【訃報】片岡さん、逝く

旧おつな寿司セミナーのメンバーだった翻訳家で画家の片岡みい子さんが、2月7日午前9時35分、長い闘病生活の末、都内の病院でお亡くなりになりました。新潟県出身。葬儀は身内で同県内で行われ、3月に東京でお別れの会が開催される予定です。

まだまだお若いので、やり残したこともあったことでしょう。本当に残念です。

私は、大学の後輩として目を掛けて頂き、親切にして頂いたものです。消えてしまった旧渓流斎日乗にも彼女はよく登場しておりました。「先輩!」と声を掛けると、「先輩なんて、呼ばないで」といつも怒られておりました。それでいて、調べ物などよく頼まれごとを仰せつかりました。

小さな事に拘らず、いつも前向きで、色んな事に挑戦されるバイタリティーのある方でした。「ブランソン 20世紀最後の風雲児」「ラルフ・ローレン物語」など翻訳家として活躍され、今は休刊した月刊誌「イングリッシュ・ジャーナル」に毎月、巻頭エッセイを連載されておりました。

ロシア学者だったご主人(故人)との思い出を綴った「大変よく生きました」(論創社)は、微に入り細に入り、当時の正直過ぎる程の心境を初めて公開され、大変勇気のある人だなあと思ったものです。

何かの集まりがあると、いつものようにお顔を合わせていたので、もうお会いできないと思うと本当に哀しいです。青山のワインバー「蔵」が初対面ではなかったかと思いますが、もう四半世紀以上昔なのであまりよく覚えていません。

昨春、東京・銀座の渋谷画廊での同人展覧会でお会いしたのが、元気な片岡さんとお会いした最後となってしまいました。

このブログは、あまり個人のプライバシーに立ち入ったことを書かないようにしておりましたが、片岡さんは、ネットのウィキペディアにも掲載されている「公人」ですし、恐らく多くの友人、知人の方がいらしゃったと思いますので、敢えて掲載させて頂きました。

先月、御茶ノ水の病院にKさんのお見舞いに行ったことを書きましたが、そのKさんとは、片岡さんのことでした。

御冥福を御祈り申し上げます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

旧《溪流斎日乗》 depuis 2005 をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む