熱は出ないのですが、一時間ごとぐらいに猛烈に咳き込む「喉風邪」を引いてしまいました。なぜか、二週間以上も経つのになかなか治りません。
熱が出ないし、食欲もあるので、日常生活に差し障りがほとんどないのですが、困るのは通勤電車の中で咳き込んでしまうことです。何十人もの白い眼がさっとこちらに向けて突き刺さってきます。
「しゅびばせんねえ」と志村けんのヒトミばあさんのように謝るしかありません。
喉風邪に加えて、花粉症ですから、頭がボーとして、気分もスカッとしません。
生きていてもつまらないし、「何かいいことないかなあ」と願っても、街中は緊急事態宣言下で、皆不機嫌そうに歩いています。それに、ほぼ全員、マスクをしているので、ここしばらく、笑顔にも接していません。仏教用語でいうところの「和顔施(わがんせ)」のことです。
そう言えば、皆マスクをしているので、他人様の鼻や口を見なくなって久しいことに気が付きました。一体、どんな形だったことやら、忘れかけてしまうほど、最後に見たのは遠い昔の話でした。
それが、幸運にも、本日、本当に久しぶりに、他人様の鼻と口を見る機会を得たのです。お昼にレストランに入って待っていたら、通路を挟んで向こう側のテーブル席に若い二人の女性が案内されました。普通なら向かい合って座るのに、二人はわざわざ隣同士に並んで座ったので、向こうのテーブルと通路と私のテーブルを挟んで、向かい合うことになってしまいました。まあ、10メートルぐらいは離れていたことでしょうが。
食事をするので、当然、その時はマスクを外します。まあ、真正面で向かい合って座っておりますから、見たくなくても相手が見えてしまいます。すると、どう見ても、10代後半か20代初めのピチピチギャルでした。顔の肌には皺がひとつもなく、ピンと突っ張っていました。服装から年齢層は最初から分かっていましたけど(笑)。
この後書くことは、恐らくPC(ポリティカルコレクト)に欠けて、糾弾されるかもしれませんけど、二人は特に超美人というわけではありませんでしたが、青春のど真ん中で、「箸が転んでもおかしい年ごろ」のようで、何でもない話でも愉快そうに笑っていました。
特に、私から見て右側の女の子は、その唇が、想像していた以上にぶ厚くて、とても蠱惑的で、まるでスクリーンの中の女優さんのようにさえ見えてきました。私は食事をしながら、チラチラと眺めました。いやあ、実に、眼福、眼福でした。
えっ?やっぱり、PCに欠けて、単なる助平爺(スケベ シャチョウさん)の発言ですか?
まあ、許してつかあさい。
年を取っていくと、生きる喜びも愉しみもだんだんなくなってしまうものなのです。貴方には想像もつかないと思いますけど。
相手に気付かれないように、チラッと見ていただけです。まるで、SFの世界ですが、単にマスクの中を見たかっただけなのです。
こうして、罪を告白しましたから、どうか許してつかあさい。
(「命みじかし 恋せよ 乙女」と心の中で叫びました。古い!)