もうすぐ、熱田千華子さんの3回忌がやってきます。
2004年8月20日午前9時21分(現地時間)、彼女は米国ボストンで自転車で通勤中に交通事故に遭い、亡くなってしまいました。わずか39歳という短い生涯でした。
彼女と私は、会社の同僚として、3年近く机を並べたことがありました。とても優秀な方で、外国人の作家や芸術家など通訳なしで、インタビューをこなしていました。
ある日、一念発起して、会社を退職して、アメリカに渡りました。得意の英語を生かして、世界的なジャーナリストになるのが夢だったようです。彼女には狭い日本のグジャグジャした人間関係に合わない大陸的な大らかさがありました。
彼女には「場」の雰囲気をまろやかに包み込む包容力がありました。
ですから、本当に多くの友人に恵まれました。
今回、彼女の遺作とも言うべき本が出版されました。
「イーストコースト アメリカ インターネット暮らし」(新風舎)という本です。
彼女の友人であるNY在住の鈴木聖子さん、糸井恵さんらが東奔西走して、編集してまとめました。
彼女のホームページも立ち上げています。
http://chikako-atsuta.net/new/index.shtml
是非、ご覧ください。
私も、これまで多くのかけがえのない人を亡くしてきましたが、どういうわけか、親しみ深かった人は、その人の声が耳の奥にいつまでも残っているのです。
熱田さんの声も忘れません。
私の方が少し年長なのに、よく励まされました。
「そのうち、いいことありますよ」
苦しい時、いつも彼女の声が私の耳元でこだまします。