天の声

風采のあがらない保険のセールスマンが呟きました。
「あーあー、今日も解約かあ。今月でもう3件目だ。営業目標成績も先月で45%の赤字だし、もう、駄目だあ…」

その時、天から声が聞こえてきました。
「駄目だと思ったら、駄目なのです。駄目ではないと思えば、駄目ではないのです」

セールスマンは言い返しました。
「そんな…。気持ち次第かもしれないけれど、そう考えたって、営業成績があがるわけではないでしょう?」

天の声は言いました。
「営業成績があがるわけがないと思えば、あがるわけがないのです。これは真理でも法則でも何でもありません。成功した人は、間違いなく、そんなネガティブな考えを持った人は一人もいません。少なくとも、駄目だと諦めず、営業成績をあげようと努力します」

セールスマンは驚いて聞きました。
「あなたは一体誰なのですか?」

「…」
もう天からの声は聞こえなくなりました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

旧《溪流斎日乗》 depuis 2005 をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む