日本はやはり官尊民卑なのか=佐川さんは今何をしているんでしょうか?

WST National Gallery Copyright par Duc de Matsuoqua

 相変わらず、テレビでは 新型コロナウイルス感染拡大のニュースばかりやっています。そして、海外ではどうやら日本は中国に次ぐ「感染大国」とみなされているようです。 イタリアの高級ファッションブランド「プラダ」が18日付で、 日本で開催する予定だったファッションショーを延期すると発表したので、3月か4月の話かと思ったら、何と開催日は5月21日なんですってね。そこまで、終息していないという会社の判断なのでしょう。

 これが過剰反応なのか、至極真っ当な判断なのか、今は分かりませんが、海外ではかなり警戒されているという証左です。

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 さて、 19日にはいわゆる森友学園問題で、大阪地裁で判決がありました。詐欺罪などに問われた前理事長籠池泰典被告(67)に懲役5年 、妻諄子被告(63)に懲役3年、執行猶予5年というものでした。 刑の軽重について素人が口を挟むのはもってのほかかもしれませんが、そもそもこの事件の原点は、国家公務員が安倍首相に忖度したのが始まりなのです。それなのに 虚偽公文書作成容疑などで告発された佐川宣寿・財務省理財局長(当時)はじめ、幹部・職員38人は全員不起訴となっているんですからね。忖度した佐川さん(62)は功労が讃えられて第48代国税庁長官に栄進されましたが、一度も記者会見せず、逃げるように隠れるようにして2年前に退官されたことは今でも国民は忘れていません。籠池被告が「これは国策捜査だ」と叫ぶのは理解できます。

  また、 昨年4月に東京・池袋で乗用車が暴走し母子などが死傷した事故がありましたが、運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三・元院長(88)は、高級官僚だったせいなのか、留置されることなく、書類送検で終わってます。これでは、何の落ち度もない亡くなった若い母親と幼子は浮かばれません。

 このように特権階級へのあからさまな情状酌量を見ていると、海外メディアから「日本の高級官僚は、犯罪を犯しても絶対に捕まらない」と批判されても、抗弁できませんね。

ゴーン容疑者がらみで森友・籠池夫妻が久々に登場

日産のカルロス・ゴーン容疑者は、勾留期限の12月10日にも再逮捕されるようですね。4日付の産経新聞が先駆けて報じてました。

処罰は、特別背任罪、業務上横領ってところでしょうが、次と次と容疑が出てきて、100億円なのか、200億円なのか、彼が一体どれくらいの役員報酬を違法に得ていたのか、分からなくなってきました(笑)。

この際、脱税も容疑に入れてもらって、日本の法律でたっぷり追徴課税してもらいたいものです。

何しろ、「セブン・イレブン」と渾名されたゴーン容疑者は、朝7時から夜11時まで働き詰めで、ランチは外に出ず、社食から一番安いラーメンをとって食べていたという噂です。(新聞に載ってましたが、実際に見ていないので未確認)

夜も、「座っただけで3万円」の東京・銀座の高級クラブに行くではなし。私のような下層貧民でも行けそうな安い居酒屋が行きつけで、座る場所も決まっていたらしいですからね。(こちらはテレビでやってました)相当、お金が溜まっているので、本人にとって、税金を払うことは蚊に刺された程度でしょう。

スペイン・トレド

そんな折、名古屋にお住まいの篠田先生から、昨日の4日早朝、急に電話がかかってきまして「渓流斎さん、今朝の日本経済新聞、お読みになりましたか?」と仰るではありませんか。

何事かと思ったら、篠田先生の言いたかったことは以下の通りでした。

天下の日経の1面に連載されている名物コラム「春秋」を何気なく読んでいたら、驚きました。春秋子がスポーツ新聞にも目を通しているのです。なかなか感心なことですよ。最近の新聞記者、論説委員、解説委員、編集委員は小秀才ばかりで、NYタイムズ、FTなど欧米の大手エスタブリッシュメント(特権・既得支配階層)のマスコミやメディアしか関心、興味がないと思っていたので、聊か驚きましたね。そこで、どこのスポーツ新聞か実名が書いていなかったので、調べたら、スポーツニッポン紙だったといことが分かりました。

12月2日付スポニチ「拘置所の寒さ知る籠池夫妻、ゴーン容疑者にフリース差し入れ

嗚呼、懐かしやの「森友学園」の籠池夫妻です。時流が速い今の世の中で、世間では、もうとっくに、森友も籠池夫妻も忘れ去られてしまった頃に、再登場です。

上のスポニチの記事をクリックして読めば、お分かりになるでしょうが、あの籠池夫妻は、安倍首相とその昭恵夫人に裏切られて(?)、大阪の拘置所に勾留されました。その時、異様な寒さを身をもって体験したことから、同じように拘置所に勾留されているゴーン容疑者に、ユニクロのフリースを差し入れしたというのです。

この記事によると、籠池夫妻は、ゴーン容疑者とは面識がなく、現在、無職なんだそうです。両夫妻は勾留中、同様にユニクロのフリースを差し入れてもらい、「人の優しさに触れた。今後は自分が人に優しくしたい」とスポニチ記者に語ったようですが、無職の人が、200億円もの巨額の大金を懐にした守銭奴さんに、情けをかけるとはねえ(笑)。

スペイン・トレド

一時、スポットライトを浴びた籠池夫妻が、あの頃の快感が忘れず、再び脚光を浴びたくて世間に出てきたのか?または、本当の善意だったのか?

ま、本当の善意だったら、マスコミに披露しないで、誰にも知られないように、こっそりと「陰徳」を積むだけですから、ちとばかし、怪しいかなあ。

ま、「痛み分け」ということにしておきましょう(笑)。

NHKは時の政権に阿り過ぎてるのでは?

事務所問題でゴタゴタしている巨匠北野武監督は、しのぎを削るために、盛んにテレビに出ております。

先日は、ジャーナリストの巨匠と対談している番組の中で、来年の新元号について、北野監督は「加計がいいんじゃないか。来年は加計元年!」と宣言してました。

勿論、冗談なんでしょうけど、世間がすつかり加計問題を忘れていた昨日、朝日新聞と東京新聞(10日付首都圏最終版)が、「本件は、首相案件」などという愛知県職員のメモをスッパ抜きました。

これを受けて、昨日の夕方、愛媛県の中村知事が緊急記者会見して、その文書が県職員が書いたものだと認めました。「自治体がやらされモードではなく、死ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件」などと書かれていたことも暴露しました。

凄い話ですね。

これは、文書では柳瀬唯夫首相秘書官(当時)の発言とされてましたが、当然、想定されたように、柳瀬氏は即座に、発言どころか、愛知県職員らとの面会そのものまで改めて否定しました。

超エリート官僚の柳瀬氏は現在、経済産業省のトップの事務次官を「あと一歩」と目前に迫った経産省審議官なんだそうで、そりゃあ、石に噛り付いてでも、否定するわな。

もう一人、加計学園の舞台になった愛媛県今治市長も、困惑顔だとか。獣医学部は、もうこの4月に開校しちゃいましたからね。今さら、森友学園のようにぶっ壊すわけにはいかないでしょう。

これらは国民の血税が絡んだ話なので、野党や市民運動家らだけでなく、与党までも「如何なものか」と騒いでるのに、天下のNHKはほとんど、申し訳程度にしか取り上げないんですよね。

加計問題のニュースをすっ飛ばしてでも、同じ今治市の刑務所を脱獄した受刑者の逃亡譚を微に入り細に入り、長々と、延々とテレビでもラジオでも放送しているのです。

受刑者が逃亡している島には800戸の空き家があるという話は、加計学園問題より重要なんでしょうかね?

NHKは、国民から受信料を徴収して「皆さまのNHK」を謳い文句にしながら、実体は、国から免許を借りる電波事業者なので、時の政権に取り入った報道をする使命があるのでしょう。

それにしても、かなり露骨です。

驕れるものは久しからず

茅の輪くぐり=大宮・氷川神社

先日は、大切なスマホを忘れ、昨日は眼鏡を忘れ、今日は腕時計を忘れ…。

私も世間に誇れる年齢になってきました。このまま行けば、綾小路きみまろのように、何を忘れたか、忘れることでしょう(笑)。
合併記念公園

日曜日の都議選は、あそこまではっきりと結果が出るとは想像もつきませんでした。呆気ないですね。権力は根元から腐敗する見本を見せてもらいました。

祇園精舎の鐘の声も聴こえてきました。

奢れる平家も久しからず、です。

たまたま「受け皿」があったので、浮動票の多い都会の皆さんは、自民党を避けた結果、自民党の歴史的惨敗に繋がったのでしょう。

自衛隊を私物化して応援を頼んだ稲田さんも、加計学園からの献金疑惑を否定した下村さんも、お金を払って新聞を買って悪口を書かれた二階さんも踏んだり蹴ったりです。

しかし、今回の千両役者は、何と言っても、森友学園の籠池さんでした。あれ程、安倍さん、並びに貴婦人に対して尊崇の念を抱き、園児らに万歳三唱までさせていたのに、国策捜査を仕掛けられてからは、すっかり「反・安倍」の急先鋒の闘志に転向されておりました。

安倍さんが都議選候補の応援のため、東京・秋葉原で演説している会場にわざわざ大阪から駆けつけ、貴婦人から頂いたと思しき100万円の札束を振り回して、「安倍辞めろ!」コールを周囲の若者たちと一緒に合唱して、警察らしき公安関係者に捕まっておりました。

籠池のおばはんも「安倍に携帯電話も何もかも盗られてしもうた…ほれ、ほれ」と吉本新喜劇も驚く名演技で、YouTubeカメラマンに向かって訴えておりました。

そう、こういう吉本新喜劇より面白い番組は、天下の公共放送NHKでは、官憲の手が入っているのか、放送してくれないんですよね。

「右向け右」の会長がいなくなったと思ったら、新会長は、目立たぬように生かさぬように、遥かに政権べったりで右傾化しております。

あっ?

でも、こうして「隠れた真実」を市井の民が「報道」してくれるので、健全な民主主義が保たれるのかもしれません。

それにしても、籠池さんは、千両役者。絵になる人だなあ~。

森友学園関係者らしき人物がマスコミに囲まれていた現場に遭遇。いや、関係者ではなく、菅野完さんでした

フランス大使館
昨年は、引退を表明し、「終わった人」に成り果てた渓流斎ですが、昨晩は見事現役復帰致しました。

もしかしたら、完全復活かもしれませんね(笑)。

それはさておき、毎日、自宅と銀座の職場の往復です。最近全く遊んでいません。居酒屋にも行かず、痛飲もせず、咳もクシャミもせず、髭も剃らず、仕事が終わればそそくさと真っ直ぐにお家に帰る謹厳実直な毎日です。

銀座も飽きました(笑)。

そんな時に、かのフランス大使館から招待状が届きました。勲章授与式に出席せよとの仰せです。あのナポレオンが制定したレジョンヌ・ドヌール章です。残念ながら、何の功績もない小生に与えられるわけがありません(苦笑)。他の偉い日本人です。

それでも、私は喜び勇んで参加しましたね。目的は、高級ワインとシャンパーニュです(笑)。
フランス大使館

普通の人間でしたら、フランス大使館なぞ、そう滅多に足を踏み入れることなんかできません。

私は、皆様御存知の如く、普通の人間ではないので(笑)、仏大使館は7、8回目です。(何度行っても、方向音痴なので迷いますが)また、都内の数ある大使館には何カ所かお邪魔したことがあります。

一番風格があるのは、歴史がある半蔵門の英国大使館でしょう。まあ、麻布のフランス大使館も引けを取りませんけど。

虎の門の米国大使館は、何となく機能的過ぎます。面白みに欠けると言ってもいいかもしれません。

斬新なのは赤坂のカナダ大使館です。居心地が良かったのは、代々木八幡のベトナム大使館でした。

最も、セキュリティーが頑丈なのは、何と言ってもイスラエル大使館です。二重三重、四重五重の関所があり、その度に金属探知、持ち物検査があります。

ロシア大使館もそれに負けず劣らぬ厳しいセキュリティーですが、案外、拍子抜けするほど厳しくないかもしれません。警察官の数は異様ですが。

いずれにせよ、どこの大使館も事前に訪問客は予約、もしくは登録されており、後は顔の照合といった感じですから、まず、普通の方はお呼びでないと御理解されてもいいでしょう。

森友学園関連でマスコミ殺到

で、何で、完全復活だのと大袈裟な物言いをしたかといいますと、この小生が御招待された麻布のフランス大使館の近くで、報道関係者らしき集団が、あるマンションの前で張り込みをやっていたからでした。

新聞各社とテレビカメラが4、5台あり、東京の民放キー局と天下のNHKと全て揃っている感じでした。

一体何の取材かなあ、と思いつつ、仏大使館での勲章授与式がありましたから、私は先を急ぎました。

そしてレセプションが終わり、大使館からの帰路、再び彼ら報道陣と遭遇しました。今度は、しっかり、集団で、マンションの前で誰かにインタビューしておりました。

この人垣の周辺は公道ですから、2、3人の警視庁巡査が交通整理に当たっていました。

一般人の私は、報道陣に紛れ込んで、人垣の後ろから話を聞いてみました。そしたら、顔の知れた芸能人でも政治家でもなく、40代ぐらいの何となく政治家秘書といった風情でした。

その彼の口から出る言葉は「籠池さん」だの「森友学園」だの、なーんと、今ときめく森友学園問題の話だったのです。

どなた様か分かりませんが、東京のテレビ局が全局集まるぐらいですから、相当なキーパーソンだったのでしょう。

私も、昔取った杵柄で、久し振りに少し興奮してしまいました。

勿論、私の目の前の若い女性の音声さんは、胡散臭そうなおじさんが野次馬のように後ろから潜り込んできたので、さぞかし、迷惑だったことでしょうが…(笑)。

でも、悪いですけど、私は、場馴れしてますからね。報道陣とはいっても、所詮、烏合の衆なんです。イッタレー、という気分でしたよ。
南麻布

森友学園の籠池元理事長は昨日、東京の日本外国特派員協会で会見する予定だったのに、ドタキャンしましたからね。

それにしても、偶然にしても程がある。東京は凄い所だということを再度認識した次第です。

【追記】

今朝の朝刊を見たら、報道陣に囲まれていた人物は、ノンフィクション作家の菅野完(すがの・たもつ)さん(42)だったことが分かりました。

年格好は当たりましたが、森友学園関係者でもなく、政治家秘書でもなく、大外れでした。

しかし、この方の顔を知らないなんて、報道陣に紛れ込むぐらいですから、潜りでしたね(笑)。

この方、「日本会議の研究」を出版され、極右から極左まで世間から猛攻撃を受け、今最も注目されている作家さんだったのです。若い頃、解放同盟から脱退したり、ホームレスになったり、まさに凄まじい経歴の持ち主です。

先日、森友学園の籠池元理事長にインタビューして、稲田防衛相と親密な仲であったことを引き出し、国会でも取り上げられた程でした。

まさにキーパーソン。いやあ、本当に凄い人と遭遇しました。

インタビューを受ける菅野完氏(Photo par Keiryusai)

豊中市の元国有地と金融リテラシー

バチカン市国

昨日、毎日新聞の名物政治コラムを読んでいたら、国有地がお話にならないくらい破格的安価で売却された今話題沸騰の森友学園瑞穂の國小學院の敷地がもともと何であったかについて触れていて、昭和42年の時点の登記簿では「池沼(ちしょう)」だったことを書いていました。

大阪府豊中市は、その後市内は急速に宅地化して、その沼池も間も無く埋め立てられて、住宅地か何かになっていたのでしょう。

そこで思い出しました。

バチカン市国

渓流斎の叔父さんがこの豊中市に住んでおりまして、私めは大阪で万国博覧会が開催された年の夏休みに1週間ぐらい泊まらせてもらったことがありました。

昭和45年、1970年のことですから、もう47年も昔です。そんな遠い昔の記憶を辿り寄せてみると、その叔父さんの自宅の近くに確かに沼池があったのです。

我々は、叔父さんの自宅からその池沼を迂回して最寄り駅に行き、そこから、モノレールに乗り換えて万博会場に行ったことを覚えています。私は、当時最先端の(笑)コダックのインスタントカメラを片手に大興奮で、「月の石」を見たり、当時珍らしかった「歩く歩道」に乗ったりしたものでした。

こんな体験をした人は、今では50歳は軽く過ぎているんでしょうね。御愁傷様でした(笑)。

ということで、半世紀近く経って、あの豊中市が脚光を浴びて「へー」と思ってしまったわけです。
嗚呼ローマ

ところで、話は変わって、最近、年を取ったせいか、学生時代の友人らは疎遠となり、殆ど滅多に電話がかかってこなくなりました。

その一方で、急激に増えたのが、売り込みやセールスです。昨日なんか、口座のある銀行から2件もありましたからね!

庶民ですから大した金額じゃないんですよ。なけなしの、という表現がありますが、無い袖は振れない金額です(笑)。

それなのに、「いい投資があります」だの、「効率的な運用は如何ですか」だの煩い、煩い。

私は、東洋経済とダイヤモンドと週刊現代の「騙されるな」シリーズと山崎元先生の本を読んで勉強してますから(爆笑)、単に銀行証券金融機関は、手数料を荒稼ぎしたいがために商売としてやってるだけだといことを知っております。はい。

だから、奴らは阿漕ですね。実に不埒ですね。羊の皮を被った狼です!

何と言っても、奴らは軍資金をただ同然で仕入れて、高額な利息を取る脱法スレスレの商売をしているわけですから。

とにかく、アホノミクス(浜矩子教授命名)とバズーカ黒田のおかげで、マイナス金利ですからねえ。どうにかならないもんですかね?

皆さんは大金持ちだから、今の金利を知らないでしょうが、現在銀行の定期預金の金利をご存知ですか?僅か、0.01%でっせ、銭形の親分。

1000万円預けても、年間たったの1000円。いや、国税、地方税とで搾取されますから、手取りたったの800円程度。今、1000万円も1年間預けて、銀座でロクなランチも食べられないようでは、大いに笑ってつかわさい。

その一方、法定貸出金利は18%ですからね。100万円で18万円も取られます。森脇将光の世界です(笑)。やはり、氷貸しが一番ですよ。

過日、ネットの無料メールを使っていたら、無料ですから、うるさい広告が入ります。その広告はプロ野球チームも持つ会社の系列の広告で、貸出金利が年率17.8%なぞと法定金利を意識して設定していたので微苦笑を禁じ得ませんでした。

こんなこと、最高貸出金利が18%だという金融リテラシーがなければ、可笑しみが分からなかったことでした。

金融リテラシーは、あらまほしけれ。

国有財産を食い物にする輩

雛祭り(二木屋)

大阪府豊中市の国有地超格安売却の森友学園問題は、結局、政治家による「口利き」があったことは明白なようです。

鴻池事務所の秘書が作成した「陳情整理記録書」には、森友学園との経緯が事細かく書かれていまして、当該秘書は、完璧に大阪府や財務省などに問い合わせをしており、いくら「口利きをしていない」と弁解しても、受けとめる側は「無言の政治的圧力」を感じたはずです。

そうでなければ、10億円近い土地が、「高過ぎる」(森友学園)ので、地代年間4000万円の借地となり、「それでも高い」ので、年間2000万円となり、ええい一層のこと、俺の土地じゃないから、ということで、今度は賃貸ではなく、わずか10分の1の1億円で、財務省官僚はバナナの叩き売りのように売却してしまうようなことはありえませんからね。
雛祭り(二木屋)

今回、分かったことは、国土交通省官僚様も財務省官僚様も、いとも儚く脆くも、政治家先生からの圧力に弱いということでした。

別に、政治家は官僚を接待しなくてもいい。金銭を渡さなくてもいい。恫喝しなくてもいい。「分かってるな」と確認しなくてもいい。ただ一言、「よろしく」でいいんですからね。こんな簡単な商売はないわいな。

雛祭り(二木屋)

森友学園の籠池理事長の実体もだんだん分かってきました。文部科学省も、大阪府も、よくぞ彼を教育者として塚本幼稚園の設立を認可したものです。

まだ頭が柔らかい幼稚園児に、戦前回帰の教育勅語の文言を暗記させ、ヘイトスピーチと見紛うばかりの隣国人蔑視発言を斉唱させ、「安倍首相、万歳」とまで言わせる。

それどころか、新設する小学校の名誉校長として、安倍首相の昭恵夫人を任命して、本人から快諾を得て、当事者の預かり知らぬところらしいですが、安倍首相の名前で寄付活動までする。

挙げ句の果てには、政治的圧力をチラつかせて国有地を破格的なダンピングして奪取する。しかも、分割払いとは。

超国家主義者のやる手口は、国家を食い物にすることだと疑いたくなります。

国有財産を食い物にする輩を黙って見過ごすことは、納税者として如何なものかと思い、つい檄文と相成り候。

鴻池議員の浪華漫才

バチカン市国

森友学園問題、鼠一匹も出ないだろうという渓流斎の甘い予測に反して、昨日になって、動きがありましたね。

火の無いところに煙は出ない、てなとこでしょうか。

埼玉県三芳町での文房具通販大手のアスクル倉庫火災も、一階の段ボール置場で煙があったことが昨日の任意の事情聴取で分かったらしいですからね。

昨日は、鴻池祥肇参院議員が緊急記者会見を開いて、身の潔白を証明しようとしたらしいですが、公表されたその会見内容を読んだだけでも、失礼を承知ながら、河内漫才を聞いているようで、面白かったです。

バチカン市国

何しろ、三年前に、鴻池議員が、東京の参院議員会館で、森友学園の籠池理事長夫妻と面会した際、オバハン(鴻池議員談)の方から泣きながら、「これでお願いします」と、紙に何か入ったものを渡されたそうです。

その時、鴻池議員は「ただ、それがカネであったか、コンニャクであったか。カマボコかういろうか知らん。確かめてへんから」と、やはり漫才のような口振りです(笑)。

それでも「25年も30年もやった政治家に、金で動かそうという根性が気に食わん」と、突き返したそうです。

鴻池さんが、江戸大坂の両替商鴻池(後の三和銀行→三菱東京UFJ銀行)の流れを汲む方なのかどうか知りませんが、「浪華のど根性」を見せつけたわけですね。

バチカン市国

森友学園が経営する塚本幼稚園で、園児たちに教育勅語を暗唱させたり、「安倍首相頑張れ」と言わせたり、自衛隊見学会を行ったりする教育理念に、鴻池議員も最初は共鳴したらしいですが、この今世間で最も注目を浴びている籠池理事長については、「あんなん教育者にしたらいかん。ああいう人は。いわゆる学校の、幼稚園はよくないよ、もう閉じたほうがいいよ。あれどうすんのやろな、あれ。よう出来上がっとるやん。何か真っ赤な、中華料理屋みたいなやつ。あんなん認可せんほうがええ」と、目下建設中の「瑞穂の國小学院」の建物のことを「中華料理屋」とまで、言ってのけるです。

やはり、浪華漫才ですねえ(笑)。

木戸銭払ってでも聞く価値がありました。

【追記】
(1)今日発売の「週刊文春」によると、「バリバリの保守」を自認する大阪で経営コンサルタントを営む川田裕介氏(41)という人物が、「鳩山邦夫事務所 参与」の肩書と名刺で近畿理財局と接触し、「籠池先生は、色んな政治家とお付き合いがあることは御存知ですね。よしなに」と無言の圧力をかけたことを告白してました。

川田氏は「鳩山邦夫先生がご健在なら告白していなかった」と正直に打ち明けていましたから、この事実は、闇に葬られていたかもしれません。成る程ね。

(2)もう一つ、鴻池事務所は、かなり頻繁に籠池理事長と会って、買収価格まて細かい打ち合わせをしていたことが、今日の朝日新聞の夕刊でスクープされてました。何?鴻池さん、事務所が勝手にやったことで、ワシ知らん、という話でっか?