SNSは環境毒物? それとも諸刃の剣?

 私はどうも正直な性分なもんですから、何でも正直に書いてしまいます(苦笑)。ここ最近、ずーと、「メンタルが不調」だったことも書いてしまっております。その原因は、ブログの設定の問題だったことは既に御承知だと思いますが、もう一つは日々接するニュースにありました。

 今年1月1日の能登半島地震に始まり、もう2年も続いているロシアによるウクライナ侵攻とイスラエルによるガザ市民の虐殺、それに、自民党国会議員の裏金問題や東京・浅草での自分の4歳次女や姉の不可解な殺害事件など、見るにつけ、聞くにつけ、心が押しつぶされて耳を塞ぎたくなるほど落ち込んでしまうニュースが続いているからです。まともな神経な持ち主でしたら、とても耐えられません。

 ですから、ブログぐらい、明るい前向きなことを書きたいと思ってはいても、なかなかそうもいきません。

 このブログは、暗闇の中で孤軍奮闘、暗中模索で書いておりますから、皆さまからコメントを頂きますと本当に嬉しいです。また、自分が恐る恐る書いたことでも、大新聞やテレビ・ラジオなど大手メディアが同じような意見を採り上げてくれたりすると非常に安心したりします。

白梅

 先日も、「SNSは疎外感を増大する」(2月14日付)という記事を恐る恐る書いたのですが、本日(2月20日)付の毎日新聞朝刊のコラム(大治朋子氏の「火論」)で、「SNSは大気汚染やニコチンと同様に『環境毒物』だ」という米ニューヨーク市が14日に発表した提言を取り上げていたのです。同市はSNSが特に若者の健康を損なうとして同日にYouTubeとTikTokなど五つのSNSを運営する企業に対策と損害賠償を求めて訴訟を起こしたといいます。

 米国では2020年までの10年間で、継続的な悲しみや絶望感を訴える未成年は40%増加し、自殺しようとする未成年も36%増え、SNS依存との因果関係が指摘されているといいます。

 やはり、そうでしたか!! ニューヨーク市が「SNSは環境毒物だ」と発表した日と私がブログで「SNSは疎外感を増大する」と書いた日は同じ2月14日だったとは、奇遇を感じてしまいますねえ(笑)。

 勿論、SNSの中には、この《渓流斎日乗》のように役に立つものもあり(爆笑)、一長一短です。使う人によっては利器になったり凶器になったりします。つまり、諸刃の剣です。ですから、未成年の段階ではとてもセーブが効かず、自殺まで考えてしまうことは残念ながら頷けてしまいます。

 でも、SNSはお酒と同じように、これから先、この世からなくなったりしないことでしょう。

 私の提言は、せめて、ミヒャエル・エンデの「モモ」を読んでもらって、いかにSNSは「時間どろぼう」であるか、ということに気づいてもらい、自分自身の実りある人生を取り戻してほしいと願うばかりです。野蛮な口をきけば、「他にやることあるだろう?」てなことですよ。

SNSは疎外感を増大する

 ちょっと前にこの渓流斎ブログに書きましたけど、私はFacebookをやめました。Facebookがヒトの個人情報をただで収集して、小賢しく再利用する「広告メディア」だという正体を見破ったことと、性的羞恥心をくすぐるような動画投稿が増えてきたことと、友達の友達のそのまた友達らしき女性からメッセージが送られたりして気持ち悪く感じたりしたのがその主な理由です。

 そう、何よりも「SNSは疎外感を増大する」と確信したからでした。友達が増えて「いいね!」してくれるから万々歳どころの話ではありません。本人は全く意識もなくその気も何もないのですが、高級装飾品を身に付けた写真をアップしたり、京都の豪華・会席料理の写真だったり、高級外国のスポーツ車の写真をアップしたりしていて、そういう写真や動画を見たりすると自分の惨めさが倍増してしまうのです。

 別に、高級車に乗りたいとは思いませんが、大変失礼ながら、今挙げた写真は、「友達」とはいっても特別に緊急に必要とする情報でもありません。私はミヒャエル・エンデの「モモ」が大好きなのですが、SNSとは「時間どろぼう」だと確信したのです。

 今の子どもたちは不幸です。SNSで中傷されて自殺するような子どもたちが世界中に多くいると聞きます。先日(1月31日)FacebookのザッカーバーグCEOも米議会上院の公聴会に呼びつけられて、「SNS上の有害なコンテンツから子どもを守る対策が不十分だ」として謝罪に追い込まれました。

 老人の繰り言に聞こえるかもしれませんけど、「昔は良かった。SNSがなかったからねえ」と低い声でつぶやきたくなります。

 今の世の中で、生きづらさを感じるのはSNSのせいではないでしょうか?

 そしたら、先日、高校時代からの友人のH君(同い年)からメールがあり、「僕はガラケーだし、LINEも旧ツイッターもインスタグラムもフェイスブックもティックトックもやらない。SNSには縁がない。気楽な人生で幸せ者です」と時宜を得たような返信があったのです。別に用件は、SNSの話では全くなかったのに、いつの間にかSNS不要論の話になっていました。

 彼は、今どき、スマホを持たず、ガラケーだとは、アンモナイトの化石のような人生ですけど、彼一流の美学というか、人生観なのでしょう。

 「SNSに縁がないと気楽で幸せ」ーというH君の言葉は、この渓流斎ブログの愛読者の皆さまには是非ともお伝えしたいと思いました。

21歳の6割が読書しないという現実と将来は?

  10月16日付東京新聞夕刊に掲載された「読書せず 21歳6割 動画サイト普及一因?」という記事には驚かされました。何しろ、21歳の若者の6割は全く本を読まないというのですから、ビックリしました。

 文科省が13日に公表した2022年の「21世紀出生児縦断調査」で、2001年生まれの約2万2000人からの回答を分析した結果だそうで、「この1カ月に読んで紙の書籍(本)の数は?」との質問に「0冊」と答えたのは62.3%に上ったといいます。2011年(当時10歳)調査では、「1カ月0冊」は10.3%しかいなかったのに、この有様です。

 調査官は「SNSや動画投稿サイトの普及が一因」と指摘していますが、本を読まない人類が出現したということなのでしょう。だって、電車内を見渡してみても、車内で新聞や週刊誌、本を読んでいる人間はほとんど皆無です。たまーに見かけたとしても、その方は中年、いや初老以上の方で、私を含めていわゆる旧人類ばかりです。新人類はほぼ全員、スマホの画面に釘付けになっております。

銀座「築地のさかな屋」アジフライ定食1100円

 別に他人が何しようが構いませんけど、嫌でも眼に入ってきてしまう他人のスマホの画面は、ゲームやドラマや映画の動画か、旧ツイッターやLINEなどのSNS、通販サイトなどです。確かに本なんか読んでいる暇はありませんね。彼らはスマホで明け暮れて一日が終わり、スマホの動画で一生が終わる人生を送ることでしょう。ご苦労様です。

 私は旧人類ですから、やはり、紙の新聞や本や雑誌でなければ駄目ですねえ。特に私は、bookworm ですから、手近に本がなければ、禁断中毒症状を起こすほどです。大袈裟な!(笑)。

 だから、この渓流斎ブログも自分が読んで面白かった本の「読書感想文」めいた話で埋め尽くされていることは、皆様、御案内の通りです。

 でも、冷静に考えれば、若者たちが紙の本を読まなくなったとはいっても、スマホやパソコン等で電子の活字は読んでいることでしょう。頭脳が言語を介して理解するようになっている構図なら、活字はなくならず、読まざるを得ないからです。

 スマホやパソコンで長文の電子活字を読むのはキツくありませんか? 目が悪くなるし。。。そっか、だから「短文」が流行るでしょうね(笑)。

 これは暴論にはならないと思いますが、私は旧世代としてこの世に生まれてきて本当に良かったなあと思っています。今の世の中はあまりにも忙しないです。それに、電子活字なんか大嫌いです。何よりも紙媒体を好みます。私が子どもの頃は、テレビゲームなんかありませんから、野山を駆け回って遊んでいました。幸運な平和で牧歌的な時代に生まれ育って、こればっかしは、恩恵といいますか、運命ですから、感謝するしかありません。

「これが特殊詐欺師からのはがきだ!」

 昨日も書きましたが、今、このブログはツイッターやフェイスブックといったSNSとはつながっていません。おかげで1日のアクセス数が50人ぐらい減っております(笑)。復旧まで2週間ぐらい掛かることでしょう。

 同様に「広告宣伝」ともつながっていません。ということは、何を書いても貴重な時間を無駄にしているだけ、みたいなもんで、聊か、書く気力も萎えてしまいました(笑)。

 ところが、今週発売の週刊誌(宣伝になるので誌名は省略=笑)に、新井紀子・国立情報学研究所社会共有知研究センター長が「SNSというのはタダ働きなんですよ」と、見事に的確な表現をしてくれてました。彼女は、「小中高生が算数や数学の問題を解けないのは、計算ができないのではなく、問題の内容が理解できていない。つまり、文章読解能力、国語の問題なのだ」と喝破した人でしたね。

 新井氏は、SNSは、感情を搾取される「感情資本主義」とまで仰っておりました。フェイスブックの「いいね!」が欲しいばかりに、せっせと個人情報を貢いで、広告宣伝に利用され、アマゾンの商品評価を書いて、自己満足を満たしたと思ったら、ちゃっかり、利用どころか、搾取されていたというわけです。

 搾取する代表的なものは勿論、今問題になっているGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)と言われているプラットフォーマーです。ブログも、Yahoo やgooや FC2などで、簡単に無料で利用できると思ったら大間違い。ちゃっかり、ブログの内容は宣伝や広告として利用されているだけで、実は搾取されていたのでした。的確に言えば、プラットフォーマーは自分たちで生産せず、「他人のふんどしで相撲を取っている」ようなものなのです。

Espagne

 そういう真相を知ってしまったので、今日は書く気がしなかったのですが、皆さん御存知、関東地方にお住まいの宮さんから「これが特殊詐欺師からのはがきだ!」との 凄いニュースが飛び込んで来ました。一昨日の4月24日に書いた「ついに特殊詐欺師からの電話」をお読みになって連絡をくださったのでしょう。(宮さんは、普段は、SNSのプラットフォームでこのブログを御覧になっていたのに、わざわざホームページに直接アクセスして頂き、有難い限りです)

 宮さんの場合、電話ではなく葉書による詐欺師でした。「今週火曜日、我が家にまた特殊詐欺師からのはがきが郵送されてきました。これで2回目です。前回とほとんど同文ですが、締切期日が絶妙なタイミングになっています。
…先方の電話番号が 03 ですが、もしかしたらタイのアジトにでも繋がってしまうのかもしれません。はがきの画像を添付しておきます。皆さん、どうぞ気をつけて下さい」とのことでした。

 ということで、その葉書の文面を公開することに致しました。皆さん、このような葉書が来ても、絶対に騙されてはいけませんよ。

本当にクラプトン?

公開日時: 2008年5月19日 @ 18:33

4月29日に書いた「性善説」の後日談です。

アメリカで大流行のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に登録して、私は外国人の友人がいないものですから、戯れに冗談半分にエリック・クラプトンさんに「友人」として登録したら、何と、先日、お許しが出たのです。

本当にギターの神様、エリック・クラプトンが直々に登録してくださったのか、疑わしいのですが、まずは、驚いてしまいました。

米国に住む日本人の友人に聞いたところ、「あ、あれね。知っているよ。高校生の間で流行っているよ。僕はやんないけどね」と、あっさりしたお返事。
「なーんだ。高校生レベルならやめてしまおうか」と思った矢先、返事が来たので、このまま様子を見ることにしました。

そしたら、今日の日経新聞の朝刊で、このサイトのことが出ていましたね。何と、1カ月に全世界で1億人が利用する世界第2位の巨大SNSで、今度、日本語版も始めるという記事でした。

このサイトの最高経営責任者は、今月24歳になったばかりの若武者だそうです。

相当儲かるみたいですね。

このサイトには、何か沢山の広告が、しかも日本語の広告が出てくるので怪しいなあ、とは思っていたのですが、どれくらい儲かっているのか、この記事のどこを探しても出てきませんでした。

日本最大のSNSは「ミクシー」ですが、わずか(?)1400万人の会員しかないそうです。

こちらは1億人ですからね。「場所」や「住所」を登録させられるのですが、JAPANと登録したので、日本語の広告がバンバン登場していました。

SNSの場合、建前上、「友達の友達は皆友達だ」理論に基づいて構築されていますから、全く知らない赤の他人が薦めるモノよりも、友人、知人、家族、親戚が薦めるモノの方が信頼度が高く、それだけ、サイト運営者にとっては、広告の掲載費を高めに設定しやすいらしいのです。

「有名人」を潜り込ませるのも、サイト運営者の策略の1つでしょうか。

何しろ、1億人も登録していたら、全員が、正直にデータを登録しているとは限りません。チェック機関もないし、嘘を申告しても偽証罪すら問われませんからね。

でも、「性善説」に基づけば、私は晴れて、ギターの神様、エリック・クラプトンさんの友人になったわけです。

でも、やっぱり、実感がないなあ~(笑)