足るを知る 

 

 

いやあ、ここ数日、ずっと歯医者さん通いが続きました。本当に、歯痛は困りますね。

 

 

最初、虫歯ではなく、「神経過敏症」と診断されました。冷たい水や熱湯などを飲むと右奥歯がしみて、痛くて痛くてしょうがなかったのです。結局「様子をみましょう」ということで、2回も放置されましたが、昨晩は食べ物を噛んでも「ぎしっ」と激痛が走り、とても我慢できませんでした。夜中に痛くなって眠れなくなったこともありました。

 

で、今日は、思い切って、神経をとってもらいました。「歯髄炎」とかいう診断でした。

 

思いました。普通にご飯を食べることができるということは、何と有り難いことだろう!と。

普通に歩けて、普通に生活できるということだけで、本当に本当に有り難いことです。

 

本当に、健康なら死んでも構わないという心境です。

 

他に何にもいらなくなります。まさに「足るを知る」心境です。

「健康問答」その二

  亀戸

 

(昨日の続き)

 医者といえば、科学の最先端を行く人で、あまり非科学的な精神論的な話は信じないものと思っていたのですが、この帯津先生は、変わった人で、いわゆるハンドパワーと呼ばれる手かざし療法についても、「宇宙のエネルギーを注ぐので、効果がある。英国では健康保険の対象にもなっている」などと発言しています。要するに、心のマインドだけでなく、これまで非科学的なものと排除されていたスピリチュアルな面の快方まで重要視しているのです。

 この本で初めて知ったのですが、ホメオパシーという療法があります。これは、1755年生まれのドイツ人医師のサミュエル・ハーネマンという人が始めたもので、劇薬を何十倍も薄めて調合して効果があることを発見したというのです。つまり、みかけは単なる水と同じで、人間の物理的肉体だけでなく、魂のスピリチュアルな部分に働きかけて自然治癒力を高めていくというのです。その人にピッタリ合えば、劇的に効果があるということですから、半信半疑な気持ちになってしまいました。

 そもそも、帯津先生はがん治療の権威ではありますが、ホリスティック医学を提唱している医者です。ホリスティックというのは、体全体の「まるごと」という意味で、誤解を恐れずに言えば、病気になった肉体の患部だけでなく、精神的なことも重視して、治療していくということだと思います。だから、帯津先生は、「いいと思えば、何でもやってください」と提唱しています。「気功」でも、「音楽療法」でも「おしっこ療法」でも何でもです。ただ、「それ一つだけに過剰に行き過ぎてはいけない」と注意していますが…。

これまでの医学書とは違って、何か痒いところに手が届いたような気分になり、再読してみようかと思っています。

「健康問答」

 根津

 

 

五木寛之氏と帯津良一氏との対談「健康問答」(平凡社)は、「我意を得たり」と言った感じで、非常に面白く読んでいます。今年75歳になるのに大盛な作家活動を続ける五木氏の質問に日本のホリスティック医学の権威である帯津氏が答える形式になっていますが、「健康問題」に関して造詣の深い両者ですから、面白くないわけがありません。

 

「水はたくさん飲まなければいけないのか」「牛乳を飲むのはいいことか悪いことか」「高血圧の人は、必ず降圧剤を飲むべきか」-といった50の質問は、具体的で微に入り細に穿った感じで、大変参考になります。帯津氏は、医者で専門家ですから、その知識の深さは当然ですが、五木氏の知識も半端じゃありません。彼のエッセイを読んでも、彼には「偏頭痛」など持病があり、かなり、医学書には目を通しているせいかもしれません。

 

一々個別に書いてしまうと、著作権侵害になってしまうので、書けませんが、全体的に言えば、「極端なことは駄目、程ほどがいい」というのが結論ではないでしょうか。「水を沢山飲まなければならないのか」という事に関しても、結局、「無闇やたらに水を飲めばいいというわけではなく、体の欲求に応じて、喉が渇いたら飲めばよい」ということでした。

 

要するに、人それぞれ体質があるように、これがすべてという健康法はないのです。ある人に効果があっても、ある人には逆効果という事態が発生することもあるのです。

 

「牛乳を飲んだらいいのかどうか」についても、さっぱり分からなくなってしまったのですが、「無理して飲まなくていい。好きな人は適量飲んでも問題ない」というのですから、とても分かりやすい。

 

いい本を見つけました。

 

次々訪問

 六本木

 

今「次々訪問」と呼ばれる悪徳商法がはやっているそうです。布団乾燥機や健康食品、健康器具、浄水器などの高額な商品を売りつけるのです。ターゲットは、認知症のお年寄りや、障害者たち。正常な判断能力に劣る人たちをわざと狙い撃ちにして、恐喝するのです。

 

しかも、売りつけ方は、最初から高額商品のように見せないで、毎月2000円ぐらいにして、安く見せかけ、結局36回とか48回の分割払いにさせるのです。しかし、気がついたら後の祭りで、総額で何十万円も何百万円もぼったくるのです。かれらの背後には、結託したクレジット会社がいて、見てみぬフリをしているのです。

 

正常な判断ができる人なら、「これはおかしい」と思うことができるでしょうが、悪徳商人は、最初から判断できない人を狙い撃ちにしているのですから、成功間違いなしです。こういった悪徳商人は、持ちつ持たれつの関係ですから、購入者名簿を交換して、狙い撃ちした弱者から、またさらに毟り取ろうと、ハゲタカのように群がっていくのです。まさに「次々訪問」です。

 

悪徳商人に「道徳心はないのか」と詰問したり、「良心の呵責はないのか」と迫っても、確信犯ですから、何とも思っていないことでしょう。自分の生存権と自己保身を主張するはずです。まさに、脱法かもしれないが、違法ではないと確信しているのです。「介護は儲かるから」とビジネスにした男と全く同じです。

 

げに人間というものは、怖ろしくて、何を仕出かすか分からないものです。まだ、ハゲタカの方が自然界のルールを守って、自分たちの任を弁えているのではないでしょうか。

森の哲人、その後…

このブログでも何回かご紹介した「森の哲人」こと、北海道紋別郡滝上町の森に住む徳村彰さんが発行する「森の子ども村つうしん」が久しぶりに届きました。1年ぶりくらいではないでしょうか。何で、こんな間隔があいたのか、どうしたものかと思っていたのですが、これを読んで分かりました。徳村さんにとって、昨年は大変な年だったようです。

 

何と言いますか、彼にとって、昨年は不運続きでした。1月に交通事故に遭ったことを皮切りに、森の小屋が全焼するという災難に遭ってしまいます。その後、昨年から今年にかけて4ヵ月半も原因不明の下痢に悩まされていたということでした。

 

徳村さんは、今年で80歳になるそうです。若い時、どういう生活をしていたのか不明ですが、噂では貿易会社に勤務していて、中国大陸を中心に駆け回っていたと言われますが、40数年前(ということは30歳代後半)に大病を患い、名医から「あと2年の生命」と宣言され、当時の仕事も都会を捨てて、森での生活を選ぶことにしたのです。

 

北海道の滝上町は、冬はマイナス30度にもなる極寒の地です。そこで、想像も絶する重労働の雪かきと森林での生活で、すっかり健康を回復し、視力も0・1と0・09だったのが、1・0と1・2にまでなったという人です。

 

徳村さんは、今でも環境問題に非常に関心があり、舌鋒鋭い論文も書いております。ご興味のある方は、どうか、検索して調べてみてください。有名な方ですから、彼の著書が何冊か紹介されています。

友人の命日に

 牡丹

 

今日は、友人の加納弘規君の命日でした。実に没後30年です。30年といえば、かなり長い年月で、いわば一昔も前なのですが、正直、あっと言う間でした。30年と言っても、本当に一瞬でした。こうして、人間の一生もあっという間に終わってしまうことでしょうね。

 

そう思うと、何か、生きているだけで、もったいなくて、もったいなくて、有り難い気持ちでいっぱいになります。逆境だろうが、不遇だろうが、甘っちょろい。自殺なんてトンデモない。生きているだけで、奇蹟です。人の時間を奪うのももったいない。人様にご迷惑を掛けることなく、残りの人生を充実させたくなります。

 

学校が何だ。先生が何だ。会社が何だ。上司が何だ。家庭が何だ。夫が何だ。子供が何だ。世間が何だ。社会が何だ。お上が何だ。政治家が何だ。芸術が何だ。てな感じでしょうか。

 

ということで、来月、夏休みを利用して、加納君の故郷である新潟県柏崎市に行って来ようと思います。何年ぶり?10年ぶりくらいでしょうか。柏崎に電話したら、ご母堂様も「命日を覚えて戴いて本当に有り難い」と大変喜んでもらいました。再会を楽しみにしています。

 

その前に、調布先生の故郷である京都に行くことにしました。二年前に調布先生は若い奥方様を亡くされましたが、やっと、お墓参りに行く機会を得ることができたからです。調布先生のご先祖様は、由緒ある一族で、何と京都五山の1つの名刹に墓所があるのです!観光とは一味違ったものを味わうことができるでしょう。

 

ホテルの予約や新幹線の切符を購入をしていたら、何とも言えず、ウキウキしてきました。いつも、仕事は「籠の中の鳥状態」で鬱屈した日々を送っているので、久しぶりに下界の空気を吸うことができます。二泊しかしませんが、奈良にまで足を伸ばして、東大寺の大仏さまに再会してこようかなあ、などと夢が広がります。気儘な一人旅ですから、あまり計画を立てずに行こうかなあと思っています。京都も8年ぶりくらいです。楽しみです。

日本は独立国家か?

 亀戸

ロシア政府は、このほど、領海内で捕獲した活カにの輸出を禁止しました。まあ、資源の囲い込みの一環で、日本を狙い撃ちした「お触れ」であることは明々白々でしょう、ね?プーチンさん。あなたは本当に頭のいい人です。

 

4つの車で走る機械を作って世界一になっている日本が、食糧自給率が4割そこそこであるということは、日本政府の長年の無策の賜物と言っても皮肉にはならないでしょう。何しろ食べ物の半分以上を諸外国に頼らざるを得ないなんて国家の呈をなしていません。観光とブランド商品が世界戦略になっているフランスの実態は、農業大国で、自給率は100%以上ですからね。独立国家として胸を張っていられるわけです。

 

無能な官僚どもが、自分の天下り先の確保に汲々となっている間に、日本は、「金儲けして、何が悪いんですか」国家になってしまいました。

 

先日も、欧州産ウナギも、野生動物保護を目的としたワシントン条約の対象種として輸出が規制されることになりました。ウナギも駄目、鯨を食べるのも野蛮人だから駄目、蟹はあげないよー、と言われてしまえば、日本人は何を食べたらいいのでしょうか?貧乏人らしく麦でも食べますか?あ、これも、70%輸入だから、今は貧乏人の食べ物じゃなくなりましたかね?