昨日のテニスの全豪オープン。恐らく、信じらないほど多くの日本人がテレビの生中継に釘付けになって見たことでしょう。
私もその一人でしたが(笑)、テニスという競技が観戦するだけで、こんなに面白いものだということを久しぶりに思い出しました。
もう40年近い大昔。これでも私はテニス担当記者でした。当時は、男子がビョルン・ボルグとジョン・マッケンローの時代。他に、プレイメイトと結婚したジミー・コナーズやギレルモ・ビラスなんていう渋い選手もいました。1980年、ボルグとマッケンローのウインブルドンでの4時間に及ぶ死闘は伝説となり、映画化されたほどです。
女子は、ビリー・ジーン・キング、クリス・エバート・ロイド、それにマルチナ・ナブラチロワらが覇を競ってました。これらの名前は今でもスラスラ出てきます。そういえば、私自身はテニスをしないのに、ボルグが着ていたフィラや、マッケンローが着ていたセルジオ・タッキーニなんかのテニス・ウェアを真似して着ていたものでした。(笑)
テニスは仕事で観ていたので、半分冷めて、つまらない試合は半分不貞腐れて(笑)観ていたのですが、昨日の大坂選手の試合は、単なるおっさんとして、応援しながら観てました。
40年前と比べて、ラケットやボールの性能が飛躍的に進歩したせいなのか、昔と比べてスタイルが変わった気がしました。昔は、選手はもっと前に出てスマッシュやボレーを決めていましたが、最近の試合は、あまりそんな場面はありません。
ベースラインぎりぎりにまでリターンする戦法に変わっていました。それに、サーブでは男子は200キロ、大坂選手も175キロの超スピード・サーブを決めていたのですから、そんな速い球を前進してボレーするなんて出来ないんでしょうね。
そして、「チャレンジ」といって選手が1ゲーム3回まで、主審に抗議して「ビデオ判定」することができることを初めて知りました。今回、大坂選手のリターンを、主審が「アウト」とジャッジした場面が、ビデオ判定で覆り、スッキリしたりしました。審判も間違えるんですね。
そういえば、また大昔の話ですが、マッケンローはよく審判の判定に駄々をこねて、試合を遅延させたりして警告を受け、「悪童」と呼ばれましたが、今のような「ビデオ判定」があれば、もっと冷静にプレーし、案外、マッケンローの主張が正しかったかもしれません。
気の早いマスコミは、世界ランク1位になった大坂選手について、もう「グランドスラム達成か」「大坂の時代」なぞと騒ぎ立ててますが、勝負の世界は、そんな甘くないでしょう。でも、これからの彼女の試合は気になってしまいました。
恐らく、世界的なスポンサーがこれから陸続と彼女に群がることでしょうね。
▷全豪オープン(1月26日、メルボルン)女子シングルス決勝=第4シード、世界ランク4位大坂なおみ(日清食品)7-6、5-7、6-4 第8シード、同6位ペトラ・クビトバ(チェコ)。大坂は日本人初となる全豪オープン制覇。