京都・東寺で「終い弘法」開かれる

おはようございます。京洛先生です。

京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 そちらでは「忘年会」で大いに盛り上がったようで結構でした。会場は以前「渓流斎ブログ」の”アクセス数〇〇万達成、突破記念”をされた東京・内幸町の「はらぺこ」ということですが、そういえば、以前は、渓流斎ブログに、アクセス数が毎日出ていましたが、最近、見かけませんね(笑)。どういう理由か分かりませんが、ブログを見た人の数字は”人気のバロメーター”です。定期的に出すようにされたらどうですか。新聞や雑誌と同じで「発行数」「販売部数」が明記されないと、広告もつきませんよ(笑)。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 ところで、当地では弘法大師のゆかりの「東寺」(教王護国寺)で、毎月21日(弘法大師の命日)に「市」が開かれます。今月師走の21日は、今年最後の「弘法市」であり、別名「終い(しまい)弘法」と言われています。

 貴人とは、毎月25日の菅原道真の命日に、北野天満宮で開かれている「天神市」に出かけましたが、「弘法市」はまだ行かれたことはないでしょう。天神市も、今月25日に「終い天神」があります。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 東寺には、JR「京都駅」から歩いて10分ほどで着きますが、天神市と同じように古着、骨董、陶器、がらくた品はじめ、漬物、果物、野菜、饅頭、おでん、焼きそばなど1200もの露店が並び大変な賑わいでした。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 夕方のテレビのニュースでもこの様子を報じていましたが、洛中は朝から好天気で、京都市内だけでなく、全国からおよそ10万人の人出があったそうです。凄いですね。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 また、東寺については、来年3月26日(火)から、新元号を跨いで6月2日(日)まで、そちら、東京・上野の国立博物館で「国宝 東寺ー空海と仏像曼荼羅展」(主催 読売新聞,NHK)があります。すでに準備のため展示される仏像などが東京に運び出されています。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 特に今回の展覧会では”空海ワールド”を東博で繰り広げるようで、この渓流斎ブログでも何度か紹介して頂いたことがある、正月14日に終わる真言宗の最重要の秘儀で、国家鎮護を祈願する「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」の道場が、展覧会で再現されるそうです。どんな秘儀か、会場に出かけられるとよいでしょう。

以上 京洛先生でした。


京都・東寺 (著作権:京洛先生)

 渓流斎です。

 いつも、「京の風物詩」お送りくださり、誠に有難う御座います。

 残念ながら(笑)、「終い弘法」は、家族で行ったことがありますよ。大阪に住んでいた時代ですから、もう30年ぐらい昔です。ちょうど、天下のNHKのクルーが来ていて、若気の至りで取材インタビューを受けてしまい、夕方のローカルニュースに小生は登場したのでした。出演ですよ。ワハハハ

 それと、アクセス数ですが、サイトの右横下に掲示されてますから、毎日御覧できるはずなのですが。。。どうぞ宜しく御願い申し上げます。

京都は今、永観堂と南禅寺の紅葉が見ごろです

南禅寺

だいぶ寒くなってきましたね、渓流斎さん。京洛先生です。

毎日、北関東の集合住宅から「新橋演舞場」にご出仕、ご出勤ご苦労様です。貴方が演舞場の舞台裏で、黒子として大活躍されているのは知る人ぞ知るです(笑)。

永観堂

舞台表で、汗をかく人もいれば、裏舞台でそれをスムーズに進行させるため汗をかく人がいればこそです。「籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草履を作る人」と古来から言われておりますが、世の中、表もあれば裏もあるのです(笑)。

そういう渓流斎さんに比べ、当方は最近、めっきり汗をかく機会が減り、運動不足です。それを解消するため、一日「1万歩」を目標に洛中、洛外を歩き回ることにしています。日々、朝晩の出勤は、そういう意味で、気分転換とメリハリをつけて、健康管理にもなっていると思いますね。

永観堂

そんな京都はそろそろ、紅葉の季節を迎えました。洛外は既に「見ごろ」になっていますが、京都市内の洛中はこれからです。あと1週間くらいすると何処も「見ごろ」になることでしょう。

そんな中、比較的、早くも見ごろになってきた「永観堂」と、色づきはじめた「南禅寺」をまわってきました。

永観堂

永観堂は、古今和歌集でも「秋は紅葉の永観堂」と言われる古くからの紅葉の名所です。

東山の山腹の傾斜地にあり、紅葉の色づきに最適な土地なのでしょう。平安貴族で歌人の藤原関雄が別荘にした場所に、西暦853年(仁寿3年)に、弘法大師の弟子の真紹僧都が、真言密教の道場に永観堂を建立したということです。

その後、鎌倉時代初期に当時の静遍僧都という人が、法然に帰依したため、お寺は真言宗から浄土宗になったわけです。

永観堂

永観堂で、有名なのが「見返り阿弥陀」(重文)で、紅葉の時季には本堂を拝観する見どころになっています。

しかし、写真のように境内の紅葉は、いつ見ても色鮮やかで、観光客が押しかけて、「凄い!見て見て、綺麗ね!」、「超!綺麗」と感激するのはよーく分かります。

永観堂

次に、永観堂から10分ほど、ぶらぶら歩きして着いたのが「南禅寺」です。

南禅寺

こちらは、まだ「色づく」程度で、本堂の紅葉もこれから「見ごろ」を迎えると思いますが、週末でしたので、紅葉見物の観光客でごった返していました。

南禅寺

以上、ご報告まで。

南禅寺

あ、序に、もう一つ、南禅寺らしい景色をお楽しみください。

南禅寺

おしまい。

梅は咲ひたか、桜はまだかひなあ〜

Copyright par Kyoraque_sensei

京洛先生@京都です。

渓流齋さん、過日「五大力さん」の写真をまだ使ってくださるのは有難いのですが、そんな古い過去の写真を使っちゃあ、権威ある《渓流斎日乗》ブログの値打ちが落ちますよ(笑)。
新聞記事と同じで、毎日、朝晩、紙面を新しく、新鮮な記事、写真を載せないと読者が逃げます。

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売れ残りの「しめ鯖」を、翌日、適当に水をかけて、一見、新鮮で作りたてのようにする偽装、改竄工作は、財務省や安倍政権に任せればよいのです。そういうのは”インチキ・利権製造政権”が、やる手口です。”スシロー”なんていう、白髪頭の政治評論家は、その露払いです。にぎり寿司を食わして、助成金という名の多少のチップを握らせば、テレビ=「電波紙芝居」で大きく持ち上げますからね(笑)。

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舞台裏を、何も知らないテレビの視聴者・大衆は「そんなものか」と、目くらましに遭うだけです。それがまた「世論調査」に影響するのですから、恐ろしい世論誘導で、「政治評論家」と言うより正確には安倍政権の宣撫工作員です。

最近は、スシロー以外にこの手の「専門家」「評論家」「ジャーナリスト」が多すぎますね。今は「スパイ」の顔を見たければ、テレビのコメンテーターを見ればよいのです(大笑)。

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まあ、それは閑話休題。今、「北野天満宮」では梅が満開です。
無実の罪で、大宰府に左遷された菅原道真公に因んだ「飛梅」は九州まで飛んで行ったという事ですが、全国の約1万2千社ある天満宮の総本社である「北野天満宮」の本殿(国宝)の前にも「紅和魂梅(べにわこんばい)」というご神木の「飛梅」が植えてあります。
伝説の飛梅と、同じ品種です。樹齢およそ300年だそうです。この紅梅は薄紅色です。

Copyright par Kyoraque_sensei
渓流斎さんもお見えになったことのある境内の「梅苑」の梅も満開です。

今日(12日)は平日でしたが天気も良く、梅を見る人出も多く、入園料700円(茶菓代込み)の梅苑内の茶店の腰掛も満員御礼で、座る席が無いので、まごまごするお年寄りや外国人観光客の接遇に茶店のアルバイトさんも大わらわでした。

梅見物も今月末まででしょうね。
もうすぐ、洛中も桜の季節にかわります。

是非また、京の都に足をお運びください。

京都・醍醐寺の五大力さん

皆さんこんにちは、京洛先生です。

ここ、二、三日、洛中は気温が上昇し、春の訪れを感じさせる毎日ですが、帝都は如何でしょうか。3月の奈良の「お水取り」が終わらないと、春はやって来ない、と言われていますが、梅も咲き始め、あっという間に、桜満開、花見気分になるでしょう。

Copyright par Kyoraque Sensei

ところで、渓流齋さんは「五大力(ごだいりき)さん!」は、ご存知ですかね?

「え、五大力さん? 何ですか、それは!」「人力車の大きいのですか?」「いや、待てよ? ごだいちから、という、昔の人の名前ですかね」との反応があるかもしれませんね(笑)。

まあ、関東や東京の人は、ほとんど分からないでしょうね。

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「五大力さん」とは、世界遺産でもある「醍醐寺」が、毎年2月15日~21日までの1週間、「五大力尊仁王会」という、同寺にとって、最大の宗教儀式を執り行うのですが、それを親しみを込めて「五大力さん!」と、京都の町衆は、昔から呼んできているのです。

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「五大力さんのお札。あれは、昔から、ウチの玄関、台所に貼ってあるわ!」「あの日は、醍醐寺で、大きな鏡餅を持ち上げ、競わはるのと違いますか」というふうに、その意味や歴史は分からなくても、京都の庶民は、自然にアタマの中に入っていることなのです。

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醍醐寺は空海の孫弟子の源大師聖宝が、貞観16年(874年)に開基したお寺です。醍醐山も、聖宝が名付けたと言われ、醍醐天皇のバックアップで、寺勢は興隆、延喜7年(907年)には、後醍醐天皇の発願で「薬師堂」も建てられ、下醍醐一帯は大きく発展しました。その後、応仁の乱で、醍醐山の麓の下醍醐は、国宝の「五重塔」を残して殆どが焼失、その後は、豊臣秀吉の手で再興され、「醍醐の花見」は有名ですね。

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この「五大力尊仁王会」は、千年以上続く、大きな宗教儀式で、同寺によると、全国各地から、この法会に、およそ10万人の信者、信徒が訪れると言われています。

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特に7日間にわたって延べ千人のお坊さんが祈祷した「五大力尊」の分身であり、あらゆる災難からも守られる、という「御影(みえい)」は、2月23日の一日に限って授与されるというので、朝から夕方まで、それを授かろうという人が、続々と醍醐寺にやって来ていました。

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愚生は、天気も良く、温かい日和でもあり、23日(金)、久しぶりに「奉納の餅ち上げ」の見物と、「御影」の授与を受けに、同寺に出かけて写真を撮ってきました。とくと、ご覧ください(笑)。

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醍醐天皇の御代から始まった「五大力尊仁王会」と違って、「奉納の持ち上げ」は、戦後、始まったもので、歴史はそれほどありません。終戦直後の食糧難、モノ不足の時代に、お米や餅米をもちよって大鏡餅を奉納し、ご利益を得ようという庶民、大衆の願いから始まったようです。

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女性は90キロ、男性は150キロもある巨大な鏡餅をどれだけ持ち上げて居られるか、時間を競うわけで、境内の特設会場には、それを見ようと大勢の人だかりができました。

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「御影」の授与には二千円が必要ですが、有難いお札を拝受しようと、長蛇の列で、同寺としては、かなりの志納金が集まったと思いますね。
来月になると、今度は桜を愛でる人で、醍醐寺はさらに、大勢の観光客でごった返します。

以上、ご報告迄。

京都・西陣は千本釈迦堂の大根炊き

京都・西陣「千本釈迦堂」©️Kyorakusakio

京洛先生です。

最近、どういうわけか《渓流斎日乗》では、滋賀県の大津農林水産通信員とやらが、幅を利かせておられるようです。

が、「元祖」「本家本元」はこのアタシだということを、読者諸兄姉の皆々様方にはよおく御理解、御芳情、御鞭撻の程、宜しく賜わりたき次第にて存じまする。

京都・西陣「千本釈迦堂」©️Kyorakusakio

◇12月8日は臘八大接心

あ、さて、12月8日は、何の日かご存知ですか? 「米国がイスラエルの首都をエルサレムに宣言して、パレスチナで紛争が激化している?」「富岡八幡宮の女性宮司が弟(前宮司)に殺された?」。
それも大きな事件でしたが、仏教徒の始祖、お釈迦様、釈尊、仏陀が悟りをひらかれた「成道会(じょうどうえ)」(12月8日)です。禅宗では「臘八大接心(ろうはつ おおぜっしん)」と言って、12月1日から8日まで僧堂できびしい修行に勤しみます。

◇応仁の乱の舞台で大根炊き
京都・西陣の一隅にある「千本釈迦堂」では、その「悟り」にあやかり、毎年開いている「大根焚き」の日です。鎌倉時代から続いていて、今では、洛中の冬の風物詩にもなっています。
同寺は、仮寓のそばでもあり、今日はその盛況ぶりを覗いて来ました。
通称”千本釈迦堂”。正しくは「大報恩寺(真言宗智山派)」は、あの「応仁の乱」でも、唯一、焼け残った洛中の最古の建造物であり、本堂は「国宝」になっています。

京都・西陣「千本釈迦堂」©️Kyorakusakio

貴人も数年前に、大根炊きを食べに見えたでしょう。本堂の横の「宝物館」の運慶、快慶らの重文の仏像の見事さにびっくりされたりしましたが、例のあの椿事もこの境内でしたね。

◇この紋どころが見えぬか!
緋毛氈の敷かれた床几に腰を掛け、出来立ての温ったかい大根焚きを食べていると、大阪からやってきた、さる民放の報道クルーが、迂生に「取材に応じてくれませんか」と頼みに来ました。
こちらは、取材でも、インタビューでもなんでも応じても良いのですが、後で、彼らが上司から叱られたら可哀そうなので、偶々、着用していたジャンパーの胸の小さなマークをお見せしたところ、カメラマン氏は、大声を出してその場にひっくり返って、大急ぎで逃げ出しました。

何もご存知の無い貴人も、慌てて、「京洛先生!何かあったのですか」と、心配そうな表情を見せられたので、「いやいや、これを見せただけですよ」と、微苦笑しながら、ジャンパーに縫ってあった彼らのライバルのテレビ局のマークを見せたのでした。
貴人もそれを見て「ヒヤ―、それでは、カメラマンさんも驚いて逃げますよ」と大笑いになりました。

京都・西陣「千本釈迦堂」の大根炊き 1000円©️Kyorakusakio

千本釈迦堂の大根焚きは、7日と8日の2日間開かれていて、報道関係者は初日に殺到するので、8日はマスコミは何処も来ておらず、人出もそれほど多くありませんでした。
ただ、大きな大根が3切れと油揚げが一枚入った無病息災の大根焚きは千円です。
関係者によると2日間で1万人が大根焚きを食べるので、俗に言えば売り上げは1千万円はくだらないわけですね。
仕込みから料理、接遇をするのは檀信徒さんで、事実上、無料奉仕でしょうから、この売り上げはすべてお寺の収入になるわけです。ただ、お寺としては「お賽銭」のほかは、これと言った大きな収入がないだけに、この「大根焚き」は、お寺の修理維持費にとっては貴重な財源になっているのは確かです。

ちなみに、鎌倉時代、同寺の三世慈禅上人が、大根の切り口に梵字(ぼんじ)を書いて魔よけにしたのが起源の「大根焚き」は、少し辛めの出汁が、大きな大根に染みて、昼飯代わりになるくらいボリュームがあり美味かったですね。

ご報告迄。

京都国立博物館の開館120周年記念「国宝展」は見逃せないなあ

京博 Copyright par Kyoraque sensei

この日乗は、小池さんの顰みに倣って、二都物語、三都物語で展開しております。

今日は、京都にお住まいの京洛先生からのお便りを御紹介致します。

…3日から京都国立博物館では開館120周年記念の特別展覧会「国宝」(NHK、毎日新聞などが主催)がスタートしました。
来月26日まで開かれますが、縄文時代から近世まで、全国の「国宝」210件が、同博物館に集結、会期中。展示替えが、4回(10月3日~15日、10月17日~29日、10月31日~11月12日、11月14日~26日)もあります。

初日の3日、恐らく、混雑しているのではないかとビクビクして覗きましたが、意外に空いていました。初日から15日までの一期目の展示は、「雪舟の国宝(6点)が一堂に並ぶ」でしたが、迂生が感嘆したのは紀元前2000~3000年の「考古」時代の展示室の土偶「縄文のビーナス」(長野県茅野市尖石縄文考古館保管)、同じく土偶「縄文の女神」(山形県立博物館保管)でした。土偶の見事なフォルムに魅入りました。

また、仏画では「赤釈迦(釈迦如来像)」(12世紀、平安期、神護寺所蔵)、「早来迎(阿弥陀二十五菩薩来迎図)」(14世紀、鎌倉期 知恩院所蔵)や「山越阿弥陀図」(13世紀、鎌倉期、京都国立博物館所蔵)、「吉祥天像」(8世紀、奈良期、薬師寺所蔵)など、どれも見ごたえがありました。釈迦や阿弥陀が別世界からやって来る、有難い姿が目に焼き付きつきました。

この後、「国宝展」では、あの有名な志賀島で出土した「金印」(福岡市立博物館所蔵、10月31日~11月12日展示)や空海直筆の国宝「聾瞽指帰(ろうこしいき)」(部分)、(8~9世紀、平安期、金剛峯寺所蔵、10月17日~29日展示)などが、続々展示、公開されます。

「絶対秘仏」と比べると、「国宝」は目にする機会は多少多いですが、これだけ一堂に展観される機会は、希少だと思います。もし、上洛されたら覗かれてはどうでしょうか。…

なるほど、京都へは近いうちにお邪魔して、国宝さまの御尊顔も拝したいと存じます。

何か、聞くところによりますと、京博開館120周年記念展なので、東京など全国巡回しないようですね。それなら尚更ですね。…

優待パスは神様の思し召し

見つけた!

昨日は正倉院御物展、今日は文楽と関西ライフを満喫されておられる京都にお住まいの京洛先生から御下問が御座いました。

「最近、ブログではロードーショー公開映画を取り上げていませんね。あまり、御覧になっていないようですが、どうされましたか?今、東京でしたら、日比谷のシャンテでやっている映画『手紙は憶えている』は必見の価値がありますよ」

「はあ、ちよつと、色々ありまして…。フランス革命で没落しましてね…。その映画、そんな面白いのでしたら、半年経ったらレンタルで借りてみましょうか」

「あらあら、そんな寂しいことを言っちゃだめですよ。濁流斎か、清流斎か、渓流斎か知りませんが、何でも、すぐ行動に移す!何でも新鮮な時期に見ないとダメなんです。売れ残りの一昨日のパンを『安いから!』と言って齧っているのは悲劇ですよ。
1カ月前の新聞を読んで、『米国大統領選挙はどうなるのかなあ、やはり、クリントンかなあ…?』と言ってるような話ですよ(笑)」

「はあ…」

「今は毎日、築地市場に通い、新鮮なネタを扱っている仕事なんですからね。古い缶詰を食べていちゃあ、話になりませんね。
やはり、市場にいるのですから、高級魚の頭やヒレだけでも、役得で手に入るです。うまく情報を手に入れる工夫をしないと、加須に毎日、常駐しているのと同じになりますよ(笑)」

「はあ…」

「お勧めの映画は、目的はいろいろあっても、探訪精神が画面に充満しています。私立探偵みたいなもので、人間、探訪精神がなくなったらお終いです。人間、最初は、頭から腐っていきますからね」

「はあ…」

「小生はこれから大阪に『文楽』を見に行きます。人形浄瑠璃の『勧進帳』を見るためです。好奇心をなくすとボケが始まりますからね(笑)。入場料2400円は二等席ですが、ボケ防止の治療・防止薬になりますよ」

「はあ…」

「それはそうと、京都市は、70歳になると、高齢者優待で、市バスや市地下鉄などがパスで無料になることを御存知でしたか?」

「いえ、知りませんでした」

「毎年、介護保険料が8万円差し引かれるのですよ。市バスに乗れる程、外出できて、元気なお年寄りを増やして、医療費も削減するというのが目的なのです」

「へー、そういうことだったんですか」

「ただし、パスが有効なのは、京都府は京都市ぐらいです。宇治では無理です」

「嗚呼、それじゃあ、宇治出身の『京都嫌い』の井上先生なら、怒りはらひまへんかえ?」

「何を気持ち悪い下手な京ことばを使ってるですか!確か、東京都も優待パスがあるはずです。周辺の埼玉県や千葉県や神奈川県は、あるかどうか…。多分ないかもしれませんね。東京都のパスは、都営地下鉄も都バスも都電も何でも乗れますからね。梨馬さんなんか、遠回りしてでも、都営地下鉄を使っていると言ってますからね。世の中、そんなもんですよ。たとえ、最高学府を出て超一流企業に勤めても、退職して年金生活ともなれば、誰でも苦しくなるものですよ。渓流斎さんは、年金生活などまだまだ、先の話だと鷹揚に構えてますが、アッという間に年は経ちますよ」

「はあ…」

「それではお元気で」

デビッド・ボウイと八幡巻

北野天満大自在天神宮

うまいめんこい村の白羽へこ作村長です。

京洛先生が、昨日、デビッド・ボウイに関する記事が19日付の地元の京都新聞に掲載されていたというので、送ってくださました。

ただ、著作権の関係で、転載できないのが残念です。今、京都新聞のHPを検索してみましたが、もう既に、消えていました。恐らく、過去記事は、有料会員のみが読めることになっているのでしょう。

その記事によると、先月69歳で亡くなったロック歌手デビッド・ボウイさんは、宝酒造(伏見区)のテレビCM撮影(北区西加茂の臨済宗南禅寺派「正伝寺」)で京都を訪れ、その空いた時間に、東山区の古川町商店街のうなぎ店「野田屋」にぶらりと寄って、八幡巻を買ったところを、写真で撮影され、その写真を店頭に飾っていたら、ボウイさんの死後、往年のファンが次々と押し寄せてきたという話でした。

もっとも、店主の田中秀穎さん(76)さんは「当時は誰なのかも分からなかった。後でとても有名な歌手だと聞いて、いただいた写真を飾ったら、お客さんが増えた」と言うぐらいですから、ちょっとピンボケ。

新聞記事の写真には、ボウイさんに応対する若かりし頃の店主も写っていますが、キャプションがいけない。

「デビッ ト ボゥイ」と汚い手書きで書いているんですからね。猫に小判、豚に真珠です(笑)・

ついでながら(笑)、京洛先生の「解説」は以下の通りです。

…「古川町商店街」というのは、蹴上、岡崎方面から三条通りを西に向かって南側の疎水沿いに東山通りに抜ける古くからある商店街です。京都を舞台にしたテレビドラマのロケにも使われる場所です。

此処に生前、デビッド・ボウイがぶらりとやってきて、商店街にある、川魚屋さんで「八幡巻(やわたまき)」を買った、というわけです。その時の写真を店に飾ったらお客が増えた、というのですから、これも「あやかり」ですね。

八幡巻は京都の八幡村(現在の八幡市)で生まれた郷土料理です。

昔から八幡はゴボウの産地で、味付けしたゴボウの軸に、地元で採れたウナギ、ドジョウを巻いてタレをつけて作ります。関西特有で、関東、坂東地域ではないでしょう(笑)。京都市内の川魚屋の店先に行けば、何処でも売っています。ボウイはおそらく珍しいので興味を持ったのでしょうね。

ボウイさんがCM撮影された「正伝寺」には、愚生も行ったことがありますが、比叡山を借景にした眺めは、ボウイさんならずとも、誰しも感動すると思いますね。

このお寺の廊下の天井には、伏見城落城の時に、血痕が残った廊下の板を用いた「血天井」が残されています。このことを住職や関係者がボウイさんに教えたかどうか定かではありませんが、同記事によると、ボウイは庭園を眺めて涙を浮かべていたというのは、そのことを思い出したのかもしれませんね。…

なるほど、そういうことでしたか。

小生は八幡巻はいまだかつて食べたことも見たこともありませんので、また、京都に行く機会があれば、、挑戦したいと思っています。

京都は、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョッブズらがお忍びでしばしば訪れ、座禅を組んだりしていたと言われています。

最先端の荒波の中で、身体を張って勝負している人は、異人さんでも、古都京都に惹かれるのですね。

ちなみに、ジョブズらがお忍びで通っていた京都の寿司屋や蕎麦屋は、あまりにも高過ぎて店名は忘れてしまいました(笑)。

いや、悔しいから、調べたら、寿司屋は「すし岩」(下京区)、蕎麦屋は「晦庵 河道屋」(中京区)でした。いずれも、洛中にありますね(笑)。

京都周遊

 

京都を全部見て回るには数ヶ月かかるかなあ、と思っていたところ、地元の人から「十年かかる」と言われてしまいました。

 

 

  大丸ヴィラ(下村一族の別邸?)

 

それだけ、京都は見るところがいっぱいです。

何しろ、都として、千年近く栄えたところですからね。

 

 

 

道元禅師示寂の地

 

 

小野小町が使ったと言われる化粧水

 

 

祇園祭の鉾

 

 

京都巡行 

 

これが有名な竹田黙雷・建仁寺第四代管長の達磨「心外無法」

 

 

 

俵屋宗達「風神雷神」(国宝)

そう言えば、昨年九月に、東京・有楽町の出光美術館で本物を見ました。俵屋宗達ー尾形光琳(重要文化財)ー酒井抱一と三者三様の「風神雷神」図の継承を比較した画期的な展覧会でした。三者が一堂に会する展覧会は、もう私が生きている間、実現することはないでしょうね。

 

 

ここはどこでしょうか?

 

 

そうです。祇園にある高級料亭「一力茶屋」です。歌舞伎でも有名ですね。

 

大石蔵之助さま御一行が遊興されたあの一力茶屋が今も営業していたとは…

 

祇園にある蕎麦屋「権兵衛」。小泉純一郎首相(当時)が、御贔屓にされたとかで、有名になった店です。

 

残念ながら、時間帯が合わず、挑戦できず。

 

祇園祭の山鉾の模型。本物の巡行は7月17日。模型と、待機していた鉾を見ただけでしたが、巡行まで見た気になりました。