女優の斉藤とも子さんが、母親の胎内で被爆した原爆小頭症の家族史をテーマにした修士論文を書いた話を某日、ラジオで聞きました。
名前は、音だけで聞いていたので、「サイトウトモコ」さんと言われても、漢字名が思いつかず、当然、顔を思い出せなかったのですが、後日、新聞に載った記事と写真で、昔よく学園ドラマに出ていた彼女だったということが分かったのです。
彼女は高校を中退していましたが、大検に合格し、三浪の末、38歳で東洋大社会学部に入学したそうです。もう44歳になっていました。新陳代謝の激しい芸能界ですから、若い人は知らないはずです。
彼女が原爆に関心を持ったのは、井上ひさし原作の舞台「父と暮らせば」(宮沢りえ主演で映画化されました)に出演したのがきっかけだったそうです。
偏見かもしれませんが、芸能関係の人がこれほどまで熱心に学問を研究する人は、皆無とは言いませんが、多くはないのではないでしょうか。何度も広島に行き、原爆小頭症の患者の家族を訪ね歩いて、聞き取り調査しながら、「本当は、患者としてそっとしておいて欲しいのではないか。こんなことをして、いいのだろうか」と煩悶したこともあったそうです。
いつか彼女の論文を読んでみたいです。
斉藤さん、あなたは偉い!(小松の親分の口調で)
斉藤さんの修論
お邪魔いたします。
斉藤さんの修論ですが、「きのこ雲の下から、明日へ」というタイトルで「ゆいぽおと」発行でKTC中央出版という出版社から刊行されています。帯に井上ひさしさんの言葉が。
別に斉藤さんに大きな関係があるものではありませんが、たまたま私もあの番組を聞いて、ようやく斉藤さんが繋がったのでした。
失礼をいたしました。