情報戦で日本は完敗なのでは?

スペイン南部ミハス

トランプ米大統領の私用のiPhoneが  、中国から盗聴されて、友人との会話が漏れたのではないか、という疑惑の報道を受けて、中国外務省の報道官が「それなら、アップルをやめて、華為技術(ファーウエイ)に替えたらどうか」と皮肉ったらしいですね。

「うまい切り返しだなあ」と感心してしまいました(笑)。

それだけ、我々中国には技術もあり、世界の市場占有率では負けていないという自信の表れだということでしょう。

事実、調査会社のIDCが発表した2018年第2四半期のスマートフォンの世界シェアでは、サムスンが7150万台の出荷で相変わらずの首位ですが、アップル(4130万台)は、2位から3位に転落。変わって2位に浮上したのが、ファーウエイ(5420万台)だったのです。

20世紀で確かに冷戦は終わりましたが、21世紀になっても、覇権争いや経済戦争、貿易戦争は終わっていないようです。いや、米国の衰退と中国の台頭により、ますます熾烈になってきております。今さらですが。

スペイン南部ミハス 「食べるな」ではなく小レストラン

もちろん、ドンパチの戦争や核ミサイル攻撃などしようものなら、完璧なる人類の破滅と滅亡が目に見えていますから、それに代わる争いとして、今は、貿易戦争や情報戦争が繰り広げられているのではないでしょうか。

後者に関しては、日本は完全に敗者です。かつてパソコンの世界シェアではトップを争っていたNECや富士通なんかはもう日本でパソコンを作っていないというのですからね。ほとんど全部、中国製です。日本の得意だった白物家電やテレビも、もう韓国サムスン、LGや台湾の鴻海精密工業など海外企業に取って変わられてしまいました。

情報戦に関しては、ハードからソフト戦に移り、GAAF(グーグル、アップル、アマゾン、フェイスブック)と呼ばれる米国企業のプラットフォームが世界の圧倒的シェアを占め、日本はあんぐりと口を開けて、その勢いにひれ伏して、完璧に軍門に下ってしまいました。

それなのに、中国は、「保護主義」か戦略か分かりませんが、恐らく国家ぐるみで、グーグルを跳ね除けて、百度(バイドゥ)を検索エンジンとして確立させています。

中国だけかと思っていたら、お隣の韓国でも、NAVER(ネイバー)という検索サイトが、グーグルを抑えて8割近い圧倒的なシェアを占めています。日本とは大違いです。

このNAVERは、まとめのトピックサイトを日本語でもやっているので、少し知っておりましたが、つい昨日まで、韓国の会社だとは知りませんでした。しかも、このネイバーは、日本でも大人気の、あのLINEの親会社だったんですね。

もちろん、プラットフォーム商法ですから、売り上げの一部が収益になります。

お隣の中国と韓国は、ソフトもハードも、情報戦でそれなりに頑張っているのに、日本は何をやっていたんでしょうかね?今では全部、米国と中国と韓国と台湾企業に頼ってます。

あれ?これでは、中国報道官のように、皮肉にもなりませんね。