27日に忘年会で夜遅くまで浮かれていてニュースもチェックしないで翌朝起きたら驚きました。
海の向こうで大変なことが起きていたんですね。
もちろん、パキスタンのベナジル・ブット元首相(54)の暗殺事件です。首都イスラマバード近郊のラワルピンディで起きましたが、ここは、ブットさんのお父さんであるズルフィカリ・アリ・ブット元首相が処刑された場所から数キロしか離れていない所だそうです。何か因縁を感じます。
今、パキスタンでは大変な大混乱にあるようです。この混乱の最中で、32人以上の人が亡くなったと言われています。もっと増えるでしょう。今日のニュースでは、ナワズ内務省が「アルカイダとタリバンが事件の背後にいる」と言明していましたが、やはり、それはカモフラージュで、ムシャラフ大統領による「政敵抹殺説」が有力でしょう。事件の要因には政治的なものだけでなく、経済的、宗教的なことも絡んでおり、こんなことを証拠もなく書けば、同国にいれば捕捉されるでしょうが、反政府運動が全土で広がっています。
この暗殺事件を、単なる「対岸の火事」と見ることはできません。パキスタンという国が核兵器を所有しているということもあります。青臭いと言われようが、私は「平和」を望みます。
それにしても、人間、権力を持つと、その蜜の味が忘れず、一生持ち続けたいという幻想に取り付かれるものなのですね。余計なお世話かもしれませんが、ロシアのプーチン大統領だって、後継者に非力な若い男を指名して、自分自身は首相の肩書きで「隠棲」どころか「院政」を謀るようですし、ベネズエラのチャベス大統領は「終身大統領」を目指して国民投票を行い、敗北を認めたものの、まだまだ諦めていないようです。
これだけマスメディアやネットが発達し、色んな人が色んな角度で監視しているわけですが、我々は所詮「烏合の衆」なので、「ただ批評しているだけ」「ただ文句を言っているだけ」になりがちです。権力者たちはそのことは熟知しているので、馬耳東風です。しかし、そんな小さな声でも集まれば、よりよい社会ができるのはないでしょうか。まあ、言葉足らずで、書生っぽい言い方ですが、私はそう思います。