銀座「魚斗」鯛茶漬け定食
昨日5月3日のアクセス数は、閲覧数360PV、訪問者数186IPの5425位でした。普段通りに戻りましたので、本音で行きましょうかね(笑)。
昨日の日本会議の会議で、安倍首相がビデオメッセージで登場して、「憲法改正して2020年に実施」構想をぶちまけました。
何しろ、お爺さんの岸信介(歴史上人物のため敬称略、以下略)以来の悲願なんだそうですね。首相になれなかったお父さんの悲願は二度も達成しましたから、今度は偉大なる祖父の悲願達成に邁進することになったのでしょう。
衆参両院議会では、与党が3分の2の議席を獲得してますから、憲法改正の発議が可能で、机上の空論ではなく、現実味を帯びているわけです。
森友学園の籠池前理事長を運営委員にかつぐ日本会議を始め、改憲派は万々歳、欣喜雀躍です。護憲派左翼は、議会少数派ですし、力も勢いもありません。核実験を繰り返す野蛮な北朝鮮と、慰安婦問題合意不履行の信用できない韓国と、防衛費を増強して東アジア支配と覇権主義を高揚させる中国が追風になって、世論を味方につけていますから、今がチャンスです。
私は、か弱い立憲主義者、護憲主義者ですが、安倍首相の発言を聞いて、驚きはしませんでしたが、こんなあからさまに宣言するとは随分、物騒な世の中になったものだというのが正直な感想です。
そう言えば、安倍首相が4月24日に東京・飯田橋のグランドパレスの日本料理店「千代田」で、讀賣新聞の渡辺恒雄主筆と密談したのは、5月3日付の讀賣新聞にこの構想を掲載して、選挙民の顔色を伺う約束をしていたんですね。そうとは知らず、小生は、翌4月25日の渓流斎ブログに、呑気にも浅はかにも「『千代田』会談」などという唐変木なことを書いてしまいました。
今の国会は、一強多弱の大政翼賛会体制ですから、何でもやりたい放題です。集団的自衛権を認める安保法制という名の戦争法を成立させ、今度は、共謀罪という名の治安維持法を成立させようとしています。
今は、世界的に「自国第一主義」という名の右翼が台頭して、まるで1930年代が復活したような様相です。
ドイツ・ナチスが選挙で政権を獲得したのは、1933年1月(ヒトラー首相、42歳)のことです。
いや、ヒトラーの先輩にはイタリアのムッソリーニがおりました。1925年12月には首席宰相兼国務大臣に就任して独裁体制を確立しました。
そもそも、ムッソリーニは社会主義を信奉する労働者のための政党であるイタリア社会党出身で、独自の政治理論「ファシズム」(結束主義)を提唱しました。ということは、ムッソリーニは左翼?
今でこそ、ファシズムやファシストは、「悪の権化」の代名詞として使われていますが、当時は、最先端の流行ファッションで、あの木村東介も、若き頃、ムッソリーニに憧れて、集団で黒シャツを着て徒党を組んで政治運動をしていたと、自分の著作の中で回顧しておりました。
1920年代から40年代にかけて、世界中の若者がファシズムを人類の救済策として受け入れていたことが分かります。
ところで、問題の2020年を控えて、安倍首相は「東京五輪開催」を大義にして、テロ対策法=共謀罪法、実は治安維持法を成立させてようと必死です。評論家の森まゆみさんは「共謀罪を成立させなければ東京オリンピックが開催できないと、安倍首相が仰るのなら、オリンピック開催を返上したらいい」と大変勇気のある発言をしておりましたが(毎日新聞とのインタビュー)、私も同感です。
どうせ、オリンピックは、競技場やインフラ設備建設で大手ゼネコンが儲けるだけですからね。それと、国際オリンピック委員会(IOC)委員という名の特権階級連中の金城湯池なのです。(庶民は開催してもらわなくても一向に困らない!)
私は、戦前の「隣り組」のような監視社会が再導入されるのは真っ平御免です。
最近思うに、右翼も左翼も軸足が大分ズレてきて、傾向が変わってきたような気がしております。
あの漫画家の小林よしのり氏が、まさか民進党の参考人として、共謀罪反対を表明するとは思いも寄りませんでした。
また、憲法改正論者の大勲位中曽根元首相が、集団的自衛権には反対していたということも意外でした。
世の中、安倍首相が鳴らすラッパに踊らされて、このまま邁進するととんでもない社会になると危惧しています。とにかく、戦後72年。戦争を知らない世代が8割を超え、悲惨な戦争体験者が少なくなってきました。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」では取り返しがつきません。何と言っても、歴史の教訓を忘れてはいけないのです。