梅田望夫「ウエッブ時代をゆく」

 2008年5月10日

梅田望夫著「ウエッブ時代をゆくーいかに働き、いかに学ぶか」(ちくま新書)を読んでいます。

以前、作家の平野啓一郎氏と対談したものをまとめた彼の「ウエッブ人間論」については、私のブログで紹介したことがあります。目から鱗が落ちるような、コペルニクス的転回を味わされるような書物でした。

今や、梅田氏は、現代ネット界のメンター、もしくは教祖だと断言していいでしょう。

 

で、正直に告白しますと、4月29日付で書いた「性善説」は、実は、この梅田氏がお奨めになっていたソーシャルネットワークだったのです。私は、彼のことを本を通してだけなのですが、信頼していたので、早速登録してみました。

 

でも、途中でよく分からない部分があったので、彼に質問してみました。彼も当然、このネットワークに登録していたからです。

あれから10日以上経ちましたが、彼から何の返事もありませんね。

 

彼ほど有名になると、一日に数千通のメールが来ることでしょう。それらに一々に答える暇はないという状況は推測されます。

 

彼は非常にネットに関しては楽観的にとらえておられますが、下々は、もしくは彼の興味範疇以外は黙殺という大前提があるようです。

 

はた、と思ったのですが、「天下国家」を論じるような輩の人々は同じような傾向があります。普段は一般市民でも、いったん、愛国心や、国家観などに火がつくと、自分がまるで、オリンピック選手に選ばれたかのように錯覚して、国家の代表者のような顔になります。

 

しかし、そういう輩に限って、細部の詰めに甘いのですね。細心の注意に欠けるのです。「神は細部に宿りたもふ」という格言を知らないか、忘れているのです。

 

まさか、梅田氏は、私のような無名な人間が、あなたのことを堂々と書かれているとは思いも寄らないでしょうね。

 

彼(1960年生まれ)は、若い人に向かって、3つの教訓を訓示されておられます。

 

その中で、1つだけ、私が気に入ったので、ご紹介しますが、

●自分の頭で考え続け、どんなことがあっても絶対に諦めない

 

という言葉がありました。

 

これだけは、(いや、他にもありましたが)心底同感する言葉なので、私のブログに再録させてもらいました。

 

●自分の頭で考え続け、どんなことがあっても絶対に諦めない

 

これは、非常に大切です。どんなに、親友に裏切られようが、上司に理不尽なことを押し付けられようが、後輩に馬鹿にされて出し抜かれようが、家族に相手にされずに蔑まれようが、孤立して辛酸を嘗めようが、最期に残るのはこの言葉のみです。

 

まあ、私個人の体験からですが。

「祭り」は言論テロです

読売新聞の一面に連載されている「ネット社会」で、自分の気に入らない文言を書いたブログなどに集中砲火を浴びせて、「祭り」と呼ばれる「炎上」を画策する裏の仕掛け人が登場しています。

マスコミのインタビューに堂々と応えるのも、全く罪の意識がなく、確信犯で行っていることが分かります。

例えば、首都圏に住む男性会社員(21)は、「祭り」の常連で、騒ぎを知れば便乗し、「うぜぇ、カス」「しねwww」と書き込む。(wとはネットの掲示板では「笑」の意味だそうです。知らなかった)その会社員は「相手への怒りも正義感も全くない。人の不幸は楽しいでしょ」と発言しています。

うーん…こういう記事を読むと背筋が寒くなりますね。今、流行言葉でいえば、集中砲火は言論テロですよ。

「ウェブ進化論」などの著書がある梅田望夫氏も「ネットとはいえ、もっと気概を持って大人の振る舞いをしなければならない」と、匿名という厚い隠れ蓑に隠れて悪事を働く不届き者を諌めていました。同感です。

私の場合、お陰様で、素晴らしい人に恵まれ、本当に素晴らしいコメントも頂いております。そのおかげで、続けているようなものです。

このブログもボランティア、つまり原義そのものの意味で、自ら進んでやっているので、不行き届き者による集中砲火を浴びれば、もちろん、嫌になりますね。
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