孫正義氏がビットコインで145億円も損失とは…

 昨日から、いや一昨日からかなあ、このブログと、ツイッター・フェイスブックのSNSとの同期が切れてしまいました。ツイッターやフェイスブックでこのブログを御覧になっている皆様にはご迷惑をお掛けしますが、諸般の事情で連休明けにも復旧するかもしれません。私自身、もともとSNS好きではないので、一方通行の送り放しだけで、ほとんど利用していなかったのですが、同期が切れている間は、ますます利用しないことでしょう(笑)。

ドン・キホーテ像(マドリード)

 さて、最近のニュースで一番驚いたのは、孫正義さん(61)が、仮想通貨ビットコインの取引で約145億円損失していたという「事件」です。孫氏は、個人的にビットコインを2017年後半に購入し、2018年前半に急落した後に売却したとされていますが、この事実を報じたのが、日本のメディアではなくて、米ウォール・ストリート・ジャーナル(4月23日付)ですからね。

 145億円の損失なんて気が遠くなる数字で、普通の人なら自殺したくなることでしょうが、ある経済評論家は「蚊に刺された程度ではないでしょうか」と言うのです。

 そこで調べてみると、フォーブス・ジャパン 「日本長者番付2019」によると、 孫氏の総資産は2兆6670億円(第2位)もあるというのです。となると、損失額145億円はその0.54%に当たります。年収1000万円あるエリートサラリーマンだったら、5万4000円の損失。まあ、痛いことは確かですが、 注射針でチクっと刺された程度の損失かもしれません。

 それにしても、孫氏が会長兼社長を務めるソフトバンク・グループには16兆円近い有利子負債があると聞きますし、孫氏の金銭感覚は、とても庶民にはついていけません。いや、最初から、全くお呼びじゃありませんね。

サウジ記者殺害が及ぼす世界的影響ー例えばソフトバンクとか

スペイン南部ミハス

2018年10月18日付《渓流斎日乗》に書きました「サウジ記者殺害疑惑」。ついに、サウジアラビア政府が公式に殺害を認めました。「口論の末、誤って殺してしまった」という発表だけでは、俄かに信じ難いですが、今年後半の最大のニュースになることは確かです。

何しろ、殺害されたジャーナリストのジャマル・カショギ氏(Khashoggi)は、米ワシントンポストのコラムニストを務めるほど優秀な敏腕記者ではありますが、そんじょそこらにいる只のジャーナリストではなかったのです。

スペイン南部ミハス

名前からお分りの通り、カショギ氏は、あの悪名高い武器商人アドナン・カショギ(1935〜2017)の甥に当たり、日本でも人気の高かった英国のダイアナ妃の「恋人」と言われてパパラッチに追われ、パリで交通事故死したドディ・アルファイド(1955〜97)とは従兄弟に当たるというのです。

まあ、華麗なる一族で、中東世界、いや欧米ではカショギ一族を知らない人はいないと言われてます。

一方、カショギ氏殺害の「黒幕」と言われているサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(33)は、頭文字を取ったMBSの愛称で若者に絶大な人気を誇り、女性への自動車運転免許を開放するなど「改革派」として知られています。石油だけに依存していては、将来の国家はないという危機感の現れと言われております。

ただ、その改革が急進的過ぎて、しかも御都合主義の面があることから、カショギ氏らが政府批判を繰り広げていたわけです。

スペイン南部ミハス

この事件の影響として、欧米メディアは、中東世界の不安定化と原油高による世界経済の混乱ばかり挙げておりますが、日本にとっても「対岸の火事」では終わらない可能性があります。

つまり、1970年代の石油ショックのように、トイレットペーパーが店頭からなくなるといった程度では済まないということです。

一例は、孫正義氏のソフトバンクです。同グループは、10月6日にサウジアラビア政府系の投資ファンド(PIF)に第2弾の450億ドルを出資することが、Bloombergの報道で明らかになりました。第1弾と合わせて900億ドル(約10兆円)にも上ります!しかし、サウジ記者殺害疑惑が報じられてから、ソフトバンクの株が急落してます。(勿論、理由はそれだけじゃないでしょうが)

ソフトバンクを単なる携帯電話会社と誤解している人が多いのですが、実は10兆円規模のファンドなら簡単に動かすことができる投資会社が実体なのです。しかも、有利子負債が桁違いにも15兆円もあるのです。私には孫氏のような実業家の金銭感覚は全く理解できません。

庶民は、莫大な広告費を掛けて宣伝しているソフトバンク商法を「有名だから安心できる」と勘違いしていますが、広告費は自分たちが負担しているという魔法に誰も気が付いていません。

スペイン南部ミハス

ソフトバンクに「もしも」のことがあれば、最大債権者みずほ銀行に飛び火し、負の連鎖が起きるというのが、事情通による最悪のシナリオです。

「大き過ぎて潰せない」というのは銀行マンの感覚なんでしょうが、軒先きを貸したら母屋を乗っ取られたような状況では、一連托生でしょう。

関連ニュースには目が離せませんね。

ソフトバンクは潰れないのか?

伊太利亜ヴェニス

ソフトバンクグループの孫正義社長が、友達の友達は皆友達だのコネを使って、トランプ次期米大統領とニューヨークの超豪華マンション、トランプ・タワー、別名NYのホワイトハウスで会ったそうな。

そして、孫氏さんは、米国の新興企業などに総額500億ドル(約5兆7千億円)を投資し、約5万人の新しい雇用をつくるとトランプさんに約束したらしいですね。

多くの人々は、拍手喝采をしているようですが、何か胡散臭さを感じますね。

良く言えば、持ちつ持たれつなんでしょうが、悪く言えば、狐と狸の馬鹿し合い。トランプさんなんぞは、孫さんとは初対面なのに「マサ」なんてファーストネームで呼ぶとは、気色悪いなあ。まあ、個人的感想ですけど(笑)。

そもそも、あたしゃ、ソフトバンクが嫌いなんでしょうね。阿漕な商法に嵌って、違約金とやら称する莫大な資産(とは言っても、庶民ですから端金ですが)を掠め取られたせいかもしれません。

序でながら、あたしゃ、阿漕なドコモも東京三菱UFJ銀行も大嫌いです。

ソフトバンクの最大の稼ぎ頭は、携帯とヤフーかもしれませんが、携帯は、傲岸不遜で大名商売しかできないドコモの顧客をナンバーポータビリティとか何とかで獲得しただけ。

ヤフーなんか、本家本元の米国ではとっくの昔に負け組となって倒産寸前なのに、日本で残っているのは、孫さんの力量ですが、日本ではまだインターネットのイの名前も知られていない時代からの先駆者として、大手マスコミのニュースをタダ同然で仕入れて、他人の褌で相撲を取っているだけで、暴利を貪っているようにみえます。

また、そもそもですが、トランプさんに約束した5兆7000億円なんて、何処から捻出するんでしょうかね?

一部の噂では、某メガバンクから出ているらしいですね。本来、メガバンクがやるべき金貸業を、からっきし度胸と才覚がないものだから、孫さんに丸投げしているというのが真相らしいですが、もし、失敗したら、メガバンクも確実に潰れますね。

何しろ、ソフトバンクは10月に、テクノロジー分野への投資拡大を目指して総額は1000億ドル(約10兆円)規模のファンドを設立すると発表したばかりです。

今のところ、サウジアラビア政府系ファンドが最大450億ドルの出資し、ソフトバンクは今後5年で250億ドル(約2兆6000億円)以上出資すると宣言しております。

これに先立つ7月、孫さんは、次期社長に指名したはずの副社長アローラさんをクビにして、退職金として68億円を払っています。

2014年に米グーグルからソフトバンクにスカウトしたアローラさんには、孫さんは2年間で総報酬額として300億円超支払った、と日経新聞が報道しております。

庶民からなけなし無しの小金を集めて財を成した彼が、英雄ともてはやされる時代と風俗には、あたしゃ違和感を覚えますねえ。