魔法の非接触キー?を買わされた話

 ついに、というか、とうとう、ここ半年以上、全国で唯一新型コロナの「感染者ゼロ」で踏ん張ってきた岩手県から昨日の29日、感染者が出てしまいました。国内全体では、1日当たりの感染者が初めて1000人を超え、29日は過去最多の1261人。東京都で250人の感染者が出れば、大阪府も過去最多の221人、愛知県で167人、福岡県で101人と100人を超えてしまいました。

 ということを書いていたら、今、速報で、30日午後の東京都の感染者が367人とついに300人の大台を初めて超してしまいました。

 キリがないですね。もう「第2波」が来たと言ってもいいんじゃないでしょうか。

 それでも、週刊現代は「第2波は来ない」と断言していますし、米大統領もブラジルの大統領も、そして、この間の都知事選候補の一人も「コロナは単なる風邪」と豪語していました。ベラルーシの大統領は「コロナはウオッカとサウナで治る」と、本人が感染しても全く動じることなく、無症状のまんま回復したといいます。

 何だかよく分かりませんね。渦中にいると、本人だけが状況を全く理解できないのと同じです。やはり、真相は何カ月か何年か経たないと分からないのかもしれません。

 となると、人それぞれの個性は態度で現れます。こんな御時世だというのに、マスクをしないで街中を平気で歩いている人がいれば、とにかく人を避けて家に閉じこもっている人もいます。

 私の周囲にいる友人知人も千差万別です。「三密なんか気にしてられるか」と言って夜の街に繰り出して飲み歩いている人もいれば、社内でフェイスシードをして神経質そうにビクビクしている人もいます。

 そんな中で、今日一緒にランチに行った小早川君は、どちらかと言えば後者で、「これは必需品だぜ」と鍵のようなものを見せびらかすのです。

それが、上の写真です。

 正式名称は分かりませんが、「非接触キー」とか何とか呼ばれているらしく、これでドアのノブを開いたり、エレベーターの階の番号を押したりして、とにかく、感染しないように、他人が触ったものに接触しないようにするキーだというのです。

 なんじゃこれ!? ですよね?

 そんな話をしているうちに、会社の近くで、彼がそのキーを買ったという店を通り掛かりました。

 「おお、ここで買ったんだよ。君も買ったら?あ、そうだ、もう一つ、息子の分も買って行くよ」と言って、銀色のキーを持って、レジに行きました。

 戻ってくると、彼は「あれっ?まだ買ってないの?迷ってるの?駄目だねえ」と言う始末。お店の回し者かと思いましたが、値段は660円。まあ、ブログに載せるために、ただそれだけのために買うのもいいか、と思い直し、いつの間にか、私もレジに走っておりました(笑)。

 私が金色のキーを買ったものですから、小早川君は「金色を選ぶとは欲深いな。湖に斧を落とした木こりが、悩んでいたら、神様が出てきて、『お前が落とした斧は、金色の斧かね?それとも銅色の斧かね?』と尋ねる話知っているか?」とまで、言うのです。

 そこまで言いますかねえ?

 まあ、折角買ったので、会社のエレベーターで、早速このキーを使ってみました。

 玩具みたいなもんです(笑)。まさにSFの世界です。経済の需要と供給の世界なので、こんなものが売られ、買う人がいるということでしょう。けど、まさか、こんな時代が来るなんて思ってもみませんでしたよ。