ラ・マンチャ地方
ほんの1週間ですが、スペイン旅行に行ってよかったと思っています。
「スマホ中毒」から少し解放されたからです。行く前は異常でした。電車に乗っても、バスに乗っても、歩いていても、気になって、すぐ液晶画面を見ていましたから。
実際、大した情報に接していたわけでもないことも分かりました。単に習慣になっていたんですね。悪習慣は断ち切ることです。
グラナダ・アルハンブラ宮殿
帰国して痛感したことは、新聞でもテレビでも、日本の海外ニュースは、アメリカと中国と韓国の話題ばっかりだということです。スペインやフランスなどで起きたことは、ほとんど報じてくれません。
BSの海外テレビ放送を見れば、十分事足れるでしょうが、地上波は、米中韓ばかりに集中して、まさに「偏向報道」と断定してもいいでしょう。
もちろん、基軸通貨ドルと世界最大の軍事力を持つ米国と、日本も大いに依存している世界第2位の経済大国である中国を中心に世界は回っていることは確かですが、それにしても、見たくもない為政者の顔ばかり見せ付けられたり、見たくも聴きたくもない芸能が世界基準(スタンダード)で最先端の潮流だとばかり押し付けられては、さすがに、うんざりしてしまいます。
まさに、日本の常識は、海外の非常識でもあるわけです。
コルドバ大聖堂
思うにスペイン旅行は、普段の喧騒から離れた歴史散歩だったかもしれません。
少年の頃、歴史学者を夢見たぐらいの歴史好きだったせいか、日本史と世界史の基礎知識はかなり時間をかけてみっちり頭に叩き込みましたから、今でも重大事件の起きた年号や背景ぐらいソラで言えます(笑)。「レコンキスタ」「スペイン継承戦争」「スペイン内戦」など起伏に富む複雑なイベリア半島の歴史は、ある意味で魅力的で、何と言っても800年間もイスラムに支配されていた風土と文化に直接肌を感じることができたのが今回の旅行の大いなる収穫でした。
特に、私は美術建築好きでもありますから、ベラスケス、エル・グレコ、ゴヤの三大巨匠とピカソの「ゲルニカ」といった傑作画やガウディのサグラダファミリア教会などを間近に見られたことは、何よりも得難い至福の時間だったと言えます。
逆に歴史にも芸術にも興味がない人が旅行しても、つまらないんじゃないかなあ、と思ってしまいました。
現在、見えないもの、見えていないものを見るために、想像力を働かせなければならないからです。それにはある程度の知識が必要なのは否めません。
いやはや、またまた、堅い話になってしまい、失礼仕りました(笑)。
バルセロナ サグラダファミリア教会
先日会った友人の田所君なんかは「俺、最近、プラスチックゴミが気になってしょうがないんだよなあ」という始末です。確か、10年ぐらい前、日本で割り箸が使い捨てされるという「事件」で話題になった際も、「割り箸のお蔭で、熱帯雨林が破壊されている」と、彼は叫んでいたものでした。
何はともあれ、このように、メディアの影響力は強いのですから、現役のマスコミ従事者にはもっと自覚してほしいものです。
独裁主義国家じゃあるまいし、偏向報道はやめてほしいなあ。。。