決めた未来が実現するとは

 バーボン・ストリート Copyright Par Duc Matsuocha gouverneur

 図書館本は忘れた頃にやってくる。(渓流斎の格言)

 「本は借りるものではなく、買うものである」という著名評論家の言いつけに逆らって図書館に予約すると、大抵の本は借りたい人が殺到してまして、かなり長い行列の順番待ちです。

 ということで、「こんなの予約したのかなあ」という本がどさーとやってきます。

 先日は、4冊もいっぺんに来ましたから、異常事態宣言です(笑)。恐らく、1年半か2年半前は読みたくてしょうがなかったんでしょうが、2年も経てば熱が醒めてしまい、「案外買わなくてよかった」なんていう本もありますので、いくら著名評論家が言うことでもたまには外れることもあるのです。

それにいくら数多くの蔵書を自宅の本棚に並べて自慢しても、あの世には持っていけませんからね(笑)。

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 そこで、前置きが長くなりましたが、本田健著「決めた未来しか実現しない」(サンマーク出版)という自己啓発本のような本を今読んでいます。

 著者は大ベストセラー作家で、「よし、2年間で100万部のシリーズ本を出すぞ」と念じると本当に実現させてしまう神がかりのような作家です。

 手品でも何でもなく、もちろん、周到な準備と刻苦勉励が背景にありますが、そう世界に宣言すると、読者、出版社、印刷会社、ブロガー、本屋さんの店員と不思議なほどの繋がりが生まれ、シンクロニシティ(一見偶然のようで、実は人生を変えてしまうような出来事)で、うまい具合に歯車が回って、本当に実現してしまうというのです。

 (その本は、ベストセラーになった「20代にしておきたい17のこと」など「17のことシリーズ」7冊)

 著者は「自分が実現したいという未来が引き寄せられるように、現実が動いた」というような表現をしておりますが、これに対して、「うっそーだーい。できるわけないじゃん」と反発している貴方は失格。まず、無理でしょう(笑)。

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 人は「自分には才能がないから」「忙しくて時間がないから」「不安定な生活になりたくないから」などと様々な理由をこしらえて、実際に夢を実現しようという端緒さえつかまず、一歩さえ足を動かしていないのではないか、と著者は言います。

 実は、私自身、こういう本は嫌いじゃないんですよね。正直、わざわざ買おうとは思いませんが…。オイオイ(笑)。

 人を不快にさせたり、気分を害したりするような「毒本」は、どうも時間の無駄です。

 人生、何をしても同じだったら、気分よく穏やかに過ごし、年を取っても、いつまでも、明日や未来に希望や夢を持って生きたいものです。

 年を取ると、ヒトは、それまで苦渋や辛酸を舐めさせられ、自分の思い通りにいかないことばかり体験してきておりますから、疑い深く、他人も未来も信用できなくなります。そういうことは、至極当たり前のことですから、せめて、「清涼剤」か「一服」、もしくはフィクション(笑)として、たまにはこういう本を読むことをお勧めします。(あっ?!これは罠かしら?)

でも、思想信条が現実化するとは怖い話。

今は安倍政権に反感を持つ謎のX氏は、戦前教育を受け、教育勅語を丸暗記し、今でも歴代天皇の名前をスラスラ暗唱でき、イッパシの軍国主義少年でした!

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