長白山麓町の朝市
いやはや、「宮仕えはつらいよ」で、平日はなかなかブログを書く時間が取れなくなりました。外でスマホで投稿はできるのですが…。
ですから、何となく、おウチでパソコンに向かうのは久しぶりのような気がします。
昨晩のことですが、嬉しいお知らせが舞い込んできました。
昨春以来、「行方不明」だった大学時代の旧友が見つかったのです。
「もう死んでしまったんじゃないのか」と半ば諦めていたのですが、見つかってよかったです。
旧友の弟さんが警察に「失踪捜索願い」を出していたので、一応、文明社会ですから、「何かあれば、知らせてくれるだろう。報せがないということは、何処かで生きているのだろう」と弟さんも腹を括っておりました。
長白山入口
それが、一昨日の夜に、その弟さんのところに、警察から「確保しました」との連絡があったそうです。
いや、逮捕されたわけではありません(苦笑)。ある都市で、一時、路上生活をしていて、その当日は、たまたま旧友は、4カ月振りぐらいに酒を呑んだら酔ってしまったそうです。いつの間にか路傍で寝ていたらしく、通行人からの通報を受けて、彼は交番で厄介になったようです。
そして、その旧友は、「失踪捜索願い中の人物」だと分かり、家族に報せが入ったわけです。この辺の失踪情報は全国ネットでつながっているんですね。
渓流斎ブログは、世界中の不特定多数の方々が見ているブログですから(笑)、彼のプライバシーにも関わることなので、詳細について、ここではあまり書けません。
長白山山頂を望む
まあ、ご想像にお任せします、といいますか、そこまで彼は追い詰められてしまったということです。
そして、不義理にも、彼は家族にも友人知人にも、プッツリと連絡を断ち切って、失踪してしまったのです。電話もメールも繋がらなくなりました。
でも、彼が失踪したのは、昨年の2月ぐらいですから、1年以上何をしていたのでしょうか。冬の極寒の日もあったでしょうし、氷雨も降ったこともあったでしょう。真夏は、高温多湿で、さぞかしバテたことでしょう。何しろ、彼は十数年前に大病して、障害者手帳を持つ身です。よくぞ、生き延びたものだと思います。
食事はどうしていたのかなあ…。
一時は別荘を持つほど羽振りがよかった聡明なインテリさんが、ここまで波乱万丈の人生を歩もうなどとは、学生時代は、少し想像はできましたが、まさか、失踪するとは思ってもみませんでした。どん底に堕ちたので、後は這い上がってもらうしかないと思っています。
Elle est retrouv?e.
Quoi?- L’?ternit?.
C’est la mer all?e
Avec le soleil.
……………..
L? pas d’esp?rance,
Nul orietur.
Science avec patience,
Le suuplice est s?r.
Elle est retrouv?e.
Quoi?- L’?ternit?.
C’est la mer all?e
Avec le soleil.
Mai 1872.
これは、彼が学生時代に暗誦していた仏象徴派詩人アルチュール・ランボーのL’?TERNITE(永遠)という題の詩です。時に、ランボー17歳。
見つかった。
何が? ー 永遠さ。
永遠とは、太陽を飲み込んでいる海のこと。
…………………
そこには希望もないし、
立ち上がる術もない。
辛抱強く学ぶしかない。
艱難辛苦こそ確かに実感できるものだから。
また見つかった。
何が? ー 永遠さ。
永遠とは、太陽を飲み込んでいる海のことさ。
1872年5月
(拙訳)
旧友は、この詩を自ら実践したかったのでしょうか?
とにかく、en tout cas, 私の生涯で、彼ほど常識を超えた天才肌の八方破れの人間にお会いしたことはありません。