「茶々」と「ナショナル・トレジャー」

今日はお休みで、銀座で映画を2本も見てきてしまいました。お正月から働いてきたので、まあ、それぐらい許してください。

実は、今年から日本アカデミー賞協会会員になったため、割かし、映画はスムーズに見られるようになったのです。ただし、お断りしておきますが、会員になったからといっても、ちゃんと入会費と会費は払っております。映画館で見られると言っても、初日や日曜祭日は駄目です。指定の映画館でしか見られませんし、満員の場合は入場を断られるという制約があります。

それでも、ある人物(複数)のご厚情に縋って、何とか会員になることができました。やはり、賞の選考をしたかったのが一番大きい理由ですかね。

でも、会員として映画を鑑賞するとなると、どうも粗捜しばかりやってしまい、純粋に楽しむことが難しくなってしまいました。一番恐れていたことですが…。

今日見たのは、豊臣秀吉の側室、淀の君の生涯を描いた「茶々」と、ニコラス・ケイジ主演の「ナショナル・トレジャー2」です。

「茶々」が60点、「ナショナル・トレジャー」が70点といったところでしょうか。

「茶々」の主演の淀君は和央ようか。この人、宝塚の雪組、宙組の男役2番手の頃、舞台でよく拝見していたのですが、やはり、宝塚男役の演技になっていました。声も地声なのか、野太く、とても姫らしくない。ミスキャストじゃないでしょうか。秀頼にしても、どう計算しても、秀吉はその頃、遠征中で、秀吉の子としては考えられず、「不義の子」であるという説が有力なのに、その辺は全く触れられていません。脚本のミスではないでしょうか。ただ、茶々を格好良く見せたいがためのエンターテインメントだとしたら、それでいいのかもしれませんが。

ただし、大坂城の燃え盛るシーンや、内部の調度品、屏風など、CGを使っていたにせよ、舞台セットには見るべきものがありました。

ケチばかり付けてしまいましたが、私なんか二度ほど不覚にもホロリとさせられる場面がありました。

「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」は冒険活劇ともいうべき作品ですが、私は、どうも、主演のニコラス・ケイジに魅力を感じず、これまで、彼の主演作は一本も見てこなかったんですよねえ。ストーリー展開に難があるなんて、こましゃくれた事を言ってしまえば、身も蓋もないのですが、ただ2時間、ジェットコースターに乗った気分で、場面の中に入り込みたいのなら、それで楽しめる作品だと思います。「全世界を揺るがす陰謀」と言われても、どこに陰謀があるのか最後までわかりませんでしたが…。