SNS詐欺の被害額が455億円だとは!

 昨日、警察庁が発表したSNS詐欺の被害額が455億2000万円(3846件)にも上り、オレオレ詐欺など特殊詐欺の被害額(441億2000万円)を上回ったと言いますから、魂消ました。

 警察庁が命名したSNS詐欺は、「投資詐欺」と「ロマンス詐欺」を区別しているようです。要するに「金」と「女」(「男」)ですか。。。平均しても一人1000万円以上が騙し取られたといいます。

 率直な感想を書けば、炎上するかもしれませんけど、このニュースを読んだ最初の感想は「よくもそんな大金(余裕資金)を持っているものだ」と「よくもそんな簡単に騙されてしまうものだ」でした。とにかく、総額455億円という巨額の大きさに唖然としました。

 まあ、敵はプロですから、やり口は巧妙なのでしょう。人の弱みにつけこむ心理作戦計画は、知的レベルが高い学者さんや説法が鋭い宗教家以上なのでしょう。SNSですから「口八丁手八丁」ではなく、「文章」だけで騙してしまうんですからね。

 SNSといっても色んなツールがありますから、警察庁はその「内訳」も発表しています。例えば、SNS型投資詐欺被害は、昨年2271件あり、男性は1292件。SNSの内訳ベスト3は、①フェイスブック=285件②LINE=273件③インスタグラム=231件の順。女性は979件あり、ベスト3は、①インスタグラム=308件②LINE=188件③マッチングアプリ=138件の順番でした。

 実は、私がフェイスブックをやめたのも、「友だちの友だち」らしき若くてとても美しい女性から「友だちリクエスト」があり、もし応えれば、ズルズルと投資詐欺なり、ロマンス詐欺なり、誘惑にはまりそうだったからでした。私は、実にメンタルが弱いですからね(笑)。

 ということで、老婆心ながら、あまりSNSにはのめり込まない方が良いかもしれませんよ。昔の話ですが、幕末に薩長軍に最後まで抵抗した長岡藩の河井継之助は、評判を聞いた陽明学者の山田方谷に弟子入りするために、わざわざ、今の新潟県から、山田方谷が参政を務めていた備中松山藩(岡山県)にまで出掛けて行き、弟子入りを許されたのはその半月後だったといいます。山田方谷が河井継之助の人物を見定めていたからです。

 弟子入りの話はともかく、友だちになるには、クリックすれば良いなどとザッカーバーグさんが夢想するほどそんな簡単なものではない、ということを私は言いたかっただけです。彼は、他人の個人情報を利用して広告収益を図ることしか考えていないので、フェイスブックが詐欺に利用されようが、しまいが、我関知せずなのかもしれませんが。。。

《渓流斎日乗》で知り合った人、立ち去った人

 本日は、個人的な身辺雑記です。

 学生時代からの親友のA君が、急にフェイスブックを「お終いにする」と言い出して、ある一部で大変な騒ぎになりました。

 あれっ?どうしたことか?

 私自身も真相が分からず、ついに本人に直接、取材することにしました。

 実は、A君はつい2,3日前に、私のフェイスブックのコメント欄にキテレツな書き込みをして、その「暴走老人」のような行為に私も魂げてしまい、日曜日に彼に電話して、事情聴取したばかりでした(笑)。結局、酔っ払った勢いで、するべきではない、する予定もなかったコメントを知らずに投稿してしまったようで、本人は、自分が投稿したことすら覚えていませんでした。後で見て、自分でも、ゾッとしたそうです。この後、かなり反省したコメントが送られてきました。

 この暴走行為が引き金にはなりましたが、A君は以前から、フェイスブックにしろ、インスタグラムにしろ、不特定多数向けのSNSはもう止めようと思っていたようです。ということが関係者の取材で明らかになったーと最近のメディアがよく使うフレーズ、どうにかなりませんかねえ?(笑)

銀座「ジョルジオ・アルマーニ」

 彼はSNSをやめる理由について、正直に話してくれましたが、彼がフェイスブックなどに発信する「投稿」で揉めていたというのです。揉めていた、というのは言い過ぎかもしれませんが、一部の人から「(書いていることが)上から目線だ」とか「やはり、貴方には『先生』癖が抜けませんね」といった思ってもみない中傷に近い反応にウンザリしてしまったというのです。

 そんなこと言われれば、私なんか、こんなブログを書いていることで、彼より遥かに辛辣で重い誹謗中傷を受けてきましたよ。ある大手新聞社のOBからは「お前の書くものは怪文書だ」とまで言われましたし、何十年も親しくしていた友人も、何も言わずに、メールをしても返事もせず、私から離れていきました。その理由も、このブログに書いたことが気に障らなかったんだろう、という推測しか他に考えられません。

 ブログを書くと友達をなくしますよ。

 これは、私の格言です。

 そうしたことをA君に話すと「君は、ずっと書き続けて、めげないね。本当にめげない。僕には出来ないよ」とまで言うのです。

銀座SIX

 いえいえ、本当にめげました。今でもめげてますよ。長年このブログを愛読してくださっている皆様でしたら、お分かりになると思いますが、昨年の6月までこのブログに頻繁に登場していたある人が、それ以降、急に登場しなくなりましたよね? 理由は分かりませんが、単に飽きたのか、私がブログに書いた何かが逆鱗に触れたのか、どちらかだと想像するしかありません。ですから、今でもかなりめげて、落ち込んでいますよ。

 ただ、誹謗中傷する人や離反する人がいる一方で、このブログを通してかけがえのない素晴らしい皆様と出会うことができました。それが何物にも代えがたいことが大きかったと思います。

 ですから、これからも、もう少し書き続けていくつもりです。

【追記】

 A君によると、特に深い意味はありませんでした。毎日、フェイスブックで更新して来る⇒「いいね!」と、毎日返事するのが面倒になって来た⇒でも、返事をしないと義理に欠けてしまう⇒どうしたらいいか分からなくなった⇒ええい、面倒だ。自分のフェイスブックをやめたらいいんだ!⇒これですっきりしたーといった構図でした。

 これまで離れていった友人たちも同じようなものでしょう。私のことを蛇蝎の如く嫌っていたわけではなく、単に面倒臭くなった⇒返信しないうちに、こちらからアプローチするのも気が引けるようになった⇒ま、どうでも良いことだから、このまま没交渉でいいやーといった構図だと思われます。

Life is too short for the indulgence of animosity.

ネット詐欺に騙されるな!=私の経験から

 いつの間にか、自分でも信じられないスピードで高齢者になってしまい、日々、是れ思ふことは、社会の第一線から離れてしまい、別に悲しくはありませんが、「終わった人」になってしまったなあーという感慨です。

 今、第一線で大活躍されている大学の准教授クラスとなりますと30歳代です。彼らは大体、1980年半ば以降生まれとなりますので、東西冷戦もソ連も知らない世代です。例えば、今、「人新世の『資本論』」(集英社新書)がベストセラーになっている斎藤幸平大阪市立大准教授(34)は、旧ソ連時代の記憶はなく、むしろ人生で大きなインパクトがあったのは、リーマン・ショックであり、気候変動問題であり、東日本大震災による原発事故だったといいます。(8月1日付朝日新聞「グローブ」)

 となると、スターリンの粛清やシベリア抑留を身近に話してくれる人もいなく、日本の連合赤軍事件も知らないので、共産主義の怖さやアレルギーもないと思われ、日々重要な関心課題は、SDGsであり、ダイヴァーシティーの問題だと思われます。今の現役世代は、我々の世代のように、高度経済成長も、バブルも知らず、色んな拘束でがんじがらめで、生き抜いていくのが大変ですね。

 (今注目されているフレヴニューク著「スターリン」(白水社)によると、1930年代のソ連スターリン政権下では、飢饉のため500万人から700万人が餓死し、70万人以上が粛清で処刑され、ドイツ戦では2700万人もの人命が奪われたといいます。これまで、ソ連の「大祖国戦争」での損害は1000万人とも2000万人とも言われていましたが、最新資料では2700万人とは!…驚きを超え、茫然自失となります。北方領土問題が解決しないはずです)

 いつの時代でも世代交代があり、「老兵は消え行くのみ」と言われますが、過去の歴史的事実だけは忘れてほしくないと思っています。

 老兵は、老兵なりに小言を言うなり、気になることは、発信していきますよ。

東京五輪開会式前日。銀座に異様な雲? あれは、どうやらブルーインパルスだったようです

 まあ、新聞を読んでも、書く記者がそうなのですから、若い現役世代ばかり登場するので、私自身は日々、世代間ギャップを感じながら生きているのです。

◇ネット詐欺には気を付けろ!

 ところで、昨晩は週末の土曜日ということもあり、お誕生日プレゼントで頂いた冷酒を少し、きこしめしてしまい、もう少しでネット詐欺に引っ掛かるところでした。

 悪者はフェイスブックです。やってる方は御存知のように、毎日のように、知らない方からも「友達リクエスト」や「知り合いかも」といった通知が頻繁に押し寄せてきます。昨晩も「友達リクエスト」が来ました。その方は、大富豪の有名人で、学生時代の友人のA君の友人(紹介?)だったので、信頼して「友達」になってみました。ま、酔狂でやってみたのです。

 そしたら、すかさず、その大富豪から「おめでとう御座います。当選しました。下のリンクから登録して頂ければ、10万円が当選します」とメッセージが来たのです。その大富豪は、余ったお金を巷にばら撒くということで有名な人なので、「そっかー、やったー」と、私も調子に乗って登録してみました。私自身は、普段は「石橋を叩いても渡らない」慎重な人間なので、きこめしていなければ、普通、そんなことはやらないんですけどね(笑)。

 その「登録」ですが、名前と郵便番号、メールアドレスを入力するところまでは分かりましたが、メルアドのパスワードを入れないと次に進めません。これでやっと少し目覚めたのですが、何しろきこしめしているわけですから、次に行きたいという思いが強くて、パスワードも入力して次に進んでみました。

 そしたら、今度は、クレジットカードの番号を入れたり、暗証番号も入れたりしなければならなくなりました。「何も買っていないのに、何でクレジットカードの番号を入力しなければならないのか?現金を振り込んでくれるのなら銀行口座なのでは?」。これでやっと目覚めました。

◇スーパーボランティアの尾畠春夫さん

 そこで、メッセージに「私は、スーパーボランティアの尾畠春夫さんのように貯金はなく、月5万5000円の年金で生活していますが、やりたいことをやるのに足りるので十分です。さようなら」と書いて返信しました。(恐らく、相手は人工知能=AIだったでしょうが)

 そしたら、また、顔写真だけは本物の大富豪を自称する詐欺師AIから「全てを登録しなければ当選金はもらえませんよ」としつこくメールしてくるのです。いくら学生時代の友人A君からの紹介?だからといっても、さすがに酔いも醒めました。勿論、詐欺師の「友達」も取り消し、メッセージも消去しました。フェイスブックは、無責任にも、こんな詐欺師を野放しにしているんですかねえ!!危ない、危ない。A君は大丈夫かしら?心優しい人間なので、引っ掛かったりしなければ良いのですが…。

 皆さんにとっては、信頼しているFacebookなんでしょうけど、気が緩んだ土曜日の夜は、くれぐれもご用心を!

 これも若い世代なら決して騙されることはないんでしょうから、シニア世代は特に要注意です。

果たして「舞い戻った転校生」さんは「空飛ぶ転校生」さんなのか?

 ほぼ毎日、《渓流斎日乗》なるものを書き続けておりますが、今日はどうも食指が動くような題材がないので、つまらない内輪話を打ち明けます。

 皆様お気づきがどうか分かりませんが、先月4月24日から、このブログのサイトがおかしくなってしまいました。

 まず、このブログと、ツイッター、フェイスブックのSNSとの同期ができなくなってしまいました。以前は、ブログをアップすれば、自動的にツイッターとフェイスブックに同時にアップできたのに、それができなくなりました。このため、しばらく、記事を書いても、SNSのプラットフォームだけで御覧になっている方には届かなかったわけです。

 それが、5月のゴールデンウィーク後半で、偶然、手動でSNSに送信すればSNSに反映できることが分かり、今は、手動でSNSにアップすることにしております。

 でも、その弊害で、ツイッターには、ダブリで配信されたり、順番が変になったりして、熱心な読者の方から「どうなってるんですか?」との問い合わせを受けました。すみません。これは因果関係が分からないので、解決できませんでした。

 フェイスブックも変になっているかもしれませんが、以前と同じように、有難いことに、「いいね」やコメントまで頂いております。

湯島・酒肴「吟」にて

 もう一つ、このブログから広告が消えてしまったことです。これも紆余曲折、さんざんの苦労の末、本日、やっと復活できました。これもIT専門家の松長氏のお蔭です。有難う御座いました。

 2017年9月に、Gooブログから独立して自分のサイトを設置して以来、これでも「プロ精神」として毎日のように淡々と執筆してきましたので、皆様にはまた広告のクリックを御願い申し上げる次第です(笑)。(スマホでは広告が付かないようなので、是非、パソコンかタブレットで)

◇「舞い戻った転校生」さんとは?

 さて、本日未明、「舞い戻った転校生」さんという方から、今年5月11日付の記事「『記者たち 衝撃と畏怖の真実』は★★★★★」にコメントを頂きました。ここに転載しますが、以下の通りです。

 観てきました。最終日前日に駆けつけました。大感謝です。凄い映画でした。おまけに、9:52頃シャンテビル真ん前で、高校同期の映画監督に遭遇!お互いあれ~っと叫びました。時々とんでもない所で会うのです。3年前は京都駅ホームでした。閑話休題、

 私はこのコメントを読み、大変感動しました。このブログも、皆様に少しはお役に立てたかな、と思ったからです。

 でも、「閑話休題、」と何か途中で切れているのも気になりました。そしたら、急に、この「舞い戻った転校生」さんは、かつてのGooブログで展開していた頃に、よくコメントをお寄せくださった「空飛ぶ転校生」さんではないだろうか、と思ったのです。

 このブログの「《渓流斎日乗》について」に書きました通り、諸般の事情で、2008年8月から2015年10月までの7年間の記事は、コメントと一緒に消滅してしまいましたが、「空飛ぶ転校生」さんは、ちょうどその頃によくコメントして下さった方でした。 よく覚えています。直接お会いしたこともなく、ハンドルネームしか存じ上げておりませんが、もし、「舞い戻った転校生」さんが、「空飛ぶ転校生」さんだとしたら、こんな嬉しいことはありません。

孫正義氏がビットコインで145億円も損失とは…

 昨日から、いや一昨日からかなあ、このブログと、ツイッター・フェイスブックのSNSとの同期が切れてしまいました。ツイッターやフェイスブックでこのブログを御覧になっている皆様にはご迷惑をお掛けしますが、諸般の事情で連休明けにも復旧するかもしれません。私自身、もともとSNS好きではないので、一方通行の送り放しだけで、ほとんど利用していなかったのですが、同期が切れている間は、ますます利用しないことでしょう(笑)。

ドン・キホーテ像(マドリード)

 さて、最近のニュースで一番驚いたのは、孫正義さん(61)が、仮想通貨ビットコインの取引で約145億円損失していたという「事件」です。孫氏は、個人的にビットコインを2017年後半に購入し、2018年前半に急落した後に売却したとされていますが、この事実を報じたのが、日本のメディアではなくて、米ウォール・ストリート・ジャーナル(4月23日付)ですからね。

 145億円の損失なんて気が遠くなる数字で、普通の人なら自殺したくなることでしょうが、ある経済評論家は「蚊に刺された程度ではないでしょうか」と言うのです。

 そこで調べてみると、フォーブス・ジャパン 「日本長者番付2019」によると、 孫氏の総資産は2兆6670億円(第2位)もあるというのです。となると、損失額145億円はその0.54%に当たります。年収1000万円あるエリートサラリーマンだったら、5万4000円の損失。まあ、痛いことは確かですが、 注射針でチクっと刺された程度の損失かもしれません。

 それにしても、孫氏が会長兼社長を務めるソフトバンク・グループには16兆円近い有利子負債があると聞きますし、孫氏の金銭感覚は、とても庶民にはついていけません。いや、最初から、全くお呼びじゃありませんね。

情報商材のSNS、やりません

 先日、巧みな勧誘詐欺の「情報商材」について書きました。

 私自身、SNS(インターネット交流サイト)はやっているようで、やっていません(笑)。フェイスブックもツイッターも、やっていることはやっているのですが、主目的はこの渓流斎ブログを告知するためなので、他の人のサイトはほとんど見ていないのです。送りっ放しです。放送局みたいなもんです(笑)。

 フェイスブックはいつも、衣川先生がコメントを寄せてくださるので、嬉しくてその返信は書いておりますが、利用するのはその程度です。あと、高校の同窓会のサイトがあるので、そちらは利用してます。

ツイッターは、いまだにハッシュタグって何なのかさっぱり分かりません。新聞、通信、出版、テレビ、ラジオなどの内外マスコミを中心に500以上フォローしていますが、フォローしているだけで、ほとんど全くアプローチしません(笑)。

バルセロナ・グエル邸

 それなのに、つい先日、ツイッターを登録している自分のメールに、「○件の通知が届いています」とあり、「確認する」をクリックすると、「億万の人」とかいうハンドルネームの方が、私のブログのツイートを「いいね」と褒めてくださっていたのです。

 知らない人ですが、若くて美人の写真を見て、ついつい舞い上がって、フラフラっと「フォローする」をクリックしてしまいました。するとどうでしょう。

 5分ほどして、「億万の人」から「早速フォローして下さり有難う御座います。つきましては、1日わずか20分の作業で月に200万円も稼ぐことができるお仕事があります。ご興味ありませんか」と来るのです。「なーんだ、情報商材じゃないか」と独り言を言いました。

バルセロナ・グエル邸

勿論、頭に血が上っていたので、「情報商材」の知識がなければ、すぐ騙されていたかもしれません。日々の修行と研鑽は必要ですねえ。

 やっぱし、私、SNSは放送局に徹します(笑)。

フェイスブック、やめるべきか、続けるべきか

使わせてもらっておいて文句を言うのは、またまた気が引けますが、大量の個人情報が流出した米フェイスブックの会社としての対応には、全く誠意を感じられませんね。

私はこの《渓流斎日乗》を全世界に(笑)に発信するためだけに、仕方なくフェイスブックを使っております。そのお蔭で、高校時代の友人に何十年ぶりかでコンタクトできるようになったり、これまで知らなかった「友達の友達」と知り合うことができたりして、多大なる恩恵を蒙ることができました。

しかし、情報漏洩になると話は別です。(私はせっせと投稿して、フェイスブックに個人情報を提供してますからね)

スペイン南部ミハス

フェイスブックは全世界で22億人ものユーザーがいるといいます。特に東南アジアでの普及率は最近目覚ましいものがあり、例えばベトナムは、2017年7月の月間利用者が6400万人で同年1月と比べて39%増加。ベトナムの人口は約9400万人ですから、普及率が人口の68%です。タイになると、同年同月の利用者は5700万人。タイの人口は約6700万人ですから、何と普及率は84%にもなるのです。誰もが使っているインフラみたいなものと言っていいでしょう。

それが、今春、最大8700万人分の連絡先や投稿内容が流出したことが発覚し、続けて、9月下旬には2900万人の氏名や電話番号などが流出したことが分かりました。

アカウントが流出するとどうなるかといいますと、脅迫メールが頻繁にきたり、本人になりすまして投稿されたり(勘弁してほしい)、最悪の場合、匿名性の高い闇サイトで取引され、サイバー犯罪集団に渡る恐れがあるといいます。犯罪集団は、銀行口座番号やパスワード、クレジットカード番号などを盗み取るために、巧妙なフィッシングメールを仕掛けるといいます。

ペイン南部ミハス

これに対して、フェイスブック側が、攻撃者や被害の詳細については「調査中」と言うだけで、それ以上の情報開示をしていません。

私は、以前に、フェイスブックのことを多くの人が、善意のボランティアで公開しているプラットフォームだと誤解しているだけで、「実態は広告会社だ」と書いたことがありますが、やはり、10月18日付の日経新聞は、フェイスブックの収益の約98%が広告収入だ、とはっきり書いておりました。

知らないうちに、身に覚えがあるような「ターゲット広告」が襲来するのは、フェイスブックが、どこかの代理店に個人情報を販売しているのではないかと疑いたくなります。

欧州では、個人情報保護のために、「一般データ保護規則(GDPR)」を施行して、閲覧履歴データを自由に使えなくしました。

日本もやっと重い腰を上げて、公正取引委員会が「プラットフォーマー」と呼ばれるGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)など巨大IT企業を、独占禁止法40条に基づく強制調査を検討し始めました。(どういうわけか、読売新聞だけが積極的に報道してます)

それだけ、ネットのプラットフォームが、道路や水道、電気、ガス並みに現代人に欠かせないインフラになったということでしょう。

せっかく、フェイスブックで色んな方と知り合ったり、コメントを戴いたりしているので、今すぐ、解約することは躊躇しておりますが、サイバー攻撃を受ければ、解約は真剣に考えます。

落合陽一博士の「結果として中国が正しかった」説には同感

テレビを見ると、どこもかしこも、2世、3世の政治家、俳優、タレント、料理研究家、財界人だらけです。日本の因襲、襲名制度健在なり。ご同慶の至りで御座いまする。

そう言えば、小生が影響を受けた敬愛するジョン・レノンと小野洋子さんの息子ショーンは、幾つになったのかな、と気になって調べたところ、彼は1975年10月9日生まれ。何と、今年43歳。ジョンが暗殺されたのが40歳ですから、そろそろ親父の年齢に近づいたのかな、と思ったら、もうとっくに越えてしまっていたんですね!

私も年取るはずてす。

◇◇◇

そんなこんなで、今、若者のカリスマ落合陽一博士(筑波大学長補佐)の「日本再興戦略」(幻冬社、2018年1月18日初版)を読んでます。

彼は1987年生まれ、といいますから、私より一世代若い。著名作家落合信彦氏の御子息ということで、反発されるでしょうが、こちらも「落合二世」といった感じでしょうか。

世界的な科学雑誌の「別冊」の表紙を飾ったことがあるらしく、まさに現代の若者たちのカリスマと言われてますが、大変失礼ながら、もう少し、我々のような旧世代をコテンパンに圧倒するような瞠目すべき見解が、この本では展開されているのかと思いましたが、期待外れでした。

大和朝廷や出雲のことなども書かれていますが、やはり、専門家の倉本一宏氏らの著書と比べると全くといっていいくらい浅薄ですね。

ただ、御専門のデジタルメディア論に関しては、真っ当なことを仰っておりました。

日本のIT業界は、ホリエモンこと堀江貴文さんの逮捕で、変革の流れは止まってしまった、というのです。

米国のフェイスブックやツイッターが存在感を発揮する一方、「国産」のミクシィは死んでしまった、というのです。

今や、日本のネットユーザーの間では、米国のアマゾンやグーグルなしでは生活できないことでしょう。落合さんは、もう少し、日本が頑張ってたら、アマゾンが日本に進出した時に、せめて、例えば、楽天などと提携せざるを得なかったのではないかというのです。

「僕らは日本をIT鎖国できなかったせいで、中国のようにアリババやテンセントやバイドゥを生むことができませんでした。2000年代の日本は、IT鎖国した中国をバカにしていてグレートファイアウォールと揶揄していましたが、結果として中国が正しかったのです」と落合氏は結論付けます。

私も賛成ですね。

2000年代の日本は、大蔵省の不祥事などを受けて大規模な省庁改革が断行され、結局、大蔵省も通産省も解体され、いわゆる国家主導の「護送船団方式」も終焉してしまいました。

デジタルの世界は、「1」と「0」の世界ですから、一位にならなければ全く無意味です。二位も最下位も同じなのです。つまり、「オール」or「ナッシング」の世界です。

今のFAANG(フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグル)といわれる米資本に制覇されてしまった日本の現状を見るにつけ、「結果として中国が正しかった」という落合説には同感してしまいます。

慈善団体のからくり

 ロンドン

私は絶対にやらない(笑)「フェイスブック」の創業者のマーク・ザッカーバーグ氏が、保有する自社株の99%を「社会貢献活動」のために寄付するという美談が話題になりました。何しろ時価総額約450億ドル(約5兆5000億円)ですからね。見上げたものです。

米国では、このような「寄付」行為は、富裕層の間では当り前のようにみなされています。一番有名なのは、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が設立した「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」で約5兆円の基金を集め、世界100カ国以上で感染症撲滅や教育資金に使われているそうです。

あのウォーレン・バフェト氏も社会貢献活動に寄付する運動をはじめ、マイケル・ブルームバーグ前NY市長らも賛同しているそうです。

とても、素晴らしい美談です。あまり寄付行為をしたがらない日本の大金持ちの人々には見習ってもらいたい、と思っていました。

と、「過去形」で書きました。

ザッカーバーグ氏の美談を聞いて、私は最初から「何か、胡散臭いなあ」と、確信していたのです。一般紙の報道では、「米国では寄付行為は税控除などの優遇措置がある」という背景を簡単に触れていましたが、これだけでは足りない。何かもっと詳しいことを知りたいな、と思ったところ、ありました、ありました。

あの超有名な長谷川豊氏のブログ記事「Facebook創業者のM・ザッカーバーグ氏の寄付は「いい話」でもなんでもないという現実 」です。

なるほど、この記事によると、(あの苫米地氏の説ですが)米国では相続税が40%も取られるため、もし、仮に万が一のことが起きたとき、生まれたばかりの娘さんは2兆円の相続税を払わなければならない。しかし、「慈善団体」を設立して、夫妻や娘がその団体の理事なり、役員になれば、5.5兆円まるまる自分たちのままにはならないが、運用次第では、年間たとえば2%の利益が出れば、それだけで、毎年1000億円以上の大金が転がり込んでくるというのです。

ま、そういう「からくり」だったということですね。大金持ちがそんなに気前がいいわけありませんよね。

でも、普通なら、年間1000億円も使いきれませんよね?

いずれにせよ、「慈善活動」「社会貢献」といっても、「節税対策」だったとは…。この説には十分納得してしまいました。