昨日、10億円の保釈金を振り込んで東京拘置所から保釈された日産・ルノーの前会長カルロス・ゴーン被告、64歳。
その変装ぶりには唖然としてしまいましたね。その写真を茲に掲載できないのが残念ですが、メディアでは話題騒然となりました。(勝手に新聞社や通信社の写真を掲載しているパンピーサイトもありましたが、著作権料を支払っているのかしら?)しっかり調べた人、というより、勝手に使われた会社の社員が帽子の「N」の記章を見て、埼玉県川口市に本社がある鉄道車両の整備や組み立てなどを行っている「日本電装」(昭和25年創業)という会社だということがすぐ分かりました。
ただし、同社は、日産とは取引も資本関係もなく、「何で、ウチが使われたのか分からない」と困惑しているそうです。
もしかして、拘置所には、色んな変装道具が完備しているのかしら?
帽子にマスク。安全・反射用の蛍光ベルトの付いた作業服姿で、御本人は「どうだ。うまく、化けただろう」と得意げに出て来ました。昨年から本国フランスで話題になっている「黄色ベスト運動」にあやかったのでしょうか?(「○○ハウジング」と書かれた作業服は、やはり埼玉県内の建設会社)
でも、お笑いのコントじゃあるまいし、何であんな格好したんでしょうか?007のように、作業服の下は、パリッとしたタキシードでも着ていたのでしょうか?「潔白を証明するのにあんな格好で出てきてはイメージがマイナスになるのでは」と心配というより、がっかりする日産社員もいたようですね。
正門前に横付けされた黒塗りの車をチラッと見たゴーン被告は、その後、前に止まっていた塗装工事用の軽自動車に乗り込みます。それが、彼が「心の底から愛している」と宣言した日産製ではなくて、ライバルのスズキの車なんですからねえ。
煩悩のように108日間に及んだゴーン被告の拘置については、外国メディアが「日本は法治国家か?」「前近代の野蛮国か?」などと批判し、外圧に耐え切れなくなった日本の「良識ある知識人」の皆さんが「法改正しなければ」と盛んに秋波を送っていますが、如何なものかですよ。日本は法治国家です。
それより、何で「良識ある知識人」さんたちは、中国広州市で1年以上拘束されている伊藤忠の商社マンの安否を気遣わないのでしょうか?
【追記】
カルロス・ゴーン被告の「変装劇」は、著名な弁護士高野隆氏(62)の自作演出だったことを、本人がブログで告白し、「それは失敗だった」と認めるとともに、ゴーン被告と関係者にご迷惑をお掛けしたことを謝罪しておりました。