ファミリービジネス化している政治家という職業

 岸田文雄首相は13日に自民党役員人事を行い、第2次岸田再改造内閣を発足させました。女性閣僚が過去最多タイの5人入閣したという程度で、新味も期待感もない相変わらずの筋書き棒読み内閣といったところでしょうか。そもそも、わずか1年程度で、わざわざ内閣改造をする必要性があるんでしょうか?

 いつもながらため息が出るのは、政治家という職業がファミリービジネス化していることです。今に始まったわけではありませんが、政治家という職業は余程、美味しい、やめられない、濡れ手で粟のようなビジネスなのでしょう。周囲から「先生、先生」と持ち上げられ、出張すればファーストクラス席と超一流ホテルでの滞在も約束されています。

 でも、よくよく考えてみれば、彼らが贅沢出来る原資となっているものは、国民の税金ですからね。だからこそ、政治家の言動や政治資金集めの行動は、重箱の隅を突っつくほど監視してもし過ぎることはないのです。

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 今回の内閣改造で、岸田首相を含む大臣20人のうち、世襲議員は、前回より2人増えて8人になりました。こども政策少子化担当相として初入閣した加藤鮎子氏(44)は、今閣僚最年少、衆院当選3回、副大臣経験もないのに異例な抜擢人事です。何で?と思ったら、彼女は宏池会の会長を務めた加藤紘一元官房長官の三女ですってね。また、沖縄・北方地方創生相として初入閣した自見英子氏(47)も郵政相などを歴任した自見庄三郎氏の御令嬢。さらに、環境・原子力防災相で初入閣した伊藤信太郎氏(70)は、衆院議長を務めた伊藤宗一郎氏の御子息。復興相として初入閣した土屋品子氏(71)は、参院議長や埼玉県知事を務めた土屋義彦氏の次女。なるほど、やっぱり、ファミリービジネスなのかなあ?

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 それにしても、小渕恵三元首相の御息女・小渕優子氏を自民党4役の選対委員長に抜擢した人事は尾を引きそうですね。「選挙の顔」として勝てると思っているんでしょうか?彼女は、自らの政治団体の不明朗な会計処理が明らかになって、経産相を1カ月半で辞任したのに、説明責任から逃げ続けた印象があまりにも強烈です。本日発売の週刊文春でも、またまた政治資金スキャンダルを暴露されてしまっております。

 宗教団体を管轄し、旧統一教会の解散命令請求手続きを担う文部科学省の大臣として、教団の行事に出席していた盛山正仁氏(69)が初入閣しました。よりによって、何でこのような疑惑の人事をするのでしょうか。岸田首相の任命責任が問われそうです。ーなんちゃって、大手紙政治部記者が書きそうなマンネリな〆(しめ)を書いてしまい、我ながら恥ずかしくなりました。

【追記】2023年9月15日

 こども政策少子化担当相として初入閣した加藤鮎子氏(加藤紘一元官房長官の三女)の最初の御主人は、あの有名な宮崎謙介・元衆院議員だということを後で事情通から聞きました。そりゃあ吃驚ですよ。