WST National Gallery Copyright par Duc de Matsuoqua
いやあ参りました、本当に。
昨晩から関東地方を縦断した台風15号の影響で電車が動かず。午前10時ごろ運転開始するというので、その時間に最寄り駅に着いたら、「ミロのヴィーナス展」でもやるかのように群集が、駅前を二重三重のとぐろを巻いていました。
どうしようか。
私自身は、歴史学者ハラリ氏言うところの「不要階級」Useless class(朝日新聞は「無用者階級」と翻訳していましたが、甘い!やはり、「不要階級」でしょう)ですから、別に会社に行かなくても、大勢に影響がないのですが、私は超真面目人間ですから、歯を食いしばって行くしかありませんでした。
そしたら、台風一過の蒸し暑い中、「改札規制」なんかやりやがって、駅の階段で1時間も待たされましたよ。まさに「不要階級」御用達です。
こんなの、ここ何十年もなかったと思います。関東地方に台風が上陸したのはここ最近では17年ぶり3回目らしいですが、確かに凄い台風でした。強風で一晩中窓がガタガタいってましたから。
電車内も、「順法闘争」時代の1970年代を思わせるほどの超満員。久しぶりのラッシュを味わいました。しかも、最寄り駅から都心駅まで通常なら45分掛かるところを1時間も掛かり、押され、突き飛ばされながら、満員の立ちっ放しで、15分も長く電車に乗ることができました(遊園地か!)。
もちろん、これらは単なる個人的な不満を並べただけで、駅が改札規制したのは、安全対策として当然だったことでしょう。でも、こういう混雑極めた時に限って、平時にある「気分の悪くなった方がおられたので某駅でしばらく停車しました」とか、「お客様が線路に立ち入った」とか、「お客様が線路に落し物をされた」とかいった事案は発生しないんですね。
皆さん、文句一つ垂れず、黙々と整然と並んで、車内でも、「あー」とか「うー」とか呻き声はしても、声を荒らげて抗議する人はなく、飼い慣らされた羊のようでした。
恐らく若い彼らは、45年前の国鉄の順法闘争を知らなければ、満員電車もあまり経験がないことでしょう。それでも、慌てず、騒がず、デモもせず…です。
これで、日本の将来も安泰だあぁぁ。