京都・東寺で「終い弘法」開かれる

おはようございます。京洛先生です。

京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 そちらでは「忘年会」で大いに盛り上がったようで結構でした。会場は以前「渓流斎ブログ」の”アクセス数〇〇万達成、突破記念”をされた東京・内幸町の「はらぺこ」ということですが、そういえば、以前は、渓流斎ブログに、アクセス数が毎日出ていましたが、最近、見かけませんね(笑)。どういう理由か分かりませんが、ブログを見た人の数字は”人気のバロメーター”です。定期的に出すようにされたらどうですか。新聞や雑誌と同じで「発行数」「販売部数」が明記されないと、広告もつきませんよ(笑)。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 ところで、当地では弘法大師のゆかりの「東寺」(教王護国寺)で、毎月21日(弘法大師の命日)に「市」が開かれます。今月師走の21日は、今年最後の「弘法市」であり、別名「終い(しまい)弘法」と言われています。

 貴人とは、毎月25日の菅原道真の命日に、北野天満宮で開かれている「天神市」に出かけましたが、「弘法市」はまだ行かれたことはないでしょう。天神市も、今月25日に「終い天神」があります。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 東寺には、JR「京都駅」から歩いて10分ほどで着きますが、天神市と同じように古着、骨董、陶器、がらくた品はじめ、漬物、果物、野菜、饅頭、おでん、焼きそばなど1200もの露店が並び大変な賑わいでした。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 夕方のテレビのニュースでもこの様子を報じていましたが、洛中は朝から好天気で、京都市内だけでなく、全国からおよそ10万人の人出があったそうです。凄いですね。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 また、東寺については、来年3月26日(火)から、新元号を跨いで6月2日(日)まで、そちら、東京・上野の国立博物館で「国宝 東寺ー空海と仏像曼荼羅展」(主催 読売新聞,NHK)があります。すでに準備のため展示される仏像などが東京に運び出されています。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 特に今回の展覧会では”空海ワールド”を東博で繰り広げるようで、この渓流斎ブログでも何度か紹介して頂いたことがある、正月14日に終わる真言宗の最重要の秘儀で、国家鎮護を祈願する「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」の道場が、展覧会で再現されるそうです。どんな秘儀か、会場に出かけられるとよいでしょう。

以上 京洛先生でした。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 渓流斎です。

 いつも、「京の風物詩」お送りくださり、誠に有難う御座います。

 残念ながら(笑)、「終い弘法」は、家族で行ったことがありますよ。大阪に住んでいた時代ですから、もう30年ぐらい昔です。ちょうど、天下のNHKのクルーが来ていて、若気の至りで取材インタビューを受けてしまい、夕方のローカルニュースに小生は登場したのでした。出演ですよ。ワハハハ

 それと、アクセス数ですが、サイトの右横下に掲示されてますから、毎日御覧できるはずなのですが。。。どうぞ宜しく御願い申し上げます。

アレン著「シンス・イエスタデイ 1930年代アメリカ」

フレデリック・ルイス・アレン著「シンス・イエスタデイ 1930年代アメリカ」(ちくま文庫・1998年6月24日第一刷)をやっと読了しました。(最近、眼精疲労が酷くて困ります)この本は、まるで百科事典のようなクロニクルでした。(藤久ミネ翻訳、労作でした)

狂騒の時代・1920年代の米国を描いた「オンリー・イエスタデイ」の続編です。「オンリー・~」は、第1次世界大戦が終わった翌年の1919年から始まり、1929年のニューヨーク株式大暴落辺りで話は終わります。そして、この「シンス・~」は、大恐慌に始まり、1939年の第2次世界大戦勃発までが描かれます。著者のアレンが「シンス・~」のあとがきを書いた日付が1939年11月10日になっており、まさに同時進行の「現代史」を書いていたわけで、あとがきを書いている時点では、ヒトラーによるラインラント進駐やムッソリーニによるエジプト侵略、日本の中国進攻などは書き記していますが、まさか、何千万人もの死傷者を出す「世界大戦」にまで発展することは予想できなかったような書きぶりなので、勿論「第2次世界大戦」の表記はありません。(1932年にワシントンで起きた、退役軍人団体らによる恩給前払いデモを武力で排除して死傷者を出した事件。最高責任者は陸軍参謀のマッカーサーでしたが、名前まで明記されていませんでした。戦後になれば、超有名人となりますが、1939年の時点では、アレンにとって明記するほどの人ではなかったのかもしれません)

とはいえ、既に「古典的名著」と言われ、どんな歴史家もこれらの本に触れざるを得ないことでしょう。

アレン自身は、「ハーパーズ・マガジン」などの編集長を務めたジャーナリストとはいえ、現場で対象者に突撃インタビューするようなトップ屋でも探訪記者でもない、編集職のように思われ、多くのソース(情報元)は新聞や雑誌の記事などから引用していることを「あとがき」で明記しています。

スペイン・サラゴサ

1930年代の米国といえば、華やかな20年代と比べ、どうしても大不況と、街に溢れる大量の失業者と自殺者などといった暗黒の時代のイメージがあります。ジョン・スタインベックの「怒りの葡萄」の世界です。 ルーズベルト大統領によるニュー・ディール政策もすぐ思い浮かびます。

 とはいえ、そんな恐慌の時代でも、オリンピックが開催(1932年のロサンゼルス大会!田中英光がボート選手として出場して「オリムポスの果実」を発表)され、万国博覧会(33年シカゴ、39年ニューヨーク)まで開催されているのです。しかも、ニューヨークの摩天楼を代表するクライスラー・ビルディング(30年)もエンパイア・ステート・ビルディング(31年)なども30年代に竣工しているのです。どうも、後世の人間から見ると、30年代は決して「暗黒の時代」だけではなかったような気がします。

ベニー・グッドマンらに代表される「スゥイング・ジャズ」の全盛時代でもあり、私自身はこの30年代の米国のポピュラー音楽は大好きです。

スペイン・サラゴサ

私の好きな映画でいえば、 1936年に公開されたチャップリンの「モダンタイムズ」を初めて見たときは驚愕したものでした。私が初めて見たのは1970年頃でしたが、「えっ?あんな大昔なのに、監視カメラのような大型スクリーンがあって、ロボットのような機械があったの?」と驚いたものです。つまり、1970年からみて、40年前の1930年代は戦前であり、過去の大昔の遠い遥かかなたの歴史の出来事に思えたからです。それほど文明は進んでいないと思ってました。

若かったからでしょうね。現在の2018年から1970年代を見ると、40年以上も昔ですが、自分が生きた時代なので、70年代はつい昨日の出来事に思えなくもないのですから、不思議です。

スペイン・サラゴサ

もう一つ、映画といえば、今や古典的名作と言われる「風と共に去りぬ」が1939年12月15日にカラーで大公開されています。日本が無声映画からやっとトーキーの時代に入った頃で、天然カラー映画なんてとんでもない時代です。(1937年に日本初の短編カラー映画「千人針」が製作されましたが、戦後51年の「カルメン故郷に帰る」が日本最初の長編カラー映画というのが通説)米国と日本の国力の差が、見上げるほど圧倒的だったことは、大衆芸術の格差を見ただけでも、これで分かります。

この本に書かれた内容は、映画「風と共に去りぬ」公開前の1939年11月までですから、当然、この映画のことは書かれていませんが、36年に出版されたマーガレット・ミッチェルの原作が大ベストセラーになったことは触れています。そして、映画化も決まって、主役が誰になるのか、街で噂になっている、といったことが書かれています。まさに、新聞記事と同じような同時代の記録です。

米国では、日本と違って、ジャーナリストは現代史家として看做されているからなんでしょう。「今の時代を活写してやろう」というアレンの意気込みや野心は半端じゃなく、その成果が作品に如実に表れています。

内幸町「はらぺこ」で和気藹々と残党組の忘年会

Copyright par Duc de S. Matsuoqua

 昨晩は、職能協会の鬼沢理事のお導きとマスコミ新聞社の追河記者の名幹事で、忘年会を挙行し、暇な老若男女が10人も集まりました(笑)。早いもんで、もうそんなシーズンです。この会は、落ち武者残党組が5,6年ぐらい前から何となく集まって始まったものでした。

 昭和の香りが漂う目白の高級料亭でやったりしましたが、今年は、懐かしい内幸町の「はらぺこ」での開催でした。懐かしいというのは、これまた7,8年前か(記憶が曖昧で、このブログの過去記事が消失してしまったので、正確な日時は覚えていましぇん)、この「《渓流斎日乗》2万回アクセス記念大会」を賑々しくも開催したところだったからです。はらぺこの女将さんとは久しぶりにお会いできて感激しました。他人様のことは言えませんが、幾星霜を経て、さすがに、髪の毛に白いものが混じるようになっておられました。

 あの会では、中村宗匠さまが、恐れながらも、銀座・萬年堂(創業元和3年)の銘菓「御目出糖」をお祝いとして手土産で御持参くだされ、箱は上げ底になっていて、重いと思ったら、お菓子の下には小判がザックザックと敷き詰められていて、「むふふ、越後屋、お前も悪やのう~」という声を聞こえてきたほどでした。

 そんなことがあったせいか、幹事の追河記者に私が「《渓流斎日乗》が昨年から新しく生まれ変わって8万回のアクセスを突破しましたから、それで行きましょう」と提案したところ、「駄目」の一言で却下されてしまいました。彼は酷い人です。

スペイン・サラゴサ

で、忘年会に集まったメンバーの顔ぶれは、年も年ですから、話題といったら、病気自慢か年金か金(ゴールド)の投資の話ばかり。まるで、「週刊現代」か「週刊ポスト」の世界でした(笑)。何が哀しいのか、一人だけ参加した若い花ちゃんも、つまんなそうでした。花ちゃんは、最近、30万部も発行しているお茶専門雑誌の編集記者にトラバーユできたらしく、それはそれはめでたいことでした。

 もう一つ、彼女は、新しい職場に入る前の休暇を利用して、北海道に旅行に行ったところ、あの胆振東部地震(9月6日)に巻き込まれてしまい、停電などに遭い、散々苦労して帰宅したということでした。電気がないと、携帯は充電できなくなり、銀行のATMも使えなかったそうです。○○Payなどスマホ決済なんてとんでもないですね。便利なものの落とし穴がここにあります。

 他に色んな話がありましたが、ここらでやめておきましょう。名幹事の追河記者が「我々の会のこと是非書いてくださいね」と何度も念を押すものですから、仕方なく書きました。おしまい

「日本のスパイ王 秋草少将」の著者とインテリジェンス研究所理事長との鼎談

それは忘れた頃にやってきます。

この《渓流斎日乗》ブログの2017年2月6日に「日本のスパイ王 陸軍中野学校の創設者・秋草俊少将の真実」を取り上げました。

 私はインテリではないので、すっかり自分で書いた内容を忘れておりましたが、先週、この本の著者の斎藤充功氏からメールで「私はめったに他人様のブログを見ないのですが、たまたま、貴兄のブログに行き着いて小生の著書について書かれていましたね。・・・」

スペイン・サラゴサ

 えっ?やばい! 私は、この記事で、大変厚かましくも、生意気にも、秋草俊の享年の間違いや、年号の誤植などを指摘しておりました。これでは、お怒りになるのはもっともです。でも、読み進めていくと、別に怒っているわけではなく、書評に取り上げたことを感謝されるとともに、面白い話があるので、上京した折、いつかお会いできないか、といった趣旨だったのです。なあんだ、です。

 私は、上京するも何も、遠方ではありますが、都内にバスと電車で通勤してますので、いつでもオッケーです。斎藤氏のお話は、どうやら、日本のスパイ王と呼ばれ、陸軍中野学校を創設した秋草俊少将に関するベルリン時代の新資料が出てきた、というのです。それでは、小生のような一介の記者だけでは勿体なく、その筋の第一人者である山本武利インテリジェンス研究所理事長(一橋大・早大名誉教授)をお誘いした方がいいと思ったので、その旨をお伝えしたところ、お2人とも快諾され、17日夜に会社近くの居酒屋で3人で鼎談したのでした。

 一言で言えば、凄い話でした。斎藤氏はもともと理科系の人で、東日本にある旧帝大の御出身でしたが、「60年安保闘争」で、人生を大きく方向転換された方でした。その博識ぶりは、山本名誉教授も驚くほどで、(山本氏は、斎藤氏の代表的な著作をほとんど読んでおられていました)記憶力がいいほか、その旺盛な取材活動は、本職の私が驚くほどでした。

 何しろ、旧満洲の哈爾濱には、取材で5回も行ったことがあるそうで、陸軍中野学校の関係者については、中野学校の著作のある山本理事長が一度お会いしたことがあると言うと、斎藤氏は「ああ、その人には5回ぐらいお話を伺ってます」と、事も無げに仰るのでした。

 また、現在最も売れている著名作家の諜報に関する書物については、「随分いい加減なことを書いてます。ちゃんと取材していないのではないでしょうか」と断じるのです。確かに、その著名作家は、国際問題から宗教まで、あまりにも幅広いテーマの本を何冊も何冊も出しており、少し、書き過ぎの感があります。

スペイン・サラゴサ

 今回、話題になったスパイ王秋草のベルリン時代の資料とは、現在、98歳の中部地方在住の方が持ってらっしゃるらしく、その人は、戦時中、満洲国在ドイツ公使館(ベルリン)に勤務する外交官だったというのです。秋草は当時、満州国在ドイツ公使館参事官兼ワルシャワ総領事で、星という偽名を使い、特務機関を率いてました。

 斎藤氏は、来年早々にも、その98歳の方と面談し、ベルリンにも飛んでいくというのです。勿論、書籍として出版する予定です。山本名誉教授も、学術的資料の裏付けや助言などで全面的に支援しますと約束されてました。何か楽しみになってきました。

 斎藤氏は、映画監督の鈴木清順のような風貌で、長い白髪をなびかせ、御年○○歳(後期高齢者)ながら、居酒屋の席の近くに座っていた若い女性に声掛けするほど非常にバイタリティーに溢れ、好感度が良くモテモテでした。とにかく、長年フリーで作家活動をされてきただけあって、知識だけでなく、驚くほど人脈が豊富でした。

 山本先生も、年齢が近い斎藤氏とお会いして、何か刺激を受けたようでした。お忙しい中、わざわざ遠方からお出かけ下さって、有難う御座いました。私も、うまく仲介役を務めることができて、この日は大満足でした。

Apple ID は確実に漏洩してます

また、来ましたよ。フィッシングメールが。以下の文面です。

親愛な abcd123@ezweb.ne.jp

あなたのアカウントは、疑わしい場所から最近アクセスされました。

ログインの詳細:

日付: 2018年12月17日
オペレーティングシステム : iPhone 7
ロケーション : China

24時間以内にこのメッセージを確認するまで、お客様のアカウントは保護されます。 

指定された締め切りまでこのメッセージを確認しないと、あなたのアカウントは永久にロックされます。ログインボタンをクリックしてアカウントを確認してください。 

スペイン・サラゴサ

えー??また、中国から不正アクセスなの!?

焦りました。

24時間以内にログインしないと、「永久にロックされる」とあったからです。今晩は大事な人とお会いする約束をしていたので、今すぐ処理しなければなりません。

差出人は、Apple 。正真正銘のロゴマーク付きです。下の方には、問い合わせ先の電話番号(Apple サービスセンター)があり、かけると本当の番号で、しっかりサービスセンターに繋がりました。

でも、いけない!「オレオレ詐欺」に引っかかるところでした。

スペイン・サラゴサ

Apple サービスセンターに電話が繋がるまで、10分以上待たされました。

その間、ITに詳しい石田先生に以前教えられた通り、このメールを自分の他のメールアドレスに転送してみました。差出人がApple しか読めなかったのが、転送してみると、差出人の本当のメールアドレスが浮かび上がってきました。あえて公開します。


差出人: АρρIe <daDIKTiLpaJ@6plqieu84j.com>

何だ!Apple のAの文字も入ってない!これは偽物だ!

Apple サービスセンターのオペレーターさんは「最近、手が込んでいて、態とApple の文字を入れたメールアドレスにして、偽メールを送ってきますから気を付けて下さい。Apple からは、そのような『永久にロックする』というようなメールを送ることはありませんから」と言うではありませんか。

危ないところでした。犯人は、ログインしたパスワードを盗み読み、クレジットカードの番号や銀行口座の番号を察知することでしょう。

でも、残念でした。こういうことがあるので、私は、お財布携帯も、何とかpayもやりませんから!「スマホをかざすだけ」というのは本当に便利ですが、落とし穴があります。

全財産をスマホに預けるマネなどとてもできませんね。

スペイン・サラゴサ

【結論】

Apple ID は確実に漏洩してます。ハッカーにとっては、簡単に盗みやすい脆弱性があります。ただし、パスワードまでは盗めないのでしょう。犯人はログインさせて盗む魂胆です。ですから、このような怪しいサイトやメールを送りつけて来たら、皆さんも絶対にログインせず、直ちに削除してください。

焦ると、オレオレ詐欺に引っかかってしまいます。皆さんも気をつけてくださいね。

「ビンボーでも楽しい定年後」は、かゆいところに手が届く本

 獨協大学教授森永卓郎著「ビンボーでも楽しい定年後」(中公新書ラクレ、2018年10月10日初版)は、随分、あからさまなタイトルだと思いつつ、ついつい読んでしまいました。

 著者は大学教授だったという肩書きを今回初めて知りましたが(笑)、テレビに出て、走ったり、痩せたり、タレント活動もなさっている有名人で、いじられ役のようなキャラクターのため、どこか、信用できるかどうか不安な面がありました。でも、この本を読むと「庶民的な感覚」の「下から目線」でしたので、ご同輩の皆様には大いに参考になるかもしれません。

 私は斜に構えて物事を見る癖があるのですが、著者の飾らない性格で、何でも告白してしまう態度には共感してしまいました。例えば、彼には埼玉県所沢市の自宅近くに「B宝館」と称する、趣味で集めた12万点のミニカーやグリコのおまけなどを集めた展示館があるそうですが、収集に掛かった総額は何と3000万円!(その前に中古ビルを買い取り、内装にかけたお金が1億8000万円!) でも、コレクションをテレビ番組の中で鑑定してもらったら、200万~400万円の価値にしかならなかったそうです。

 まあ、私には全く興味がない御本人の趣味ですから、何とも言えませんが、わざわざテレビに露出して、10年間休みなく働き、自分のプライバシーを犠牲にしてまで稼いだお金が、10分の1になってしまうとは、これは同情するしかありませんね。

 新書ですから、新聞を読んでも分からなかったり、浅く書いてあることでも、突っ込んで、深堀してくれるので有難いです。例えば「マクロ経済スライド」なんて言われると、何だか、素晴らしい言葉で、物価が上がると年金も増えるものと勘違いしていたら、全く逆で、これからの「人生100年時代」。平均寿命が伸びて、年給受給者が増えて行くので、それに合わせて、年給支給額を減らしていきましょう、という誠にお上に都合の良い政策でした。「長生きせずに、さっさと早く死ね」と奨励しているようなものですね。

 著者の森永氏は61歳で、学生時代の同期は定年になってますが、ほぼ全員、定年後も働き続けているといいます(例外は一人だけ)。この年代は63歳からしか年金が降りないからです。でも、定年後の年収は、現役時代の2分の1か3分の1に大幅に減っている、と書きます。

 ちょっと、待ってください。あたしなんか、2分の1や3分の1どころか、8分の1ですよ!  ポテトチップスみたいなもんです(苦笑)。森永氏は、最高学府を出た方なので、同期の方は、大企業か、国家公務員の方が多いのではないでしょうか。現実の庶民の世界は、現役の8分の1だと公開しておきます。

森永先生の取材が足りないだけかもしれません。

スペイン・マドリード

 もう一つ、昨日のこのブログで、スマホのiPhoneの最新最高機種XSをかなりの高額で買い求めたことを皆様にご報告しました。端末が高額なら、毎月の通信料も約7000円と高額です。小生の場合は、まだiPad との契約があるので、毎月約9000円は払っているのです。

 そしたら、この本を読んだら、著書は「格安スマホで十分」とお勧めしているのです。森永氏は、試しに楽天モバイルのベーシックプランを契約したところ、月額がわずか1250円の負担で済んだというのです。まるでガラケー並みの安さです(通話は30秒当たり20円)。ただし、データ通信速度は、200kpbsと通常のスマホの1000分の1で、動画向きではないそうです。彼はメールとネットを見るぐらいなので、それで十分なのですが、どうしても動画が見たい人向きは、2GBまでの高速通信と10分以内の国内通話かけ放題のスーパーホーダイ・プランの2年契約で、それでも月額1980円なんだそうです。(数字は、この本に書いているものを写しただけで、最新情報は御自分で調べてください)

 楽天モバイルのスマホそのものの端末機種にどんなものがあるのか、それに代金はいくらなのか、といったことは書いてませんでしたが、「維持費」である通信費が、小生の5分の1で済んでしまいます。

 なあんだ、知らなかった…。早く言ってよ!!

マドリードからサラゴサへ

北野天満宮の梅、Gmailの怪しい不調、iPhone新機種XS買っちゃいましたの巻

京都の京洛先生です。

いつもスペインの写真ばかりですね。たまには、他の写真にしないと、読者が離れていきますよ(笑)。

北野天満宮 撮影者:京洛先生

「北野天満宮」の境内の梅が早くも咲き始めました。地元の京都新聞はじめ朝日新聞なども地方版で報じています。全国約1万の天神、天満宮の総本社の北野天満宮ですが、やはり、”天神さん”といえば菅原道真公。道真が太宰府に左遷され、”飛び梅伝説”もあり、天満宮いえば梅ですね。

その寒紅梅が温暖もあって、去年より3週間早く咲いた、ということです。新年の初詣にはそうした早咲きの寒梅がかなり見られそうです。

北野天満宮 撮影者: 京洛先生

天満宮内ではもう、せっかちにも、来年の干支の亥まで掲げられておりました。

おしまい。

はい、京洛先生、どうも有難う御座いました。

◇松岡先生、怒る!

ところで、東京にお住まいの松岡先生からお手紙を頂きました。いつも几帳面な先生で、達筆なのですが、今回は宛名書きが少し乱れていて、少し胸騒ぎがしました。

内容は、小生のGmailアドレス宛に5回も6回も、何度もメールしたのに、届かない。如何しましたか?というもので、戻ってきたメールもわざわざ印刷・同封されて御下問がありました。

松岡先生が利用しているプロバイダーのocnにご自身で問い合わせたところ、Gmail側の問題ではないかと言われたというのです。

えっー??こちらは何も触っていないし、何もしてません。他の人からのメールはしっかり届くので、理由がサッパリ分かりません。どうやら、松岡先生の著名な御子息もGmailを利用しているのですが、御子息宛のメールも戻ってきてしまうというのです。

その後、二日がかりで「実験」してみたら、松岡先生から小生のGmailへの「送信」も「返信」もうまくいくようになりました。一時的なものだったのかもしれませんが、何か怪しいですね。

撮影者 京洛先生

◇iPhone XS購買記

さて、Gmailトラブルの最中、私は、携帯のiPhoneを新機種に買い換えていたので大変でした。

最高機種のXSです。と、一応自慢しておきます(笑)。auショップで定価で買ったので、非常に高かったあ。パソコンが2台も買えます(笑)

でも、前の機種からアドレスやら写真やらのデータを移行するのが大変で、散々苦労させられました!アプリは全然ダメで、特に、LINEなんかは、アクティビティ認証が何度やってもうまくいかなかったし、Gmailも移行するのに、認証番号みたいなものを入力しなければならず、古い iPhoneではその認証番号を受信できず、iPadがあったから良かったものの、なかったら大変でした。

ということで、LINEやらメールやらで、アドレスやデータが消えてしまったり、戻ってきたりして、皆様とは通信トラブルがあるかもしれませんが、理由は、私がスマホの機種を変えたということですので、是非とも忖度のほど、宜しく御願い申し上げます。

電話番号は変わりませんので、そのまま、通話できます。御安心下さい。

米中貿易戦争は5G通信の覇権争いに

日本のマスコミは、米国に関してはトランプ大統領ばかり追ってますが、その縁の下を支えているペンス副大統領の「威力」は、意外と知られていません。ホワイトハウスの閣僚が次々とクビを切られている中、恐らくトランプ大統領が最も信頼する腹心であり、ペンス副大統領の影響力は想像以上のものがあることでしょう。

 というのは、最近の米中貿易摩擦から貿易戦争に発展し、そして、中国の「国策企業」華為技術の副社長が逮捕(保釈)される中、ペンス副大統領が10月4日に米ワシントンのハドソン研究所で行った演説が、その逮捕の端緒というか、背景にあり今後の米国の対中戦略の核心をかなりついていたからです。

 遅まきながら、先々週に演説全文を取り寄せて読んでみましたが、恐らくスピーチライターが書いたのでしょうが、分かりやすいですね。はっきり言って、米中協調ではなく、これは「対中国封じ込め政策」でした。

スペイン・マドリード

 演説は、米中間の貿易問題を始め、太平洋・東シナ海における軍事戦略、それに、中国における人権問題にまで及びます。なるほど、今の米国は中国に対して、こんな風に考え、とらえ、みなしているのかということがよく分かります。

 特に人権問題に関しては、宗教とからめて、中国共産党政権は、キリスト教徒の地下組織を弾圧し、仏教徒のチベットとイスラム教徒のウイグル族を迫害していると非難するのです。

 この演説で新聞でも話題になった「債務の罠」にも触れています。中国が数年前から推進しているシルクロード経済圏構想「一帯一路」のおかげで、スリランカ政府が、借金が返せなくなる債務の罠に陥って、南部ハンバントタ港を99年間の長期貸与せざるを得なくなった事案に触れて、ペンス副大統領は「中国は軍港として利用するためだった」と、これまた批判しています。

 こういう「思想背景」があるわけですから、米中貿易摩擦は、一触即発の戦争状態といっても過言ではないでしょう。ちなみに、ペンス氏が演説したハドソン研究所は、保守系シンクタンクで、あの著名な未来学者のハーマン・カーン(1922~83)が設立。対中国強硬路線派で、またまた、「あの」と書きますが、元NHKの日高義樹氏が首席研究員だということです。

スペイン・マドリード

 もう一方の華為技術の副社長逮捕事件の背景については、色々と報道されていますが、次世代移動通信「5G」の覇権争いがあることは間違いありませんね。

中国は2015年以降の3年間で35万カ所の通信基地を新設しましたが、米国はわずか3万カ所と大きく出遅れて、焦りがあったのでしょう。華為技術の創業者が人民解放軍出身で、国家プロジェクトであることから、米国が「安全保障上の脅威」と主張するのも頷けます。

ただ、スノーデン氏が告発したように、Gmailを始め、個人情報を米国当局がいつでも好きな時に、防諜、盗聴、盗み読みすることがてぎるシステムになっており、また、いつもの「米国の論理」の側面があることは確かなので、少し差し引いて考えなければなりません。

ゴールドに取り付かれたおじさまたち

 私は富裕層ですから、お金が有り余ってしょうがありません。(と、一度ぐらい大法螺を吹かしてください!)

 そこで、広島の菅原先生にご相談したところ、「そりゃ、金(ゴールド)だよ。今、株なんか、ボラティリティが高くて、危なっかしくて、やっちゃられないよ。中国とアメリカが喧嘩しているから、そのうち、日経平均なんか、2万円切るんじゃないか。金、金だよ」と仰るではありませんか。

 私は、投資に関しては、これまで、数々の失敗をこいてますから、二の足を踏んでしまいます。特に、金の延べ棒なんて、映画の「マルサの女」で見たぐらいで、本物なんか見たことがありません。それに、買い方も、何処に行けばいいのか、幾らぐらいなのかも、さっぱり見当もつきません。

スペイン・マドリード

 「今は、4900円から5000円ぐらいだけど、前は、1300円だったんだよ。だから、恐い姐さんに怒られたもんだよ。『何で、売っちゃったの』って。今持っとけりゃなあ。。。何、買い方が分からない?そんなのT貴金属店にでも行けばいいんだよ。向こうは客商売だから、ぱっと見繕ってくれるよ。金だよ、金。これからは金の時代だよ」と江戸っ子のような口調です。

 そもそも、5000円だの、1300円だのと言われても何の単位かも分かりません。そこで、色々調べたところ、1g当たりの相場価格だということが分かりました。1g=5000円なら、1kg=500万円、500g=250万円、100g=50万円ということになります。私は超富裕層ですから、50万円ぐらいは何とかなります(笑)。

 そこで、昼休み、職場から近い銀座1丁目にあるT貴金属店に資料をもらいに馳せ参じてみました。行かれた方は御存知のように、1階は、金の延べ棒が展示されているわけではなく、ジュエリー・コーナーでした。ガードーマンが、皆さんのような(笑)怪しい人が来ないかどうか目を光らせておりました。

 出入り口近くにとても化粧の濃い60歳代と思われる女性がいたので、「こちらに、カタログかパンフレットのようなもの、ありますか」と声を掛けたところ、「何のカタログですか」というので、「地金やコインなんかのです」と応えると、すぐ出してくれました。でも、彼女は、ジュエリー担当なので、それでは満足せず、「ジュエリーの方はいかがですか」と勧めてくるのです。

 こちらとしては、今差し迫って必要があるものではないので、「いえ」とお断りしたところ、「贈り物にでも」と食い下がってくるので、「僕はもう『終わった人』ですから」と謙遜を込めて冗談を言ってみました。

 するとどうでしょう。彼女は「ああ、そうですねえ」と妙に納得して、引き下がってしまったのです。こちらの冗談を真に受けたというより、「確かに、お前さんにはプレゼントするような相手もいないだろうよ」という確信に満ちた表情だったのです。

 頭きましたねえ(笑)。普通、客商売なら、嘘でもいいから、「そんなことありませんよ」と、否定するものですよ!もう、厚化粧のおばはんの影響で、これから金は値下がりするかもしれませんし(失礼!)、ゴールドもコインも、買うのどうしようかなあ、と思ってしまいました。

「次の質問どうぞ」事件、河野太郎外相は国民をなめ切っている

 昨日のブログで、賢明なる読者諸兄姉の皆様方にご意見を求めたところ、早速、傾聴に値する貴重なご意見を賜りました。

スペイン・マドリード

渓流斎さん初めまして。「マスコミのマスコミ社」の戸塚誠と申します。

 最近の渓流斎ブログは、「フランス」とか、「小津」とか、「タモリ」とか、あれこれ書かれていますが、何か足りないのですね(笑)。淡々と、書かれていて「怒り」とか「不満」とか「恨み」とか情念、感情がほとばしっていないのです。もっと、世の中の不満を拾い上げ、ブログでぶちまけないといけません。

(ははあ、そういうもんですか)

スペイン・マドリード 旧市街発祥地

 何しろ、今の世の中、世間は政治に対して不満、批判が渦巻いているのですからね。消費税は上がるわ、物価は上昇しだして読売新聞も購読料を上げると宣言しました。朝日新聞も早晩、値上げしますね。談合批判するマスコミが談合しているんですから酷いものです。

 そんな中、12月13日付産経新聞、毎日新聞が社説で、14日付朝日新聞のメディア欄でも河野太郎外相の記者会見での「次の質問どうぞ」批判をしていますね。これまた実に酷い話で、河野太郎は何様だ、と思っているんでしょうか、度し難いです。

 外務省の記者クラブは、大臣会見のボイコットしてもおかしくありません。もともと、河野太郎を「リベラル」とかなんとか持ち上げてきたのが新聞、テレビなどの既存マスコミだったのです。外務大臣になってからは「専用機が欲しい」とか、成果もないのにやたらと国費を使って海外旅行に出かけ、戦後最低の外相です。

 安倍晋三首相と同じで、祖父、親父の票田を、使って当選できただけの世襲三代目の○○議員です。(注:渓流斎により伏字)

スペイン・マドリードにて

 こんな三代目に投票する平塚、茅ケ崎市などの衆院神奈川15区の有権者は何を考えているんですかね。これでは、封建時代の領主と下人の関係です(笑)。13日付の「日刊ゲンダイ」が「政治資金でいきなりステーキ」疑惑を書いていますが、河野太郎事務所の政治資金報告書(2015年~17年分)を精査したら、”外食三昧”だったということです。イタリアン「ボンマルシェ築地店」24万円(2017年8月30日付)、「いきなりステーキ赤坂通り店1万2490円(11月26日付)、神奈川・平塚の寿司店「たかやま」2万7648円などなど、食事代がやたらと目立つと報じています。すべて「事務所費」で支払われているということです。

(あら、平塚の有権者がおこぼれに預かっているということでしょうか)

本来、「事務所費」とは家賃、電話代ぐらいがせいぜいで、来客に出すお茶代程度が該当するわけで、「数万円もする飲食費に使われるのは筋としておかしい」と識者も指摘しています。菅官房長官は同じ神奈川県の選出議員であることもあってか、河野太郎外相の「次の質問どうぞ」の記者会見の対応を「それぞれ大臣の考えもあるでしょうから」と容認していますが、これが安倍政権の傲慢不遜な実態なのです。以上 

 あら、渓流斎ブログの感想かと思ったら、それは少しで、河野外相批判が仰りたかったようです。

 確かに、三代目の若殿は、記者たちの後ろに民主主義の国民が控えていることを、そして、税金を払ってまで働かせている大臣の一挙手一投足を見ていることを、よもや知らないわけはないでしょう。「確信的」にやっているとしたら、それは罪であり、国民をなめ切っていますね、戸塚さん。