テレビを見ると、どこもかしこも、2世、3世の政治家、俳優、タレント、料理研究家、財界人だらけです。日本の因襲、襲名制度健在なり。ご同慶の至りで御座いまする。
そう言えば、小生が影響を受けた敬愛するジョン・レノンと小野洋子さんの息子ショーンは、幾つになったのかな、と気になって調べたところ、彼は1975年10月9日生まれ。何と、今年43歳。ジョンが暗殺されたのが40歳ですから、そろそろ親父の年齢に近づいたのかな、と思ったら、もうとっくに越えてしまっていたんですね!
私も年取るはずてす。
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そんなこんなで、今、若者のカリスマ落合陽一博士(筑波大学長補佐)の「日本再興戦略」(幻冬社、2018年1月18日初版)を読んでます。
彼は1987年生まれ、といいますから、私より一世代若い。著名作家落合信彦氏の御子息ということで、反発されるでしょうが、こちらも「落合二世」といった感じでしょうか。
世界的な科学雑誌の「別冊」の表紙を飾ったことがあるらしく、まさに現代の若者たちのカリスマと言われてますが、大変失礼ながら、もう少し、我々のような旧世代をコテンパンに圧倒するような瞠目すべき見解が、この本では展開されているのかと思いましたが、期待外れでした。
大和朝廷や出雲のことなども書かれていますが、やはり、専門家の倉本一宏氏らの著書と比べると全くといっていいくらい浅薄ですね。
ただ、御専門のデジタルメディア論に関しては、真っ当なことを仰っておりました。
日本のIT業界は、ホリエモンこと堀江貴文さんの逮捕で、変革の流れは止まってしまった、というのです。
米国のフェイスブックやツイッターが存在感を発揮する一方、「国産」のミクシィは死んでしまった、というのです。
今や、日本のネットユーザーの間では、米国のアマゾンやグーグルなしでは生活できないことでしょう。落合さんは、もう少し、日本が頑張ってたら、アマゾンが日本に進出した時に、せめて、例えば、楽天などと提携せざるを得なかったのではないかというのです。
「僕らは日本をIT鎖国できなかったせいで、中国のようにアリババやテンセントやバイドゥを生むことができませんでした。2000年代の日本は、IT鎖国した中国をバカにしていてグレートファイアウォールと揶揄していましたが、結果として中国が正しかったのです」と落合氏は結論付けます。
私も賛成ですね。
2000年代の日本は、大蔵省の不祥事などを受けて大規模な省庁改革が断行され、結局、大蔵省も通産省も解体され、いわゆる国家主導の「護送船団方式」も終焉してしまいました。
デジタルの世界は、「1」と「0」の世界ですから、一位にならなければ全く無意味です。二位も最下位も同じなのです。つまり、「オール」or「ナッシング」の世界です。
今のFAANG(フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグル)といわれる米資本に制覇されてしまった日本の現状を見るにつけ、「結果として中国が正しかった」という落合説には同感してしまいます。