岡本昌巳著「株で勝つ習慣」

王子の狐火と装束榎

岡本昌巳著「40年稼ぎ続ける 投資のプロの 株で勝つ習慣」(ダイヤモンド社)は、私の高校時代の友人が書いたという、ただそれだけの理由で、渓流斎ブログの「お薦め本」になりましたが、読んでみると、確かに、「この道40年」のプロだけあって、ツボを押さえていると思いました。

全くの素人にとっては、分かりづらいかもしれませんが、初歩的知識があればかなり参考になることが書かれています。

勿論、そんな安易に、何の努力もしないで、儲かるような話はこの世にあり得るわけがなく、まず疑ってかからなくてはなりませんから、この本は大丈夫です。

つまり、この本には安易な方法は書いておりません。はっきり言って、かなり七面倒臭い方法しか書いていません(笑)。私なんか、チャート式とかは、「終わった後の結果論」か「背後霊」のような感じがして、最初から放り投げていますが(笑)。

具体的に何処の会社のどの銘柄を買えば儲かるとも書いていませんが、それに近いことだけが書かれています。日々のニュースに接して、気になる会社の業績や株価予想を「四季報」などで、プロ顔負けに勉強して研究し、「友だち銘柄」を沢山作り、その中で「これだ」と思った銘柄を時機を見て買う、というのが岡本方式です。

そのためには情報収集が欠かせません。

岡本君とは卒業以来何十年も会っていませんでしたから、彼が「株式市場新聞」という専門紙で長年記者をやっていたことは知りませんでした。彼はこの新聞社を辞めて、今はフリーの経済ライターとして雑誌等に寄稿したり、セミナー活動を行ったりしています。

ですから、今でも「現役」として情報収集活動を行っているわけです。
本書は、その情報収集のノウハウ本として活用すれば一番良いのではないかと、私なんか思ったわけです。

彼が、新聞記者だった頃、特許庁にまで足を運んで、いちいち問い合わせて、資料を探してコピーをしていたのに、今ではインターネットが発達したおかげで、自宅に居て、簡単に特許情報が取れる、といったことも書かれています。
王子稲荷大明神

今のようなマイナス金利の時代、例えば、1000万円という高額資金を1年間、メガバンクの定期預金にしても、税引きで700円ちょっとしか利子が付きません。こんなんでは、銀座でランチもできませんよ。(笑)

ですから、小学校高学年から英語ではなく、株式投資の基礎を教えるべきだと私なんか思っています。昔は、「そんな博打を教えるなんてとんでもない」という偏見で凝り固まっていましたが、2000万分の1でしか当選する確率がない宝くじを買うより、競馬競輪競艇等をやるよりも、ある意味では株式の方が確率的には高く(その分、損する割合も高く)、また、実際に投資なんかしなくても、マクロ、ミクロ経済から会社法、決算書、会計、国際時事問題まで付随して勉強しなければならないので、将来、英語なんかよりも必ず役に立つと思うのです。

とはいっても、株式投資に関してはかつて、かなり痛い思いをしたことがある小生ですので、最終的には御自身の判断、いわば自己責任で投資すべきだというのが、こんな誰が読んでいるのか分からないブログで書ける最低線のことでしょう(笑)。(株式投資をしない、という選択でもいいのです)

今は、ネットのサイトで簡単に情報収集ができるということで、岡本君がいつも重宝しているというサイトの一部を列挙しておきます。(下線が付いた青い文字をクリックすると、そのサイトにジャンプします)

●ヤフーファイナンスの「株予報」

株探 (材料テーマ関連銘柄探してで最も重宝する)

モーニングスター (岡本君が外出した時などにスマホで最も良く見ているサイト。有料版もある)

コロ朝ニュース (プロの目で厳選された情報の玉手箱)

世界の株価(各国の株式、為替などのチャートが読みやすい)

東証の「適時開示情報閲覧サービス」(上場企業の決算やリリースが最も早く読める。私もかつての職場で利用さしてもろた)

特許情報のプラットフォーム「特許・実用新案、意匠、商標の簡易検索」 (かつては特許庁まで足を運ばなければ入手できなかった情報)

荒れるトランプ相場

伊太利亜ヴェニス

ちょっと前に流行った言葉を使えば、「想定内」といった感じでしょうか。

アメリカの次期大統領に決まっているトランプ氏が昨日、何とニューヨークの自宅で、初めて記者会見に臨み、早速、トランプ氏の「ロシア疑惑」を報じていたCNNの名物記者を面罵するなど、「アメリカ・ファースト」どころか、「自分ファースト」に終始したため、機関投資家らもソッポを向いてしまいました。

NYダウは、下落して、同盟国日本もドルが売られて円高となり、お陰さまで、株安と相成りました。

ま、想定内ではありますが、この異様事態が、このまま、地獄へと真っしぐらに進むのか、反転するのかどうかについては、まだ、誰にも分かりません。

伊太利亜ヴェニス

私は、昨晩は、動画(笑)ニュースを見ておらず、活字から得ただけの情報ではありますが、トランプさんは、記者に対して、「お前の質問は受け付けん。イカサマ野郎」とか何とか相当噛み付いたようですね。

新聞の静止画(写真のこと)を見ると、吠えているように見えます(笑)。

でも、トランプ氏のロシア疑惑とは何ぞや?

日本の新聞では「性的関係」なぞとオブラートに包んで、さっぱり分からなかったので、米メディアを本当にざっと見たところ、以下のようなことらしいことが分かりました。

伊太利亜ヴェニス

??2013年にモスクワで開催されたミス・ユニバース・コンテストで、トランプ氏は審査員として、モスクワの高級ホテルに滞在し、其処で、高級娼婦と一夜を共にした。(ロシア当局によるハニートラップ)

??2016年夏、トランプ氏は、モスクワでロシアの高官と面会した。(内容の詳細は不明)

勿論、トランプ氏は昨日、そんな疑惑は全面否定しました。「俺は潔癖症だからな」と理由まで説明しています。潔癖症は、英語でgermophobe
。バイ菌恐怖症てことですね(笑)。
とはいえ、私も1月8日の渓流斎ブログ「スリーG機関=トランプ新政権の実体」で書いた通り、次期国務長官のティラーソン氏(エクソンモービル元会長)、次期商務長官のロス氏(ウォール街の再建王)らロシアと密接な利害関係を持った「親ロシア派」をトランプさんは多く「入閣」させております。

トランプ氏自身も、ロシア企業に投資しているのではないかという観測や、トランプ氏の顧問弁護士マイケル・コーエン氏の義父が、プーチン大統領と親しいモスクワの不動産王ではないかといった疑惑もあります。(ABCは否定)

これらの情報は、民主党によって雇われた英国人のスパイによって齎され、同時にかつて共和党の大統領候補だったジョン・マケイン上院議員にも渡り、マケイン議員は、それらの極秘情報をFBIに提供したと言われております。

なるほどね。

日本のメディアだけでは分からなかった話でした。

金融業界に騙されるな!

 長春 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

山崎元著「お金に強くなる!」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、金融に関する名言、格言がずらりと並び、なーんだ、もっと早く学んでおけばよかった、と多くの人を後悔させてくれます(笑)。

こういう話は、せめて、高校の授業にでも取り入れてほしいものです。庶民がこれ以上騙されないためにも社会人として、誰でも金融リテラシーが必要とされるからです。

またまた、換骨奪胎して、山崎氏の名言・格言を引用させて頂きましょう。

●銀行はお金を相談する相手としては不適切。銀行は客から手数料を稼ぐという点で、証券会社や保険会社と全く同じ。銀行は、単に自社の利益のために動く営利企業なのだ。

嗚呼、そうだったのかあ…。特に、取引先の銀行なんかは、自分の手の内(預金)を知られているのに、胴元を相手に勝負するようなもので、最初から負けに決まっていたわけですね。

私は、東京三菱銀行から不愉快な扱いを受けたので、この銀行嫌いです。(あくまでも個人の感想です)口座は既に解約し、今後も関わりません。

●銀行員や証券マンはあくまでもセールスマンで、自分や会社を儲けさせたい人です。相談相手を儲けさせてくれる人ではありません。だから、金融機関の「お金の無料相談会」などに近づくべきではない。人件費などの経費が掛かっている無料相談会は、「相談」と銘打った「セールス会」というのが実体なのです。

なるほどねえ。道理で、くじ運の悪いこの私が、何で抽選の「無料相談会」に当選するのか不思議でした。やっと、からくりが分かりました。

 長春 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

●あまり知られていないが、健康保険には高額療養医療費制度がある。自己負担の限度額が決められており、限度を超えた分は、健康保険が負担してくれるシステムになっているのだ。だから、基本的に医療費についての心配は無用。がん保険に加入するのも損だ。

ええ!そうだったんだあ。心配して損したなあ。。。

●生命保険は原則的に加入するべきではない。支払う保険料は、実体として「純保険料」と「付加保険料」の二つに分かれており、純保険料は、保証や貯蓄に回る分。付加保険料は、人件費などの手数料のことで、当然、顧客の保証に回らない。しかも、この付加保険料がどれくらいなのか一切開示されておらず、保険料全体の2割から5割とも言われている。

えっ!それは酷い話ですね。5割だと収めた保険料の半分しか保証に回らないということですか!これを白昼堂々の詐欺商法と言わずして何と言う?!

●金融業界が煽っている「老後不安」に騙されるな。「老後不安」を駆り立てて、有利とはいえない金融商品を購入させようと、金融業界がビジネスとして利用しているだけなのだ。

なあるほど、そういうことだったとは…!

●ギャンブルの競馬は25%、宝くじは50%以上、胴元が取り、残りを参加者が再分配するシステムになっている。

つまり、1万円を競馬に賭けた場合、最初から2500円抜き取られ、宝くじともなると、1万円で買ったつもりが、最初から5000円の商品を買わされているという詐欺みたいな商法だったわけですね。最初から「娯楽」として割り切って楽しめば、問題はありませんが、偉く高い授業料だこと!5000円あれば、腹いっぱいステーキを食べて、グラスワインぐらい飲めるはず…。せんべろ店なら、ベロベロです(笑)。

長春 Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

●個人が最初から投資する候補として外すべき金融商品とは、(1)不動産投資⇒換金性が低い(2)外貨預金⇒為替リスクと手数料が高い(3)FX取引⇒投資ではなく投機なので資産形成に不向き。参加者の8~9割が損をしているという(4)金(ゴールド)などの商品投資⇒これもゼロサム・ゲーム的投機で資産形成には不向き

うーん、早く言ってよお。いや、私ではなく、貴方の呻き声が聞こえてきそうです(笑)。

●投資信託には高額な「販売手数料」と日々運用と管理のための「信託報酬」が掛かり、投資信託の9割以上は買うに値しない。

著者は、東大経済学部卒業後、商社、生保、投信、証券、信託銀行など12回も転職を経験したとか。まあ、金融業界の裏の裏の裏を知り尽くした人なんでしょう。そういう経験者が語る言葉ですから、確かな真実なんでしょう。

でも、こんな正直なことを書いて、業界から刺客を送り込まれないかしら?

株式投資の極意

 昨日は、プレスセンターで開かれたOセミナーに参加しました。

 

ゲストは有名投資雑誌の副編集長の福井さん。演題は「脱KY! しなやかな投資家になろう!」というもので、ズバリ株式投資の話でした。

 

私は何度も告白しておりますが、経済や金融証券関係には全く疎いのですが、今回の福井副編集長の話はとても分かりやすく、感心してしまいました。彼の助言に従えば、うまく儲かりそうです(笑)

 

一緒に出席した有名作家の方も「これだけの情報とアドバイスなら会費10万円を出しても惜しくはない」とおっしゃっておりましたから、確かなのでしょう。ちなみに、Oセミナーは、会場費や飲み物代などは掛かりますが、それ以外は一切なし。ゲストの先生にも謝礼を払わないくらいですからね(笑)。

 

しかし、参加者を含め、皆さん、その道の兵(つわもの)揃いばかり。ゲストに来てくださった方が、そのまま、聴衆側になって会員になられることも多いのです。会員といっても、明確な規定はなく、「来る者は拒まず、去る者は追わず」という形で、その場で解散する「一期一会」みたいな会です。もう25年くらい続いているセミナーなので、これまで、累計500人くらいは軽く参加しているのではないでしょうか。

 

で、ここまで、読んでくださった方で、「早く儲かる株の話をしてくれないかなあ」と思っている方も多いでしょう。Oセミナーの会員で欠席された方なら、「あー、何とか都合を付けて参加すればよかった」と地団駄を踏んでいる方も多いでしょうね。

でも、駄目ですよ(笑)。残念ながら、ここでは書きません。それに、「必ず儲かる話」などこの世に存在しないのです。最後は「自己責任」で、自分の信念でエイヤッと、やるしかないのです。

 

株式投資の格言に「人の行く裏に道あり 花の山」

 

というのがあるそうです。

つまり、人と同じことをしていてはいけません。もっと、正確に言えば、誰かが得をするということは、同時に誰かが損をしていることの裏返しなわけです。

 

ちなみに、最初に登場した作家先生は、30年以上かなりコアな投資家で、会社四季報を丸暗記するほど熟読玩味して、研究に研究を重ねて投資された結果、百戦百勝で月収の1・5倍を稼ぎ、住宅ローンもわずか4年で完済されたそうです。が、その一方で、ライフワークのヴェンチャー企業にも投資され、これで数千万円の損失を蒙ったそうです。ということは、プラスマイナスゼロではないでしょうか。

 

金融証券に疎い人間が生意気なことを言ってしまいましたが、そう思ってしまいました。