルメの話をするはずが、いつの間にか、生臭い話になってしまいましたね(笑)。

台湾料理「金魚」

  そうなんです。中国による台湾パイナップル禁輸のニュースを聞き、台湾を応援したくなり、本日、台湾料理店に行ったわけです。

 調べたところ、銀座で一番の人気店が、メルサ4階にある「金魚」という店だということで、初めて行ってみました。

 さすが、人気店で、ちょっと待たされましたが、本場台湾の味でした。台菜麺が美味かった。数年前に台湾旅行した時の味を思い出しました。

 今度またこの店に行くとしたら、今回注文しなかった台湾名物「小籠包」でも頼んでみようかしら。

 それとも、こんなことを正直に書いたので、高級中国飯店に行って「倍返し」しなければならなくなるかもしれません。

「台湾歴史ドキュメント」

昨晩、皆さまご存知の「ガルーダ博士」こと山本さんから、「もし関心がありましたら、『台北の歴史ドキュメント』を見てください。滅多に見られない光景が見られます」とメールがありました。

「何だろう?」と思いつつ、見てみました。

「台湾歴史ドキュメント」 ←こちら

「台湾が生まれ故郷」という新元久さんという方が、子ども時代に通った台北の小学校などの当時の写真や米軍による空襲などCGを交えて再現したドキュメンタリーでした。

新元さんご本人が登場する場面は日本語なので分かりますが、彼の友人という台湾人の方は中国語なので、ほとんど理解できませんでしたが、何となく雰囲気が分かります。

台湾の地元テレビ局が制作して放送したのでしょうか。動画はかなり、プロ級です。

何で、山本さんが、このようなメールを送って来られたのかと思ったら、山本さんのご尊父さまが台湾総督府に勤務していて、山本さんは台湾生まれの台湾育ちだったというのです。

そして、昭和19年5月31日、米軍B-24による台北空爆を疎開先で見たそうです。(その時、台北の台湾総督府で働くご尊父は、戦火の中、大変な思いだったようです)

山本さん一家は敗戦後の大変な引き揚げも経験しました。

山本さんとはもう何十年も昔に面識を得ましたが、こういった話は初耳でした。

今の若い人の中には、台湾がかつての日本の領土だったことを知らない人がいると聞きます。もちろん、日清戦争後の賠償として分捕った領地だとか、植民地主義とかいう批判がありますが、地元のインフラ整備をしたり、病院や学校を建てたりして、貢献した面もあります。

台湾は親日家が多いと聞きますし、実際、私も一度だけですが、台北に観光旅行に行ったとき、地元の人から、日本人だということで随分親切にされたことを忘れません。年配の人には日本語が通じました。

植民地主義のあくどい搾取ばかりしていたら、親日家は生まれないのではないかと密かに思っています。

台湾総督府といえば、児玉源太郎や後藤新平らが活躍したことで知られ、また、台湾は、ゾルゲ事件で死刑になった尾崎秀実(ほつみ)が子ども時代を過ごした所でした。報知新聞社の記者だった秀実の父秀真(ほつま)が後藤新平の招きで、台湾日日新聞社漢文部主筆として赴任したことから、岐阜県生まれの秀実は台湾で育ち、台北第一中学校に進学しています。