扇子は、余計な買い物か? 第5刷

桜井扇子

もう梅雨が明けたのかしら。

本日は、暑い中、ママチャリを漕いで、近くのスーパーアリーナで開催中の高級ブランド大招待バーゲンに行って来ました。

友人の川本君が、「貴兄の家の近くだろう」ということで、招待状をくれたのでした。会場には、招待状なしでは入れませんでした。

最近、会社に着ていくちゃんとした夏物スラックスが少なくなっていたので、いいものがあれば、買ってくるか、という程度で出掛けてきました。

会場は、普通なら、プロの室内スポーツ(テニスやバスケットなど)などがやれて、よく大物外タレもコンサートで使ったりしてますから、広いと言えば、広い。

しかし、正直、定価の半額とか3割引とかで売られているものは、はっきし言って、「売れ残り」か「バッタ屋落ち」もんばかりでした。値札の付け方も怪しい。最初から5割増の定価を付けておいて、そこから、「五割引き」セールを騙っていたのかもしれません。いや、断定はしてませんよ(笑)。あくまでも個人的印象です。

ま、売れ残りでも、福があるかもしれませんので、私は、狙いの夏物スラックスとして、英国の老舗ダックスの高級もんの柄が気に入ったので購入してしまいました。半額と称しながら、1万4000円もしました。

で、せっかく暑い中をチャリで飛ばしてきたので、すぐ帰るのも何ですから会場をフラフラしていたところ、扇子コーナーが眼に入りました。

そう言えば、7月1日から会社で異動した職場は、人口密度の高い風通しの悪い奥まった所で、空調設備の恩恵を受けにくい所でした。

端的に飾らずに言えば、冷暖房完備でも、夏は暑く、冬は寒いということです。

そういうことも、是ありまして、扇子を買うことにしたのです。

今日は、その写真を掲載したわけです。

これ、幾らだと思いますか?

渓流斎としては、目の玉が飛び出ない程度に高かったです。

写真を見てお分かりのように、上の紙の部分より、「骨」の部分が多く出ていますよね?扇子は、この骨が決め手で、多い方が高価なんだそうです。和紙で誤魔化しているような扇子は、安物ということになります(笑)。その話を聞いて、和紙の多い安物が、買えなくなってしまいました。

この扇子さえあれば、「よっしゃ、よっしゃ」と田中角栄さんのように、仕事ができそうです。捗りそうです。

今、併読している網野善彦著「異形の王権」は、文献から歴史を解読するのではなく、「一遍上人絵詞伝」や「伴大納言絵詞」などに出てくる登場人物と服装、持ち物などから、その人の官職身分、社会的地位の特徴を「絵解き」する学問を提唱しております。

勿論、歴史絵巻の中には、「小道具」として、扇子も多く登場します。単に涼むためだけでなく、顔を隠したり、穢れた人、物をそっと覗いてみる際に、扇子が使われていることを絵解きしたりします。

この本を読んだ影響から、今回、扇子を買ってしまったことを、私は、正直に告白します(笑)。

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