今年も自家製味噌づくりのお手伝いをしました

 今年も恒例の味噌づくりのお手伝いを致しました。鬼より怖い我が家の総司令官の命令で、大豆の足踏みから始まります。

 材料は大豆と麹と塩だけです。至って簡単ですが、その工程はかなり大変です。大豆は北海道産の鶴の子大豆です。5キロで5100円。麹は栃木県那須の味噌麹専門店「日野屋」さん。5キロで5500円。麹は大豆より高いのです。何よりも、麹菌は育成するのが大変で、もし、納豆と一緒に麹を冷蔵庫に入れたりすると、たちまち麹菌は死んでしまうそうです。それだけ、麹菌は弱く、納豆菌は強いのです。そして、塩は赤穂浪士で有名な「赤穂の天塩」で、1キロ443円。

 大豆は20時間も水に浸し、その後、4時間も煮込みます。この茹で上がった大豆を(冷めてから)一枚100円もする厚手のビニール袋を二重にして詰め込んで、その上から足で踏んで、豆をつぶしていきます。私の出番はここからです(笑)。市販のお味噌の場合、大量生産ですから、こんな人が足で踏むような面倒臭いことはやってられません。機械で潰していきます。

 あらかた潰れて、ペースト状になった大豆に塩と麹を混ぜ合わせていきます。

 その過程で、まだ潰れていなかった大豆の豆粒も手でつぶしていきます。

 大方、それが出来たら、その塩と麹の入った大豆ペーストを大きな団子状にして、木樽の中に投げつけるようにして入れて行きます。

 この木樽は、福岡県八女市の桶店「松延工芸」から取り寄せたものです。

 木樽が満杯になったらもうお終い。蓋をして寝かせますが、定期的な天地返しや水取り、黴取りなどの大変な作業もあります。お味噌が食べ頃になるのは、やっと秋になってからです。

 自家製味噌づくりを始めたのは7~8年前だったでしょうか。最初は私は全く手伝わなかったので、はっきり覚えていません(苦笑)。

 でも、自家製味噌を食べるようになってから、申し訳ないのですが、市販の味噌が食べられなくなってしまいました。あまり書くと営業妨害になるので詳しくは書けませんが、要するに人工添加物も人工保存料も何も入っていませんから、本来の味噌の風味を味わうことができるのです。小さい頃から味噌汁は食べていましたが、やはり自家製味噌となると、数倍、数十倍、数百倍も美味いのです。何も高級会席料理店に行かなくても良いのです。

 手間暇かけることを惜しまなければ、何でも美味しく食べられるのです。ですから、手間暇がかからないコンビニなどで手軽に手に入るような、大量生産の人工調味料で作られた食べ物はとても私の口には合いません。

 贅沢ですね。

日本人の味覚が劣化していく恐怖

 渓流斎ブログは、「世界最小の双方向性メディア」を自称していますが、昨日書いた「コロナ禍どさくさ紛れの種苗法案は今国会断念だけでなく廃案にするべき」には結構反応がありました。

 例えば、学生時代からの畏友T君は、かつて住んでいた中部地方で週末に農業をやり、販売できるほど収穫があったといいます。しかし、それは化学肥料や農薬を使う「慣行農業」だからできたことで、色々と学んでいくうちに、「有機農業」や「自然農法」へと移っていきます。すると、みるみると収穫量が減っていくので、これはどうしたことか、と種子への関心が真剣に高まっていったそうです。そんな中で、サカタやタキイなどの企業が売っている所謂「F1種」に対する疑問が湧き、日本語講師として中国の大学に渡った時、そこで見た「もう後戻りできない」モンサントやシンジェンタなどによる種子の寡占販売を目の当たりにします。帰国後、「遺伝子組み換え」やら「ゲノム編集」やら「種苗法」の問題に遭遇すると、「もう、グルメランキングだの、どこそこのレストランが美味しいなどと言ってる場合じゃない。米国やスイスなどの巨大多国籍企業に、日本人の『食』が乗っ取られようとしている」という心情に達したといいます。

 横浜にお住まいの調理師のM氏は、さすがに、普段から色んな食材と関わってきているので、この問題には敏感です。

 「F1作物と種子戦争、遺伝子組み換え、Oー157、 モンサント、穀物メジャーなど20年以上前の亡霊がまたぞろ現れたかのようです。気付かなければ、国の農業が崩壊させられてしまう。大国の意のままにされ、阿ることしか出来ないのではないかという印象です。今更ですが、単なる属国でしか無く、今度は余った人工呼吸器を買わされるようです。只々残念です」とのメールを頂きました。

 そして、私自身の見解は、日本人の味覚がどんどん劣っているという恐怖です。もう半世紀以上も昔ですが、私が子どもの頃食べた野菜は、トマトもニンジンもジャガイモもキュウリも、もっとどぎつくて、土の味がしました。今のような水っぽい、スカスカの味ではありません。匂いも強烈だったし、エグイ味でした。

 先日、テレビを見ていたら、コンビニで売っているレトルト食品のランキングをやっていました。料理研究家と称する女性が出てきて、ファミマの〇〇が美味しいだの、セブンイレブンの〇〇は手軽にできて、子どもたちも大喜び、だのと言って、実際、子どもたちに食べせて、子どもに「おいちい」とか何とか台詞を言わせているのです。…何か、涙が出てきました。何時間も下拵えして、手間暇かけて作った料理の味とは比べものにならないはずです。

 私もたまに、レトルト食品(英語でTV dinner ということを最近知りました)を食べることがありますが、合成保存料か人工着色料か何か知りませんが、どうしても薬品の味がします。最初からこのような冷凍食品で育った子どもたちは「違い」が分からないのかもしれません。

 もしかして、その番組は、大手コンビニエンスストアと冷凍食品企業がスポンサーで、単なる商業資本主義の権化のような宣撫番組だったのかもしれません。でも、これを見た多くの人は全く気付かず、「まあ、手軽ねえ。ウチも買おうかしら」「チンしたら、レトルトといっても手料理と変わらないらしい。旦那に出そう」という話になるはずです。

 新自由経済主義、グローバリズム、効率主義、料理をする時間があったら外で働いて金儲けをした方が家族のためになるという金融資本主義の幻想が極まった感じです。

 遺伝子操作食品というのは、種子の遺伝子操作だけでなく、人間自体を洗脳して味覚遺伝子までも変える意味も含まれているかもしれませんぜよ。

Tカードの情報漏えいは犯罪なのでは?

昨日の「最後の確定申告」で書きましたように、それがために、昨年、一生懸命に領収書を集めていたら、名古屋の篠田先生から「領収書乞食だぎゃなあ~」と怒られてしまいました。

 それでも、慎ましい生活をしなければならないので、買い物なんかする度にポイントを貯めていたら、今度は「ポイント乞食だぎゃや~」と、また怒られてしまいました。

そこで、今日書きたいことは、Tカード情報漏えい事件です。報道によると、ポイントカード最大手の「Tカード」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブが、裁判所の令状なしに会員の氏名や住所、年齢、電話番号といった個人情報のほか、商品購入履歴(買った時間までも!)やレンタルビデオのタイトルなどを警察に提供していたというのです。その数、6700万人!

バルセロナ・グエル邸

私もTカードを使っているポイント乞食です。怒り心頭ですね、と書いておきます。でも、私の場合は、持っているTカードは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ ことレンタルビデオのツタヤで作ったわけではなく、自宅近くのドラッグストアで作ったもので、使用するのは専らその店か珈琲店かコンビニで新聞や週刊誌を買った時ぐらいです。

ツタヤの情報が漏えいしたら、借りたDVDなんか警察当局に丸見えですね。「金縛り何とか」とか、「蝋燭タラタラ」なんてDVDを借りたりしていたら、「こいつは変態じゃあーーー」と警察にマークされますね。

 その点、あたしはツタヤの会員じゃないもんね(笑)。映画は、ちゃんと大型スクリーンで音響設備のしっかりした映画館で観ることにしてますし。

 もちろん、ツタヤに限らず、どこのポイントカード会社も当局に情報提供しているかもしれません。スノーデン氏によると、カード会社だけでなく、グーグルなんかもGメールの内容を米国家安全保障局(NSA)に通報しているらしいですね。戦中、日本は検閲で郵便物を当局が開封していたらしいですが、今の時代はそれどころじゃない、ということでしょう。

バルセロナ・グエル邸

 今回のTカード事件は、明らかに犯罪だと思いますが、まずは被害届が必要でしょうし(警察に利用されているなんて、誰も分からんでしょう)、どういう犯罪となり、ツタヤのへの罰則がどうなるのか、まだよく分かりません。裁判になったら、司法が判断するでしょうけど、政権を忖度するような今の司法も、心もとないですね。やられっぱなしの可能性が高い気がします。

軽減税率などおやめになったら如何ですか?

スペイン・コルドバ メスキータ

フェイクニュースをお知らせします。

フェイクニュースをお伝えします。

来年10月から消費税率を10%に引き上げますが、軽減税率もまた、同時に導入して8%に据え置きます。

仕組みは、非常に簡単です。

スペイン・コルドバ

コンビニで飲食料品を買った場合、軽減税率が適用されて8%でオッケーよぉ、ですが、コンビニ店内のイートインコーナーで食べた場合、「外食」扱いとなり、10%の消費税となります。コンビニ店外のベンチで食べた場合も同様に「外食」扱いとなり、10%となりますが、そのベンチに「飲食禁止」が明示されて、実際に客が飲食していない実態がある場合は8%でオッケーよぉ、となります。

でも、この「実態」なるものがあいまいなので、警察官が見た場合、と財務省の官僚役人が見た場合に分けて、罰則規定も含めて、警察官は15%、財務官僚は12%とすることに決めようかなあ、なんて、今、考えております。

もう一つ、「お持ち帰り」扱いで8%で飲食料品を買って、店外に出て、ベンチに座った場合、2%の追加料金を徴収しますが、ベンチに全部ではなく、半分だけお尻がかかっていた場合のみ、見逃す事案が全国で頻発するのではないかと推測されております。

勿論、店外で立ったまま、食べていたら、「はしたない」「日本人としていかがなものか」ということで、20%の追徴課税を科そうではないかという案が、さっき浮上しました。

◇お持ち帰りは5分54秒以内

「回転すし」はもっと簡単です。「お持ち帰り」と注文した場合、8%です。残った寿司を捨てるのが忍びないので、残った分を持ち帰った場合でも「外食」と判定され、10%が原則です。しかし、「お持ち帰り」と言っておきながら、待合所で隠れて食べていた事案は、警察官が発見した場合、罰金分を加えて15%を徴収します。一方、店内で「外食」しながら、途中で急に気が変わって、「お持ち帰り」に変更した場合、入店から5分54秒以内でしたら、お持ち帰り分のみ8%が適用される案を多数決で決議することになりました。

なお、この5分54秒というのは、大した意味がなく、口から出任せです。フェイクニュースですから、それぐらいの度量は許されることでしょう(笑)。

 スペイン・コルドバ メスキータ

さて、新聞です。これは、年に数回、ホテルオークラの高級日本料理「山里」などで、時の首相と会食されて懇親を深めていらっしゃる新聞社の偉い方々のおかげで、軽減税率が適用され、8%に据え置かれました。でも、コンビニなんかで、新聞を買ったりすると10%になるので、同じ新聞なのに、何で、新聞店で買うと8%、コンビニだと10%なの、と面倒くさくなるので、一層のこと、真ん中を取って、全部9%にしようじゃないか、と検討中なんだそうです。しかし、これではあまりにも中途半端なので、ガサネタではないかという情報の方が有力です。

最後に、8%と10%の税率が複雑に入り組むスーパーマーケットなどでは、今のシステムではとても処理できませんから、1店舗に付き100万円の出血赤字覚悟の大サービスで、システム更新をやらせて頂こうかと存じます。

非常に分かりやすいですね。これなら誰でも分かります。

スペイン・コルドバ

渓流斎さんは「とっても、分かりにくい。軽減税率など導入するくらいなら、やめちまえ。社会福祉のために消費税を値上げするというのなら、全て、均等に10%にするべきではないか。何が先進国の欧米に倣っただ。馬鹿らしい」と息巻いておりますが、あの人、全く影響力がない人ですからねえ。無視されることでしょう。

以上 フェイクニュースをお伝えしました。

それほど深夜営業が必要か?

環境問題を鑑み、自治体によるコンビニの深夜営業規制が広がっている中で、先日、新聞でコンビニのオーナーが実名で投稿していました。大変勇気のある発言だと思いました。

 

そのオーナーによると、深夜12時から早朝6時までの営業は、光熱費や時給1200円のアルバイト人件費で消えてしまい、ほとんどの店は赤字なのに、フランチャイズ契約で、「24時間営業」をせざるをえない。本部は、その人件費や光熱費は負担せず、全体の売上高でロイヤルティーを受け取る仕組みだというのです。

 

おかげで、経営者の健康被害や夫婦すれ違い、過労死、過労自殺、自己破産などが深刻な問題になっているというのです。

 

道理で、本部が、色んな理由を並べて深夜営業規制に反対するはずです。濡れ手に粟、いや失礼、本部は鵜飼の鵜匠みたいなものですからね。枕を高くしてゆっくり眠っている間に何もしなくても勤勉な鵜がせっせと稼いで貢物を持ってきてくれるのですから止められません。いつの時代でも、何でも、胴元が一番儲かるシステムになっているのですよ。

私自身は、昼間でもコンビニはほとんど利用しません。間食もしないし、最近、雑誌も買わなくなったので、特に欲しいものがないせいかもしれません。

ですから、コンビニの深夜営業規制に大賛成!と安易に言うことができます。以前、サッカーの日本代表監督だったトルシエ氏が、日本では24時間営業のコンビニや自動販売機が普及しているため「日本人は恵まれすぎて、我慢することを知らない」と発言していたことを覚えていますが、確かにそう思います。