いやはや吃驚しましたね。
久しぶりに新橋駅に行ったら、ちょっと様相が変わっていたのです。
まず、上の写真の通り、駅前の俗称「汽車ポッポ広場」(私だけがそう呼んでいるのかもしれません。いつもテレビ局の街頭インタビューが敢行される広場です)の向こうの超一等地にあった大型家電量販店「ヤマダデンキLABI新橋」が閉店していたのです。調べたら、閉店は昨年の10月1日だったとか。
確か、少なくても、私は、昨年12月に印刷カラーの年賀状を「ニュー新橋ビル」内の金券ショップに買いに来て、この辺りも通ったはずなのに、全然気が付きませんでした。
今回も、新橋に行った目的は、その「ニュー新橋ビル」内の金券ショップでした。ビル1階に15軒ぐらい入っています。本日は、18日から始まる上野の東博での特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」と、このほど、世田谷の田舎(失礼!)から東京・丸の内に移転した静嘉堂文庫美術館の安売りチケットでもないかなあ、と思って足を運んだのでした。
そしたら、こちらもまた吃驚です。
どこのショップを覗いても、美術展や映画などの割引券がほとんど置いていないのです。代わりに並んでいるのは、クレジットカード会社や百貨店やビール会社などの「株主優待券」や「割引券」です。中には、何と、ドル紙幣が剥き出しに売られているショップもありました。円安のせいでしょうが、これではまるでバナナの叩き売りですよ(笑)。
他に、新幹線などの割引切符や切手や葉書も売られていましたが、まさしく、金券ショップそのまんまになってしまいました。こんな「品揃え」になっていたとは知りませんでした。いつからそうなったのか? 私の記憶では昨年の12月の時点では、こんなに金券ばかり占拠していたわけではなく、映画や美術展や寄席などの割引券や招待券(ただし有料!)が並んでいたと思います。
恐らく、コロナの影響でこんなになってしまったのでしょう。映画館も博物館も事前に入場日時をネットで申し込まなければならなくなりましたし(勿論、窓口販売もありますが)、また、新聞社も部数が激減して、拡販用のチケットを配る余裕がなくなったのかもしれません。また、ヤマダ電機が閉店したのは、ネット通販の影響でしょうか。
となると、こうして金券ショップに持ち込まれる「金券」は、大企業や富裕層が持て余した「株主優待券」ということが想像されます。
私は結局、何も買わずに引き上げましたが、金券ショップに行けば、今の社会経済の仕組みと景気動向が分かりますよ。