本日は珍しく二日酔いです。
東京で最古の居酒屋と言われる「神田みますや」に、死ぬ前にどうしても行きたくて、旧い友人と1カ月も前に一緒に行ってもらうことを約束して、昨晩やっと実現したのでした。
神田みますや。明治38年(1905年)創業です。明治38年と言えば、「三八式歩兵銃」ですから、日露戦争が終結した年です。当時の神田司町は、どんな街だったのかよく知りませんけど、江戸中期以降、武家屋敷ではなく町家だったので、明治以降も商人と職人の街だったことでしょう。100年前の関東大震災では「みますや」の建物は焼失しましたが、昭和3年(1928年)に再建され、先の大戦での戦災は、「バケツリレー」で逃れることが出来たようです。だから今ある建物は風格があるんですね。
昨晩は予約なしで行ったら、「満員」で断られてしまい、仕方ないので、その場で予約したら、「お二人さんが揃ってからご案内します」と言われてしまいました。旧友は30分ほど遅れるという話だったで、あっちゃまあ、としょげていたら、何てことはない、すぐ「隠れ座敷」の端っこに入れてくれました。
まずはタコ酢、里芋、焼き鳥、魚フライ、コハダ、牛煮込みなど色々と肴を注文して一人でビールを飲みながら、人間観察していました。殆どのお客さんは予約客でしたが、中には勝手に座敷に座り込む輩もいて、店の人に「そこは予約席ですから」と注意されたりしてました。こちらは、座れただけでもラッキーだと身に染みました。
やがて、旧友がやって来て、こっちが苦労して席を確保したというのに、「へーそー。俺は昔来た時、予約なしで簡単に入れたけどなあ」と馬耳東風でした。でも、彼は「日本酒博士」ですから、「貴」(山口)、「南部美人」(岩手)、「出羽桜」(山形)など、今まで知らなかった美味しい地酒を色々と注文してくれて、話も弾み、お蔭で、翌日の二日酔いと相成ったわけでした。
ヒトは何故、酒を呑むのかー? 今読んでいる「運動脳」(サンマーク出版)の中で、著者のアンデシュ・ハンセン氏は「アルコールには、ストレス反応を即座に抑えつける強力な作用がある。実のところ、ストレスや不安を緩和するという点で、アルコールに匹敵する物質はないと言っていい。」とまで断言していたので、大いに納得してしまい、痛飲してしまいました(笑)。ただし、ハンセン氏は、アルコールには依存性があるので過度の飲酒には注意することは書き添えておりましたが。それに、痛飲には翌日にきつい二日酔いが待っていますからね。
いずれにせよ、死ぬまでに行きたかった東京・最古の居酒屋「神田みますや」で呑むことが出来、本望で御座いました。また次、行く機会があれば、今度はちゃんと予約して行くつもりです。
みますやは、地下鉄の小川町駅か淡路町駅が一番近いのですが、私はJR神田駅から迷いつつ歩いて行きました。淡路町と言えば、昔、この辺りに「YMCA会館」があり、もう半世紀近い大昔ですが、今の会社の入社試験がここで行われたことを覚えております。今はもうこのYMCA会館は取り壊されてなくなってしまいましたが、この辺りの土地や風土に何か縁を感じていました。私がみますやに行きたかったのも、みますやが私を呼んでくれたような気がします。
そんな個人的な理由なのに、わざわざ付き合ってくれた旧友には感謝です。彼は、IT通でもあるので、iPhoneのiCloudや容量ストレージなどについて、色々と教えてもらいました。そろそろ、5年ぶりにiPhoneを新機種に換えようと思っているので、参考になりました。