ホームセンター大手の「カインズ」が、生活雑貨の「東急ハンズ」を買収するというニュースには驚かされました。買収額は非公表でしたが、逆かと思いました。東急ハンズがカインズを買収するのかと思いました。
それだけ、買い物はあまりしない私でさえ、東急ハンズはよく利用したものでした。特に若かった20代や30代の頃、東京・渋谷や池袋サンシャインシティ通り店にはよく行ったものでした。パーティー用グッズまで買ったことを覚えています(笑)。
一方のカインズは、個人的には名前を聞いたことがある程度で、近くに店舗がないせいか、一度も行ったことがありません。ビバホームとか島忠だったら行ったことはありますが…。ニトリはホームセンターとは言わないのでしょうか? 家具店、インテリア…?我ながら、基本が分かっていませんね(笑)。
いずれにせよ、売上高の面では、東急ハンズよりもカインズの方が上回るようです。ちょっと、話が脱線しますが、私自身は東急ハンズのファンなので(ロフトや無印良品などよりも)、先日、昼休みに東急ハンズ銀座店に行って来ました。何を買ってもレジでのポリ袋が有料になったので、「マイバッグ」を買いにいこうとしたのです。銀座店は、複数の階に分かれていて、「マイバッグ」が何処の売り場にあるのか分かりません。最初は、旅行用のボストンバッグなどのバッグ売り場に行ったのですが、見つかりません。そこで、係の50歳ぐらいの男の人に聞いたら、ニコリともせず、迷惑そうな顔をして、そのような代物は下の〇階にある、と、かなりつっけんどんな物言いだったのです。
その、人を馬鹿にしたような態度には、さすがに「それが客に対する言葉遣いか!」とムッとしましたが、喧嘩してもしょうがないので、黙って引き下がりました。が、同時に「そんな態度ばかりしていたら客離れするぞ!」と内心呪ったのでした。まさか、この私の呪いが効いたんじゃないでしょうね?(笑)。多分、売り上げが低迷していたせいか、奥さんに逃げられたせいか、で彼は客に八つ当たりしていたんでしょう。買収されたら、彼は生き残れるのかなあ?結構、偉い人だったりして…(笑)。
さて、天下の東急ハンズを買収したカインズは凄いんですが、その親会社のベイシア・グループはもっと凄いことが分かりました。昔なら、図書館に行ったり、登記所で調べたりしてグループ関連会社を調べるのは大変骨が折れる作業でしたが、今はネットのお蔭で瞬時に分かるのです。
かなり大雑把な言い方ですが、1959年に群馬県伊勢崎市で開店した衣料品の専門店「いせや」が創業の核となり、それが今や、ショッピングセンター、ホームセンター、専門店、物流、外食産業、総合保険サービスなど28社、1914店舗も全国で展開し、2021年2月現在の連結売上高が、1兆271億円にも上る巨大なコングロマリットに成長しているのです。
特に驚いたのは、専門店には「ワークマン」があったことです。ワークマンは1982年、土木作業衣販売店としてスタートしましたが、街中でも着られるようにファッション性も高めて、今では女性や、お笑い芸人さんたちにも人気商品です。作業着だけあって、「質が良いのに価格が安い」ということで、私の周囲では「ユニクロよりいい」と大評判なのです。中には、ワークマンで頑丈な靴を2500円で買ったりした者もいます。
専門店には、このほか、家電量販店のベイシア電器や仏具や墓石の「清閑堂」まであります。
◇群馬県発祥の企業は成功する?
私が注目したいのは、グループ本部を群馬県前橋市に置いていることです。以前、このブログにも書いたことがあるのですが、結構知られていませんが、群馬県というのは全国でも只モノではない県です。「かかあ天下とからっ風」と言われている通り、女性が大変な働き者で(男は国定忠治のような博徒が多い?=笑)、商売の競争が熾烈です。この県で成功すれば、全国展開できるというジンクスがあります。群馬県発祥企業として、ヤマダ電機(前橋市)、ビックカメラ(高崎市)、スバル(太田市、旧中島飛行機)、日清製粉(館林市)、サンヨー食品(前橋市)などが知られています。
これは、裏を取ったわけではありませんが、自動車販売の全国一位は群馬県で、ドライブスルーの店舗が出来たのは群馬県が最初だという話も聞いたことがあります。
渓流斎ブログの2021年11月10日付「凄過ぎるベルーナ」と11月16日付「『凄過ぎるベルーナ』は本当に凄かった」 にも書きましたが、意外と知られていない地方発祥の企業が、全国、全世界に多業種展開していたりします。この群馬県発祥の「ベイシア・グループ」もその一つです。私自身、全く知りませんでしたが、確かに凄い!