防衛費増額で社会保障費も減額になるのか?

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 1月下旬の毎日新聞による世論調査で、岸田内閣の支持率が27%と「危険水域」になっている中、1月23日に第211回通常国会が召集されました。

 比較的穏健な平和主義でハト派と言われる宏池会の岸田首相は、施政方針演説で防衛費増額や原発再稼働を示唆しましたから、もうハト派なんちゅう看板は降ろして、ゴリゴリの保守主流のタカ派で安部派(清和会)の遺髪を継ぐことをはっきり表明すべきだと思いました。

 防衛費増額の財源をどうするかについて、はっきり言わなかったので、「増税か!?」と野次が飛んでいました。そんだけでは足りないので、社会保険料の引き上げまで模索している(毎日新聞、1月24日付朝刊一面)といいますから、私も頭に血が上って、筆を執ることに致しました。

warm

 サラリーマン生活を長く続けると、税金や社会保険料は給料から毎月天引きされるので、その内容や額にほとんど関心を持たない人も多いと思います。私もその一人。税金と社会保険料の区別さえ付いておりませんでした(苦笑)。まさに、ステルス戦略に引っかかっていました。

 財務省によると、税金には、「国税」と「地方税」の2種類があり、国税の代表的なものが、「所得税」「法人税」「消費税」「酒税」「たばこ税」など。地方税は、「住民税」「固定資産税」などです。一方、社会保険とは、「厚生年金保険」「健康保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」の五つのことで、年金などにも充てられます。

 ということは、ざっくり言えば、増税とは、もう今のところ、もう上げたばかりの消費税は上げられないから、天引きで隠された所得税や住民税辺りから侵攻し、社会保険料引き上げというのは、厚生年金保険料などを露骨に正々堂々と引き上げるということなのでしょう。民間ではなく、お上が決めたこととなると、論駁も反対も出来ず、黙って支払わなければならないことになります。いや、知らずに天引きされていて、いつの間にか随分と多めに引かれていたなあ、と後から気が付くだけなのかもしれません。手遅れですけど。

duck vs dog

 先述の毎日新聞の世論調査では、防衛費増額の財源として増税には反対している国民が68%も占めたといいます(賛成22%、分からない10%)。しかし、それは、矛盾といいますか、無責任でしょう。もし、防衛費増額に賛成するなら増税を甘んじるしかないでしょう。そうでなくても、国債の発行残高が増え続けており、今年度末に初めて1000兆円を突破する見通しと言われてますから、これ以上、国債に頼るのは狂気の沙汰です。子孫にツケを残すという意味でも無責任です。

 防衛費増額とは、電気代、ガス代などの公共料金や物価が目の玉が飛び出るほど値上がりする昨今、増税と同時に、生活保護や障碍者手当などの社会保障費や年金の減額まで甘んじて受け入れることに直結することを肌身に感じて、もう一度考え直すべきだと私は思っております。マスコミが周辺国の脅威を煽り立てているので、少数意見かもしれませんが。

 最近の日本人はあまり歴史の勉強をしないので、分からないかもしれませんが、軍拡競争に明け暮れた末、破滅した戦前の日本を思い起こすべきです。

スマホ断食、いつやるの?=または防衛費増税について

 突然、岸田首相が宣言した「防衛費総額43兆円」。一体、そんな大金、何処に財源があるのか?と政権党内外から、国会も開かず、大論争の末、結局、時期不明ながら増税となりました。

 増税に関して、岸田首相が「国民の責任をもって」なんぞと発言したもんですから、大炎上しました。発言した翌日に、国民ではなく、「我々が責任をもって」と訂正したようですが、そんなら、庶民の目が飛び出るほど高額の報酬を得ている国会議員の皆様も、「歳費」とやらを「防衛補助費」として丸々、国庫に返納してもらいたいものです。(「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」第一条に「各議院の議長は217万円を、副議長は158万4千円を、議員は129万4千円を、それぞれ歳費月額として受ける」とあります。何と月額でっせ!まさに、国会議員はファミリービジネスとして世襲化されるはずです。こんな美味い商売は、世間広しといえど、他にない!)

 「防衛費、GDP1%以内」の攻防が国会であったのは、戦争で痛い目に遭った戦中世代が多数を占めていた今は昔のことです。今では「GDP2%」と2倍になっても、戦後生まれが8割を超えた今の日本の国民の皆様は驚くことなく、納得されているようです。

 台湾や北朝鮮などの有事に備えてということで、「軍拡競争」の歯止めがかかりませんが、所詮、日本人は高額な兵器を米国から買って、米国経済の景気に貢献しているのではないかと私なんか醒めた目で見ております。それに、岸田さんは、清和会ならまだ分かりますが、ハト派平和主義と言われる宏池会ですからね。原爆投下の広島を選挙地盤としてるんでしょ?何で、こんなに前のめりになっているんでしょうか?

 でも、こんなことを書けば炎上しますかね?

 さて、昨日は「スマホ断食」を皆さんにもお勧めしながら、自らはなかなか実行できていないことを、茲で正直に告白致します。

 上の写真は私が通っている都内の薬局の壁に貼ってある告知です。「お薬手帳を忘れたら、30~40円高くなりますよ」との脅迫状です(笑)。

 えーーー!です。

 わずか、30~40円の話だとは言っても、無駄なお金は使いたくないものです。そうでなくても、今年に入って、食料品からエネルギー、電気・ガス代に至るまで2万品目以上の値上げが発表されている日本のことですから。

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 一方、この薬局の正反対の違う壁に貼ってある告知を見たら、そこには、スマホにダウンロード出来る「お薬手帳アプリ」が紹介されているのです。そこで、他にお客さん(凄い言い方!)がいなかったので、思い切って、係りの薬剤師さんにこのアプリのことを聞いてみました。そしたら、バーコードで読み込めば、直ぐ出来るというので、試しにやってみることにしたのです。

 アプリはすぐダウンロードすることが出来、私の個人情報が満載された薬局のバーコードが三つもあり、それを全て読み込むと、このアプリで先ほど頂いた私の薬の情報まで分かるのです。これには、驚きました。でも、しめしめ、です。これで、紙のお薬手帳を忘れても、スマホのアプリ(のバーコード)を見せれば、大丈夫ということになります。お薬手帳は忘れても、スマホは常に携帯していますからね。

 ということで、なかなか、スマホ断食できず、スマホから手が離せない毎日が続いていることを告白します。

 失礼致しました。

消費増税で便乗値上げはやめてもらいたいものです

WST National Gallery Copyright par Duc de Matsuoqua

 来月10月から消費税が上がるということでアタフタしています。今のうちに高い買い物をしておくべきかどうか…。もう1カ月を切ってしまいましたからね。

 昼によく行く会社近くの寿司屋は、980円の握りランチをやってくれているのですが、顔だけ見ると意地悪そうに見える女将さんに「来月からどうなりますか?」と聞いたところ、「さあ、まだ決めてないのよぉ~。1100円にしようかしら?」とのたまうではありませんか。

 便乗値上げやんけ!

 2%増税なら、980×1.02=999円

せめて、1000円じゃないですか。

 それはともかく、軽減税率とかいう複雑なシステムで、消費税が8%になったり、10%になったり、わけが分かりません。

 そこで、松屋なんかは、店内で食べようが、持ち帰ろうが「同一料金」を打ち出してます。例えば、牛めし(並盛)は、消費増税でも現行と同じ320円(税込)。 店内で食べれは本体価格を291円にして、消費税10%=320円。持ち帰りだと、本体価格を297円にして消費税8%=320円としてます。 うまく考えたもんです。

「税金問題は国を滅ぼす」といわれてますが、大人しい日本人は香港のようにデモすることなく、お上の指図に唯々諾々と(出典「韓非子」)従っています。これで日本は安泰だあぁぁ。。。ただ、皆さん、スマホゲームに忙しくて、政治に関心がないだけなのかもしれませんが。

WST National Gallery Copyright par Duc de Matsuoqua

 私は真面目人間ですから(笑)、いまだに一生懸命勉強しています。でも、古典派経済学の最大の理論化で完成者といわれる英国のリカードの著書「経済学および課税の原理」を読み始めたら、滅茶苦茶難しいですね。商品効用について、「労働価値説」と「稀少説」を提唱しています。

 それより、リカード(1772~1823 )は、 ユダヤ人の証券仲買人の息子で、アダム・スミスの著書の影響から経済学は独学で習得。後に公債引受人として巨万の富を得たこと。リカードの最大のライバルで論争相手だった「人口論」で知られるマルサス(1766~1834)はケンブリッジ大学を卒業したエリートで、英国教会の牧師だったことの方が興味あります。

 我ながら、ちょっと外れていますね(笑)。