光の速度は不変なので時空がゆがむ=Newton 別冊「相対性理論」

 今、Newton 別冊「相対性理論」(ニュートンプレス、2023年2月5日発行)を読んでいます。私は、典型的な文系人間のズブの素人なのに、実に大胆不敵です。

 しかし、実は、あることがあってから、私はすっかり「理系」志望になりました。文系の学問なんて実に幼稚に見えます。歴史や政治思想なんて、勝者の論理じゃないですか。何はともあれ、お家大事、周囲を洞ヶ峠から眺めて、忍びを使って、勝ち馬に乗ることしか考えない人間。インパール作戦では、10万人の兵卒を白骨街道に置き去りにして指揮官の将軍は飛行機で逃げ帰った人間。心理学なんて学問なんですか? 人間は、気まぐれでコロコロと自分の意見を変えます。朝は、「左」だと言っていた人間が、夕方には「右」だと言い張ります。自己保身のためなら、気に喰わない人間を踏み台にして、内通、変節、寝返り、裏切りなんて平気の平チャラです。所詮、人間は、生物学的にそのように出来ているわけですね。

 人間には物語が必要だ?ー要らないでしょう。新聞のお悩み相談コーナーを読んでごらんなさい。強欲あり、嫉妬あり、羨望あり、怠惰あり、卑怯あり、無関心あり、差別あり。人間は、毎日毎時、いかに醜い争いをしているのか3分間で分かりますよ。21世紀になっても戦争はなくなりません。ウクライナだけではありません。パレスチナ、シリア、スーダン、アフガン…と紛争、内戦が続き、明日の生活もままならない難民が溢れています。人間は所詮、他者を支配して楽をして過ごしたい無責任な生物なのです。弱肉強食のジャングルでの仁義なき戦いの世界です。人生に意味も目的もありません。それでお仕舞い。

 えっ? それを言っちゃあ、おしめえよ、ですか?ま、確かに、ここまで言ってしまっては身も蓋もありませんね。ただ、私も「あること」があってから、随分、醒めました。達観して冷血人間になりました。でもー。

 出来る限り、勇気と夢と希望を持ってください。人間にとって最も大切なことは慈愛であり、思いやりである、と思ってください。恵まれない他者には親切にしてください。ボランティア奉仕と寄付と布施に励んで、陰徳を積んでください。

 というのが私の本心、としておいてください。

◇物理学、万歳

 その一方で、自然科学は宇宙の真理を教えてくれます。人間なんていなくても構いません。地球46億年、宇宙138億年の歴史から見て、人間は小数点以下のページにやっと登場するに過ぎません。すっかりひねくれてしまった私としては、それが実に爽快なのです。宇宙に終わりがありますが、その前に、我々が住む天の川銀河の終末があります。いや、その前に太陽系の崩壊、消滅があります。そうなれば、人間も、その記憶も、文化遺産も何もかもなくなります。

 このように理系の学問は随分、悲観的絶望的な危険思想なのに、どういうわけか生きる勇気と希望が湧いてきます。人間が考え出した神や如来や宗教を超えた絶対真理を追究するからなのでしょう。泣こうが喚こうが人間を超えた学問とも言えます。

 ですから、「光の速度は不変なので、時間と空間が相対的に変化する。時間が遅れたり、空間がねじれたり、縮んだりして見える」(アインシュタイン特殊相対性理論)と言われても、門外漢でもすんなりと理解できるのです。いや、人間を超えた真理なので、泣こうが喚こうが、そう理解するしかないのです。

築地「わのふ」

 でも、科学は、それほど乱暴な話ではありません。発表された当初は仮説だったとしても、ちゃんと科学的実験で証明されていきます。例えば、2020年、東大、理化学研究所、島津製作所などが光格子時計という最新技術を使って、東京スカイツリーの地上階と450メートルの展望階とで時間の進み方を測定したところ、約5京分の1、展望階の方が地上階より時間が速く進んでいたことが証明されたというのです。

 えっ?本当ですか? 典型的な文系人間のズブの素人の私なのに、このNewton 別冊「相対性理論」は実に面白く読めます。

 

 

大スターは代償が大き過ぎる=草刈正雄さんの父親捜し

 毎日、ブログを書き続けることは実に大変です。ので、もしかしたら、毎日、このブログを読み続けてくださる人の方がもっと大変なのではないかと拝察致します。感謝申し上げます。

 さて。14日にNHK総合で放送された「ファミリーヒストリー=俳優・草刈正雄(70)篇」を御覧になりましたか?実に壮絶な話で、涙なしでは見られませんでしたね。恐らく、再放送されることでしょうから、見逃した方は、検索してみてください。

 草刈さんは1952年生まれで、「朝鮮戦争で死んだ」「写真は全て焼き捨てた」と母親から聞かされていた米兵の実父が、実は生きていて、2013年に83歳で亡くなっていたという衝撃な事実が明かされます。草刈さんも全く初めて知る事実だったので、司会者から感想を聞かれても、「言葉が出ませんね…」と涙を流しておられました。

Ginza

 戦後6年間、敗戦国日本は米軍に占領され、米軍兵と日本人女性との間に生まれた「混血児」の多くが親たちに見捨てられた悲しい歴史がありました。そんな混血孤児たちを養護するための施設として、岩崎弥太郎の孫に当たる澤田美喜さんが創設した「エリザベス・サンダース・ホーム」は特に有名です。

 草刈さんの場合、米兵の父親ロバート・トーラーさんは、草刈さんが生まれる前に米国に帰国してしまい、その後、空軍の仕事で西ドイツに渡り、同国で知り合った女性と結婚します。一方の福岡県人の母親は、気丈な人だったため、小倉で仕事を掛け持ちして女手一つで子どもを育てようと決心しますが、時には生活が立ち行かなくなり、何度か心中しようとしたらしいのです。当時は、学校でも「合いの子」と差別されたらしく、草刈さんも戦争の犠牲者と言えなくありません。

 番組では、スタッフが苦労の末にやっとノースカロライナ州に住む草刈さんの伯母に当たるジャネットさん(97)を探し当てます。ジャネットさんは70年前に、草刈さんの母親から米国の自宅に手紙をもらった時は、弟であるロバート・トーラーさんは西独に行っておらず、自身も若くてお金がなく、親子の無事を祈るしかなかったといいます。その事実は誰にも話せず、70年間も自分の心の内に秘めていたといいます。

 結局、番組では草刈さんとジャネットさんは、米ノースカロライナ州の彼女の自宅で再会を果たし、めでたし、めでたしで終わります。だけんども、1日経って、冷静に振り返ってみれば、父親は、日本人女性が妊娠していることを知っていたのに見捨てて帰国し、その後も養育費すら払っていなかったわけですから、それらの事実を省略して随分、美談に仕立て上げられたもんだなあ、という感想に変わりました。

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 草刈さんは、その甘いマスクを生かして、モデルから俳優業にも進出して大スターになりましたが、芸能界で成功することは並大抵のことではありません。いわば、宝くじに当たるようなものなのです。私もかつて、芸能界を広く浅く取材したことがありますが、大スターに限って、その代償として、大借金を抱えるとか、家族に恵まれないとか、差別されて育ったといったような、本人が自覚しているにせよ、しないにせよ、大きな大きな「不幸」を抱えている人が多いという事実に気付かされたことがありました(非常にマイルドに書きました)。

 草刈さんも大スターながら、70年間も父親のことに関して、心の奥底でモヤモヤを抱えて生きてきたことを告白していました。その草刈さん、苦悩したのは父親のことだけでなく、2015年には長男が、23歳の若さで、渋谷区のマンションから転落死されていたことも、この記事を書くに当たって色々と調べていたら初めて知りました。

 やはり、大スターは代償が大き過ぎます。

 

ありがたや、神様、仏様、百均様

heaven

 友人の河本敏昭君(仮名)は、若い頃はかなりの亭主関白でしたが、子どもが独立し、夫婦二人だけになり、定年退職を機にその立場がすっかり逆転してしまいました。男は働かなくなれば洋ナシ、いや、用無しです。

 定年退職の翌日に令夫人から最初に言われたことは、「何をしてもいいから、昼間は週に最低3日は家にいないで」という三下り半でした。「他にもありますが、今日のところはそれぐらいにします」と言って、ピシャリとドアを閉めて自分の部屋に閉じこもりました。

 結婚して30余年。長年の令夫人の不満が爆発したのでした。

 河本君としては、若い頃はあんな穏やかだった女性がこれほど変わるとは思いも寄りませんでした。勿論、彼には身に覚えがある言動がありました。女性に手を掛けるようなことは勿論しませんでしたが、かなり命令口調で乱暴な口を効いていたことは確かです。仕事が忙しく、家事も子育てもほとんど任せっぱなしでした。でも、稼ぎがなくなると、過去の因果が弱みとなり、今ではすっかり逆転して、今度は、彼の方が罵詈雑言の機関銃で撃ちまくられる番になりました。

 先日、彼が洗い物をしている際、ついうっかりして高価なガラスのコップを割ってしまった時は散々でした。わざとやったわけではないので、黙っていると、ボケ、カス、タコ、ナス…の連射撃です。

 「ああた、これ幾らすると思ってるの!?」に始まり、「全く、反省してないわね。謝りもしない。だから、いつまでも懲りないのよ」「そう言えば、ああた、20年前もコップ割ったわね。あれ、バカラだったのよお!」…と出るわ、出るわ、すっかり忘れていた昔のことを蒸し返してきます。

 女性の記憶力には舌を巻きます。

 河本君の出身地である山陽地方だけの言い伝えだと思いますが、結婚式の際に女性は「角隠し」をしますが、その角とは7本あるそうです。昔は、5人、10人の子どもを産むのが当たり前で、7人ぐらい子どもを産めば、角が全部取れるという伝説です。あくまでも伝説ですから、現代のようなダイヴァーシティとジェンダーフリーの時代では、こんなことを書くと大炎上することは間違いありません。が、そういう伝説があったことは歴史的事実です。

 河本君は今日も猛暑の中、「週3日」の掟を守って、図書館通いが続いています。彼はパチンコも競馬も競輪もしませんから、他に行く所がありません。せいぜい、時間潰しに山手線を3周するぐらいです。

 そうそう、彼は、割ったガラスのコップの埋め合わせを百均屋さんに行って買って来たそうです。税込みで110円。前の高価なコップと大して遜色ありません。勿論、彼は幾らで購入したのかは令夫人には黙っていました。

 奥さんも「あら、いいじゃないの。いいコップね」と褒めるので、なかなか本当のことを言い出せなくなったそうです。河本君は「前のコップ幾らだったの?」と恐る恐る聞くと、令夫人は「4500円よ」と答えたので、「ああ、同じぐらいの値段だったよ」と言うしかなかったのです。

 河本君からメール添付でコップの写真を送ってもらいましたが、確かに100円には見えないコップでした。鑑定団を騙せるほどの出来に見えました。河本君にとっては、「神様、仏様、百均様」といったところでしょうか。

 はい、ところで、私はあくまでも中立の立場ですから、人間の一生って、プラスマイナスゼロだなあ、と思いましたよ。今の現状は、河本君の自業自得、因果応報、自己責任なのでしょう。それでも、同性として、友人として、河本君には同情してしまいました。はい、それだけです。これ以上のコメントは差し控えさせて頂きます。

壬申の乱と戊辰戦争ぐらいか…=十干十二支の暦について

 昨日は、四柱推命のことを書きました。と、同時に、四柱推命の基礎になっている陰陽五行説についても少し触れました。

 四柱推命も風水もそうですが、易占いをするに際して、基本になっているのが、十干十二支(じっかんじゅうにし)です。これは、中国の古代から行われた暦法の用語です。十干というのは、甲(こう)、乙(おつ・いつ、とも)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)で、一旬 (10日) を表わしています。

 十干を、陰陽五行説の「木、火、土、金、水」と組み合わせると、甲乙が木に分類され、が木の兄(きのえ)、が木の弟(きのと)になります。同様に、丙丁は火で、は火の兄(ひのえ)、は火の弟(ひのと)。戊己は土で、は土の兄(つちのえ)、は土の弟(つちのと)。庚辛は金で、は金の兄(かのえ)、は金の弟(かのと)。壬癸は水で、は水の兄(みずのえ)、は水の弟(みずのと)となります。

 十二支は、子(鼠)、丑(牛)、寅(虎)、卯(兎)、辰(竜)、巳(蛇)、午(馬)、未(羊)、申(猿)、酉(鶏)、戌(犬)、亥(猪)のことです。今でもその年の干支(えと)として使われているので日本人にも大変馴染みがあります。中国では、すでに紀元前17世紀頃に成立した殷代に干支の組合せで暦日を表わしていたそうです。前4世紀頃には、十干が五行「木、火、土、金、水」 と組み合わされて、漢代の前2世紀頃から年月日に、十二支は時刻や方位(辰巳は巽とか)などに使われるようになったといいます。

 これらが日本に伝えられ、年号を甲子(きのえ ね)、乙丑(きのと うし)、丙寅(ひのえ とら)などと使われるようになりました。十二支は、日本語で音読みすると、子(し)、丑(ちゅう)、寅(いん)、卯(ぼう)、辰(しん)、巳(し)、午(ご)、未(び)、申(しん)、酉(ゆう)、戌(じゅつ)、亥(がい)となります。ですから、甲子(きのえ ね)は「こうし」、乙丑(きのと うし)は「いっちゅう」、丙寅(ひのえ とら)は「へいいん」と読みます。(日本語は音読みと訓読み、漢字も漢音、呉音などがあり、世界一難しいのでは? とにかく面倒臭い!)

 十干十二支の組み合わせは、全部で60通りあり(10干✖6干支=60。だから、「甲子」はあっても、「甲丑」はありません)、それを過ぎると、また1番目に戻るので還暦になるわけです。昔は日本には西暦なんかありませんから、古代から近代、明治までずっとこの暦を使ってきたわけです。ですから、歴史上の事件でかなり使われているのかと思いましたら、意外にも少ないのです。

 まずは、西暦645年の「乙巳(いっし)の変」です。中大兄皇子らが蘇我入鹿を暗殺したクーデター事件です。乙巳は「きのと み」の年ですね。次は672年の壬申(じんしん)の乱です。天智天皇亡き後の後継者争いで、大海人皇子(後の天武天皇)が大友皇子を討った事件です。壬申は「みずのえ さる」の年です。

 そして幕末の「戊辰(ぼしん)戦争」なら誰でも知っています。戊辰は「つちのえ たつ」で1868年の年です。それぐらいなのです。えっ!?です。中国では「辛亥(しんがい)革命」が有名です。革命が起きた1911年が辛亥(かのと いのしし)の年に当たるからです。

銀座

 この他、十干十二支で知られているのは、高校野球と阪神タイガースの本拠地として有名な甲子(こうし)園球場(開場した1924年が甲子=きのえ ね=の年)と丙午(ひのえ うま=へいご)生まれの女性は気性が激しく夫を早死にさせる、という迷信ぐらいです。日本人は迷信深いので、丙午の年に生まれる赤ちゃんが異様に少ないのです。

 もう一つ、私が通った大学の近くに「庚申塚」という地名がありました。神道では、道教の影響を受けて、庚申(かのえ さる)の日や年に信仰行事が営まれていましたが、信者(庚申講員)が建てた碑塔や建てられた場所のことを庚申塚といったそうです。

 いずれにせよ、かつて日本人は、元号のほかに、庚申とか甲子といった年号を使っていたことを現代人はすっかり忘れています。

四柱推命も「いいとこどり」で良いのでは?

 あんりまあ、です。このところ、このブログのアクセス数が増加しております。《渓流斎日乗》は、2005年に開始しましたが、内容は、20年近く経ってもそれほど変わらないと思うのですが…。

 本人は、別に「承認欲求」が人一倍強いわけではなく、「出る杭は打たれる」ので、出来れば目立ちたくないというのが本音です(笑)。ですから、アクセス数が増えることは矛盾しております。

 考えられるのは、先日、占い師の古澤鳳悦氏のお導きで、筆名を「高田謹之祐」に改名したからなのでしょうか? もし、そうでしたら、恐ろしくなるぐらいよく当たりますね。

 思い当たるフシはもう一つあります。古澤師には、「四柱推命」で小生の運勢表をつくってもらったのですが、それによると、ちょうど今年5月から、10年おきの変革期に入っていたのです。私の場合、天変通は「偏官」となり、十二運は「長生」になります。(と書いても、何のことかお分かりにならないことでしょう。私もそうなので、この後、少し勉強してみました)

銀座ソニービル

 とにかく、10年おきの変革期なので、仕事運、恋愛運(笑)、金銭運、相性などが劇的な変化を遂げる、ということです。何となくですが、今年5月から潮目が変わった感じがします(笑)。特に、人間関係がそうです。ここ数年の出来事で、亡くなった親友もおりますが、過去、大変親しくお付き合いしていた友人知人の中で、こちらから連絡しても返信がなかったりして御縁が薄れて来た人が、何人も何人も出て来たのです。 えっ?何で? 「何か悪いことをしたのかしら?」ーということに関しては、思い当たるフシが全くないので説明が付きません。思い当たることと言えば、やはり、この「10年おきの変革期」しかありません。それで「人生の不可解」を納得するしかないのです。私はそこまで追い詰められました。

◇四柱推命を勉強

 そこで、自分自身でも四柱推命を少し勉強してみようと思いました。最初はネット上に溢れる無料の情報によってです。古澤師から、私の生まれた四柱(年柱、月柱、日柱、時柱)の中に「偏財」も「正財」も、つまり「財の星」が全くない、と言われ、かなりビビりましたから、まずこれらの星が何を意味するのか検索してみました。そしたら、財の星とは、やはりお金に関わる星でした。サイトでは、はっきりと書いてはいませんでしたが、財の星がない人は生まれつきお金に恵まれないということになります。財は、お金だけでなく、人財ということで、友人知人も意味する、というサイトもありました。ということは、財の星がない人は、友人知人に恵まれない運命だということになります。

 これらを克服するためには、いい方法がある、とあるサイトはのたまいます。偏財は「気遣い」の星、正財は「心遣い」の星なので、財の星がない人は、人に気遣い、心遣いをすれば、お金も増え、友人知人も増えるというのです。

 まあ、占いですから、当たるも八卦当たらぬも八卦です。でも、何となく一理あるかな、とも思いました。その一方で、「正直な自分の気持ちを折り曲げて、無理して付き合って友達を増やしても、その人の人生に意味はない」「自分の殻に閉じ籠る弊害がありますが、一人で楽しんでもいい」なんて薦めるサイトもありました。おお~、これはなかなか鋭い所を突いてますね(笑)。

 無料サイトでは限界があるので、四柱推命の基礎を学んでみようと、思い切って、恥ずかしながら、入門書を買ってみました。上の写真の本です。1430円也。

 四柱推命には色んな流派があるらしく、古澤師が使う用語と、この本で使われる用語が違っていて、ひどく戸惑うことがありました。(例えば、古澤師は「変通星」と言いますが、この本の著者は、「通変星」と言っております。そして、決定的に問題なのは、年柱で、古澤師の鑑定では私は「丙申壬」なのに、この本では「丙申庚」、日柱で、古澤師は「丙戌丁」なのに、この本は「丙戌戊」、時柱で、古澤師は「壬辰壬」なのに、この本では「壬辰戊」になっているのです。これでは全く運勢が違ってしまうので困り果てましたが、古澤師の鑑定を採用することにしました。)

 この本で、一番興味深かったのは、あの松下幸之助さんの四柱の中に、私と全く同じように「正財」「偏財」の財の星がなかったことでした。嗚呼それなのに、それなのに。松下幸之助と言えば、松下電器(現パナソニック)の創業者で、東京・浅草寺の門の大型提灯を寄付するほど、超々大金持ちです。財の星がなければ、お金に縁がない、なんて言えませんね(笑)。それに、これだけの人ですから、多くの友人知人に恵まれたことでしょう。前述したサイトによれば、気配り、心配りしたお蔭かもしれませんが…。

 もう20年も前になりますが、私が北海道の帯広に住んでいた頃、自分の運命を儚んで、運勢を知りたくて、風水教室に2年ほど通ったことがあります。四柱推命と同じ陰陽五行説の基礎を学ぶことが出来、風水とは如何わしいおまじないでも何でもないことを知りました。しかし、自分自身は、とても「見立て」が出来ないな、と思いました。筮竹(ぜいちく)を用いた易まで習いましたが(高価なキットまで購入しました!)、「これしかない」といった最終判断が自分には出来なかったからです。

 逆に言いますと、筮竹占いは、何とでも解釈して、何とでも宣誓できるのです。あるものが「白」とも言えれば、陰の部分は「黒」でもあり、「灰色」でもあります。上から見れば、円形でも、横から見れば、長方形だったりします。それと同じです。いかようにも解釈できるのです。

 四柱推命も同じことが言えます。財の星がない人は、お金や友人に恵まれない、と言えますが、松下幸之助さんの例を見れば、そんなこと言えませんよね?

 先の「四柱推命入門」によると、私の「中心星」は「印綬」で、この印綬の星は、「勉強家で知的好奇心が旺盛な人」「アカデミックで、お金よりも名誉を重んじる人」などと書かれていました。

 結局ですね、私は、四柱推命も占いも「いいとこどり」で良いと思ってます。ある程度の法則か方便だと思っても構わないと思っております。藁にも縋りたいほどの難局に追い込まれた時に、メンタルヘルス(精神的な健康)のために活用すればそれで良いと思っております。

 私も、四柱推命を活用して、今年5月からの「10年毎の変革期」を何があろうと乗り越えようかと思っております。

 【追記】2023.8.6

 やはり、気になって、古澤師に、四柱推命というものは、流派によって鑑定の基準が違うのかどうか、お尋ねしたら、明解な答えが返ってきました。 

 私信なので全てはご紹介できませんが、「月律分野蔵干表」というのがあり、これも流派によって、時間がまちまちだといいます。古澤師は、佐藤観幾氏の下で勉強し、多くの実例を見ながら3度ほど修正して今の月律分野蔵干表になったそうです。今後変更することはないといいます。

 「もっと詳しく知りたい場合は、四柱推命教室を開いておりますので勉強にいらしてください。お待ちしております。」とまで言われてしまいました(笑)。

 勿論、小生は古澤師に観て頂いた鑑定シートを最も信頼しております。

動画サイトは「承認欲求」の強さの表れか?

 旧い友人のAさんは、忘れた頃にやって来る人です。もう疎遠になったのかな、と思った頃に、急に、メールを送って来たりするのです。昨晩も突然でした。履歴を見たら、実に約1年ぶりのメールでした(笑)。

 内容は大したことではありません。「このYouTubeに出ている元朝日新聞記者・ジャーナリストの〇〇さんは御存知ですか?」といったものでした。メールにリンク添付されていたので、早速見てみましたが、私は存じ上げない方でした。(でも、間接的には彼の周囲の人の中で私が昵懇にさせて頂いている人もおりました)

 「マスコミでは語られない報道の真実。日本と報道を滅ぼす存在達との戦い。特別動画講義」と題して、政財界のスキャンダルの真相に斬り込み、舌鋒鋭く、口角泡を飛ばして、語りとばしておられました。何十万という読者さまがいらっしゃるようで、コメント欄には「情報量の多さに驚きました」「表に出ないカラクリを知るたびに日本の衰退の加速を感じます」「正義の味方」などといった賛美のオンパレードです。

 その方は、かなり自信満々の語り口でしたが、そのYouTubeは、約1時間とあまりにも長いので全部を見ませんでした。とはいえ、ジャーナリズムの世界もここまで来たか、と思いましたね。他のYouTubeを見れば、ジャーナリストと称する有名無名の有象無象の皆様方が「我よ、我よ」とばかりにサイトをアップされておりました。今の若い人たちは、新聞も週刊誌も、もう面倒臭い活字は読まないんでしょうね。YouTubeは、お笑いや映画、音楽、演劇、美術などのプロモーションに最適だとは思っておりましたけど、ジャーナリストもYouTubeで稼ぐようになったんですね。

Tsuquiji

 ジャーナリストという世間では一応「潔癖」だと思われている商売も、YouTubeの視聴者を引くためにはある程度過激でなければいけません。「絶対に儲かります」とか不確実性のことでも自信満々に断言しなければいけません。(予言が外れたり、間違っていたりしたら即、削除!)そして、アクセス数を稼ぐには肩書がモノを言います。ジャーナリスト以外に「元朝日新聞記者」とわざわざ名乗っているのは、朝日新聞がマスコミ界一の知名度と信頼度があると思っていらっしゃるからなのでしょう。確かに、大変失礼ながら、「元産経新聞記者」とか「元時事通信記者」では格が落ちますからねえ。「元読売新聞記者」も残念ながら弱い…。

 でも、ここだけの話ですが、(ブログではありえない!)正直、見ていて恥ずかしくなりました。いくら、それが真実で、正義であっても、雁首を晒して、ジャーナリストを称して登場して持論を展開するなんて、まず、私にはあり得ない。ブログで精一杯ですよ。ブログでも恥ずかしいぐらいなのに(笑)。

 それにしても、旧友のAさんは、何でこんな動画を送って来たのでしょうか?

 一応、それとなくワケを聞いてみますと、こんな答えが返って来ました。

 「この『元新聞記者』は、現役時代の空気が忘れられず、ネットの渦に巻かれて、いつまでも承認欲求が強いのかもしれません。老婆心ながら、良からぬ外的ストレスも抱えることでしょうに」

 動画サイトは、「私を見て、見て!」「ねえ、私の話を聞いて、聞いて!」のオンパレードです。普通の正常な人が見たらウンザリします。そのような作為を、Aさんは「露出狂」とは言わずに、「承認欲求が強い」なんて、随分、上手い事を言うなあ、と思いました。座布団2枚あげたいぐらいです。

 本人が至って生真面目で、悪や不正を追求している姿は美しくもありますが、世の中、そう単純ではありません。欧米諸国から「戦争犯罪人」と訴追されているロシアのプーチン大統領でさえ、中国や北朝鮮などにとっては、欧米の悪と対峙する正義の味方ということになっていますからね。

 いくら高邁な精神で、自己の良識を信じて、ネットやメディアに登場したりしても、「どうせ金儲けだろ?」と見透かされます。だから、私は、結果的に、自分で金儲けでブログを書いていることを棚上げにして、動画サイトはあまりにも露骨なせいか、「恥ずかしいなあ」と思ってしまうのです。

古澤鳳悦氏の占いサロンに久しぶりに参加=筆名は高田謹之祐に改名

 会社の先輩で、20年前に会社を早期退職して東京・駒場で占いラボを主宰している古澤鳳悦師から1週間ほど前に、「7月23日(日)に川口駅前市民ホールで、占いサロンの出張ブースを出します」との御連絡を受けました。

 ちょうど、私自身、人間関係を含め、人生の岐路に立っておりましたから(苦笑)、これを機会に参加させて頂くことにしました。事前にメールで、今の私自身が置かれている状況を事細かくお伝えさせて頂いたので、古澤師も事前にたくさんの資料を用意してくださいました。お会いするのは実に8~9年ぶりでしたが、話もスムーズに進みました。

 古澤師の専門は、「四柱推命」「姓名判断」「九星気学」「手相」のようですが、30分間という短い時間でしたので、四柱推命で今後の運勢と、姓名判断で改名について鑑定してもらいました。出張サロンでしたから、東京・駒場の占いラボとは違い、30分で2000円という実に良心的だったので「大丈夫かなあ?」と思ってしまいました。

 内容に関しましては、他人にとっては他愛のない個人的なことなので、茲では細かく触れませんが(笑)、私の今の運勢は、五行変通星分布図の中の「金」の部屋(偏財、正財)に一つも星がないことで悪い影響を受けているようでした。(他の「木」「火」「土」「水」には辛うじて星があり、「土」には2027年11月頃まで表現の星と呼ばれる「食神」があるので、今がチャンスだというお話でした。)

 とにかく、生年月日と生まれた時間と場所で鑑定する複雑な四柱推命のことですから、こう書いても皆さんは何のことなのかさっぱり分からないことでしょうが、古澤師からアドバイスも受けた私自身は、とても、とても参考になりました。参加して良かったでした。

川口駅前

 もう一つ、「姓名判断」も鑑定してもらいました。私自身は、「高田信之介」という筆名が大変気に入っていたのですが、五格(天格、人格、地格、外格、総格)画数別運勢鑑定によると、画数の中に「凶」や「大凶」が含まれているものがあり、「あまり良くない」と仰るのです。

 古澤師は、「人名によく使われる漢字」の画数表と、「五格画数別運勢」表と「理想的な画数組み合わせ」表まで提供してくださいました。「理想的な画数組み合わせ」の中で、古澤師は、(4)の天格=15、人格=23、地格=32、外格=24、総格=47か(5)の天格=15、人格=24、地格=32、外格=23、総格=47のどちらかが一番良い、と仰るのです。その場では決められなかったので、持ち帰って検討することにしました。

 上の説明だけですと、これはどういう意味なのか、お分かりになれる人は、よほど精通した方だけでしょうが、茲では細かく御説明はしません。御興味のある方は、古澤師の「占いラボ」のホームページのリンクを最後に貼っておきますので、もし機会があれば、直接、ご相談されれば良いかと存じます。(科学的エビデンスはどうなんだ、といった堅い話は抜きにして、あくまでも参考意見として、心の負担を軽くするのが一番だと存じます。)

 さて、私の筆名のことでした。

 私はすぐに家に帰って、「人名によく使われる漢字」の画数表と、「五格画数別運勢」表と「理想的な画数組み合わせ」表を睨めっこしながら、試行錯誤して筆名を製作してみました。最初に選んだのは、古澤師が例に挙げていた「騎慎」です。「高田騎慎かあ、何か、写真家の篠山紀信のマネしているみたいだなあ」。それなら「騎郎」にしようか?…うーむ、何かちょっと平凡過ぎるなあ…

白蓮華 Copyright par TY

 結局、2時間ほどで骨格を固めました。一つは、(5)の天格=15、人格=24、地格=32、外格=23、総格=47の「高田遼照」です。うーん、何か、お坊さんみたいだなあ、辛気臭いかなあ。。。そこで、(4)の天格=15、人格=23、地格=32、外格=24、総格=47の「高田謹之祐」はどうかなあ、と決めることにしました。高田謹之祐(たかだ・きんのすけ)なら、「あいうえお」の母音が全て含まれます。それに、天格(高田)=15画は「最大の吉数。福寿円満、富貴栄誉、家を興す」、人格(田謹)=23画は「勢い強く功名栄達、大志大業を成す頭領運。財運あり」、地格(謹之祐)=32画は「濡れ手に粟。目上の引き立て厚く繁栄幸福を得る」、外格(高之祐)=24画は「無から有を生じる。手先器用で金運大いにあり」、総格(高田謹之祐)=47画は「天賦の幸福に満ち、大業成就、子孫繁栄の大吉」を意味すると言います。これ以上、運が強い名前はない、ちゅうことです。

 名前の「謹之祐」は、私が最も尊敬する作家の夏目漱石の本名「金之助」にも通じます。あれっ?そんな大それたことを放言しても大丈夫なんでしょうか?

 それにしても、我ながら随分と名前を替えてきました。大田南畝さんも、寝惚先生、山手馬鹿人、四方赤良、蜀山人…とたくさんの筆名をお持ちでしたから、世間の皆さんもお許しくださることでせう。

 【追記】

 古澤鳳悦師の「占いラボ」のホームページをリンクしました。

チャットGPTによって、脳が搾取されているのかもしれない?

 先日、本屋さんに行ったら、やたらと「チャットGPT」関連の本が5~6種類、平積みになって売られていました。実は、表紙を眺めただけで、一冊も手に取ったりしませんでしたが、「チャットGPT」は目下、話題にならない日がないぐらい注目されていますから、関連書もそれだけ多く出版されるのでしょう。

 「チャットGPT」は、以前、小生も試してみましたが、あまりにも杜撰なので、すぐさま止めてしまったことをこのブログでも書きました。(2023年3月8日付「《渓流斎日乗》は俳句なのか!?=ChatGPTはいまいちです…」

 何と言っても、チャットGPTさんは、この《渓流斎日乗》ブログのことを「江戸時代中期の俳人・与謝蕪村が著した俳諧の随筆集の一つです。」なんて答えてくれてしまっているんですからね。 ありえない! です。

ヤブカンゾウ

 こんなにいい加減なツールなのに、チャットGPTの勢いは止まりません。小中高校でどうやって扱うのか、学生が論文をAIで仕上げたりしないのだろうか、コンクールにAI作品を出品したりしないだろうか…等々、喧々諤々です。

 私は、IT関係について、からっきし弱いのですが、このチャットGPTというのは、「生成AI」という技術を使っていることを知りました。ですから、この技術を使えば、「チャットGPT」社だけでなくても、他のIT企業でも、問答形式で答えたり、写真や動画を作成したり出来るツールをリリースできるのです。日本人が大好きなLINEも、チャットが出来る「AIチャットくん」なるものをリリースしたことを最近、新聞の記事で知り、私も早速試してみました。

 この「AIチャットくん」は、どうやら、悩み事相談やアイデア相談に特化しているようです。私は、これでも毎日豊富な悩み事を抱えていますから、相談してみました。

 「AIチャットくん」なるものを「開通」させて、最初に開いてみると、いきなり「最近悩んでいることや気になっていることはありますか?」と向こうから逆に質問してくるのです。相手はAIです。生身の人間ではないので、こちらも、調子に乗って、誰にも言えないような、秘密の悩み事を書き込むと、パッと答えてくれました。でも、最後は決まって「プロのカウンセリングによる相談を行うことが必要になるかもしれません」などと、AIらしからぬ、当たり障りがない、優等生の作文のような回答に段々なって来ました。

 こちらも納得がいきませんから、「貴方は何者なのですか?医者でも弁護士でも裁判官でもないのに、正しい回答が出来るのですか?」とまで質問してみました。すると、「本日の制限回数に到達しました」「プレミアムプランをご用意させていただきました。プレミアムプランへ加入すると、利用回数無制限でお使いいただけます!」との表示が出て来たのです。

 なんじゃあ、こりゃあ~

 大人げないですが、一番いい所で切れたので、こちらもキレました。

築地

 冷静になって、色々と探っていくと、「チャットGPT」にせよ、「AIチャットくん」にせよ、無料で使わせておいて、どうやら、秘密裡にデータを蓄積し、編集加工して、広告主などに有料で販売しているようなのです。まあ、当然ながら、それがビジネスモデルということになるのでしょう。IT企業は、儲けを追求する営利団体であり、ボランティアでも慈善運動でも何でもありませんからね。他人の脳を搾取しているようなものかもしれません。

 ということで、「タダより高い物はない」いや、「タダより怖いものはない」という教訓になりますね。 それでも、あなたは、「覚醒剤やめますか?それともチャットGPTやめますか?」と詰問されたら、どうしますか?

 ハムレットに言わせれば、「それが問題だ」。

七夕の日ぐらい夜空を見上げよう=織姫、彦星を探して

 むふふふ、「読書百遍意自ずから通ず」です。

 例の永田美絵著「星空図鑑」(成美堂出版)を読んでおります。先日、告白した通り、星の固有名詞がなかなか覚えられません。加齢臭のせいです。あ、臭は余計でした(笑)。

 でも、「読書百遍意自ずから通ず」でした。100回と言わず、何十回か、お経のように繰り返して読むと、やっと頭に入ってくるものです。そう、今、私は、星座の本をお経のように読んでいるわけです(笑)。海馬に定着するところまではいきませんが、無味乾燥なカタカナが親しみ深くなってきたことは確かです。

 カタカナはやはり意味付けしなければ、なかなか覚えられないものです。特に星座は、どういうわけか、その語源が日本人には馴染みが薄いアラビア語が意外にも多いのです。何でなのでしょう?誰か教えてください。星座の基本書は、2世紀のエジプト・アレキサンドリアの天文学者プトレマイオスの書いた「アルマゲスト」と言われています。(この本では星座48でしたが、1928年の国際天文学連合総会で、星座は88に決定)この本はギリシャ語で書かれ、その後、アラビア語に翻訳され、ラテン語にも翻訳されたようです。星座は特にギリシャ神話に登場する神々らの名前が付けられていますし、何でアラビア語が席捲したのか、つまり何故、国際共通語として命名されたのか? 恐らく、当時、天文学に関しては、欧州よりアラブ世界の方が遥かに進んでいたからなのかなあ、と思ったりしてます。

ヤブカンゾウ 何で? 星の写真はないのかえ?

 以下は、自分の学習のための備忘録です。星座にご興味のない方は、読み飛ばして頂いて結構です。(この先を読まれない方に付記しますと、地球は秒速30キロ=時速10万8000キロで公転、太陽は秒速220キロ=時速79万2000キロで銀河系内を移動しているといいます。)

【春の星座】

 ・「春の大三角形」=うしかい座のアルクトゥールス Arcturus(ギリシャ語のクマの番人の意)、おとめ座(農業の女神デメテル、もしくは正義の女神アストライア)のスピカ Spica(ギリシャ語で穂先の意)、しし座のデネボラ Denebola(アラビア語で獅子の尻尾の意)。

 ・北斗七星=おおぐま座(ギリシャ神話の妖精カリストのこと。全知全能の神ゼウスの妻ヘラ(月の女神アルテミスの説も)から嫉妬と怒りを買い、熊にされ、星に)、北極星=こぐま座(カリストが全知全能の神ゼウスとの間に産んだ男の子アルカスのこと。ゼウスにより子熊に)

【夏の星座】

・「夏の大三角形」=こと座のベガ Vega(アラビア語で急降下するハゲワシ)⇒織姫星、わし座のアルタイル Altair(アラビア語で飛翔するワシ)⇒彦星、はくちょう座のデネブ Deneb(アラビア語から由来する、雌鶏の尾の意)。

・「北の十字星」=はくちょう座のデネブDneb(雌鶏の尾)、サドル Sadr(アラビア語から雌鶏の胸の意)、 アルビレオAlbireo(アラビア語から雌鶏の口ばしの意)、 ギェナーGienah(アラビア語から雌鶏の翼の意)

・ヘルクレス座のラス・アルゲティ(ひざまずく者の頭)⇚アラビア語のラース・アル・ジャーティーに由来。

【秋の星座】

・アンドロメダ座の頭に輝くアルフェラッツ(アラビア語で馬の意)⇚ペガスス(エチオピアのアンドロメダ姫を助けにきた勇者ペルセウス王子が乗っていた天馬)座にほぼ重なっているため。

・みずがめ座⇒美少年ガニメデが、壺に入ったお酒を注ぐ姿。壺の辺りに輝くサダクビアは、アラビア語で秘密の幸せ、ガニメデの右肩のサダル・メリクは、アラビア語で王様の幸せ、左肩のサダル・スウドは、アラビア語で最高の幸運という意味。

【冬の星座】

・「冬の大三角形」=オリオン(ギリシャ神話の狩人)座のベテルギウスBetelgeuse(アラビア語から、巨人のわきの下の意)、おおいぬ座のシリウス(ギリシャ語で焼き焦がすものという意味)、こいぬ座のプロキオン(ギリシャ語で犬に先立つもの、という意味)のこと。

・オリオン座⇒狩人オリオンの右脇辺りにベテルギウス、左足がリゲル(アラビア語のリジル・アル・ジャウザから巨人の足の意)、左肩辺りがベラトリクス(ギリシャ神話に登場する女兵士。勝利を収めてアマゾン国をつくる)。一番の目印となる三ッ星はオリオンの腰のベルト辺りに輝く。

(適宜追加していきます)

 本日は7月7日の七夕です。昨日開始されたSNSの「スレッズ」ばかり見ていないで、たまには夜空を観察して、ベガ(織姫)とアルタイル(彦星)を見つけてみてはいかがでしょうか。

人生は偶然か、必然か?=ダーウィン「種の起源」余話

 ダーウィン「種の起源」の余話です。

 6月16日の渓流斎ブログで、「『種の起源』を読まずして人生を語ることができない。」という同書を翻訳した渡辺政隆氏の言葉を引用させて頂きました。極論しますと、人生とは、必然ではなく、偶然の産物で、運命もない。生存闘争と自然淘汰の末、何世代にも渡って変異が重なり、進化していくーというのがダーウィンの考え方になります。

 これに対する「反ダーウィン主義」となると、この正反対の考え方ということになるでしょう。つまり、人生とは偶然ではなく必然で、あらかじめ、宿命によって決められている。その線で行きますと、運勢や占いは信じられる、ということになります。

 一体、どちらかが正しいのでしょうか???

 私自身は、「種の起源」を読む前は、人生とは、遺伝が6割、運が2割、縁が2割だと思っていました。単なる当てずっぽうです(笑)。これまで人生経験からそう思わせるものがあった、というだけです。ですから、この比率は変わります。時には、遺伝が8割、運が1割、縁が1割だと思うことがあります。でも、運や縁の比率が遺伝のそれを上回ることはありません。人生の大半は遺伝によって左右されるという考え方です。蛙の子は蛙です。

 英語の格言に、nature or nurture  があります。人は遺伝によって決まるのか、それとも育った環境によって決まるのか、という意味です。日本語で言えば、「氏か育ちか」です。上述したことを真似しますと、氏が6割、育ちが4割という印象になりましょうか。これはケースバイケースで、例えば、最近「世襲制」だの「ファミリービジネス」などと大いに批判されている政界なら遺伝が9割、育ちが1割でしょう。首相公邸でおふざけパーティーなんか開いたりすると、育ちが審査され、世襲議員になれるかどうか危ぶまれます。

 芸能界、特に梨園の世界ともなると、氏が10割です。幹部になれるのは世襲のみです(養子になれば別ですが)。国立劇場の研修生では主役は張れません。

日比谷

 話を元に戻しますと、動物行動学者リチャード・ドーキンスが1976年に発表した「利己的な遺伝子」は衝撃的でした。私的には、ダーウィンの「種の起源」よりも衝撃的でした。特に、「生物は遺伝子DNAに利用される乗り物vehicle に過ぎない」という一言に還元される言葉です。こうなると、人生を左右するのは、100%遺伝子DNAです。生まれた時から全てプログラミングされて宿命だけ背負わされます。偶然なんかありません。闇バイトに手を出して強盗犯になったのも、偶然ではなく、遺伝子に組み込まれていたことになります。

 本当かなあ? もう一度、自問します。

 人生は偶然か、必然か? 

 人生は育ちか、生まれか?

 管見によれば、あれかこれかの二者択一でも二元論でもなく、やはり、折衷なのではないかと思っています。人生とは偶然であるが、因果応報の必然もある。人生は氏素性で左右されるが、人一倍の努力で運命を開くことが出来る。ーそう思わなかったら、やり切れないのではないでしょうか。人間は、単なるDNAの運搬人で、両親や祖父母や曽祖父母たちと全く同じことを繰り返すことだけが人生だとしたら、つまらなくて生き甲斐もなくなってしまうでしょう。(商家や職人さんなら違うかもしれませんが。)

 つまりは、考え方次第なのでしょう。

 例えば、経験者なら分かるでしょうが、それが「運命の出会い」と確信しなけりゃ、結婚なんかできないでしょう(何が起きても責任取れませんよ!=笑)。

 今、東京都美術館で、20年ぶりにアンリ・マチス(1869~1954年)の大回顧展が開催されています。このマチスは若い頃、野獣派の旗手として、色彩の魔術師として大活躍しますが、晩年になって病気を患い、身体が不自由になります。それでも最後の力を振り絞って、南仏の小さなヴァンス村のロザリオ礼拝堂の建築設計から内部のステンドグラス、壁画に至るまで完成させます。それは、入院した時に看病してくれた看護師が後年になって、修道女となり、マチスに会って、教会の再興を御願いしたことがきっかけでした。マチスは、看護師と修道女が同一人物だったことに驚き、「偶然」ながら、そこに「運命」を感じて仕事を引き受けたといいます。つまり、運命(を自覚すること)は、人に行動を起こさせる動機づけになることは確かです。

 これを機会に、皆さんも人生について、色々と考えてみては如何でしょうか? ただし、ダーウィンの「種の起源」を読んでからですよ(笑)。