ヴェニス
溝口敦著「細木数子 魔女の履歴書」を読了しました。「週刊現代」連載時にチラチラ読んでいたのですが、こうしてまとめて読んでみると、複雑な思いにかられます。なぜなら、彼女の出演するテレビ番組は相変わらず高視聴率を獲得し、マスコミもスポンサーもそして、騙されたフリをしている視聴者も皆グルだからです。
お笑いやヴァラエティーとして「他人事」として笑って見ているのなら、まだ許されているでしょうが、この本には、そんなことでは済まされない驚愕の事実がこれでもか、これでもか、といった調子で書かれています。
著者が断罪する「女ヤクザ」細木氏の商法が暴かれています。
①テレビ出演料(フジテレビ系「幸せって何だっけ」、TBS系「ズバリ言うわよ」など)約4億円
②占い本印税(「六星占術」累計6500万部など)約4億円
③携帯アクセス代(「六星占術」会員約100万人)約12億円
④講演・勉強会、鑑定、墓石・仏壇販売マージン等で約4億円
合計年収約24億円!
信じる人も信じない人も「たかが占い」ということで、「人畜無害」で済めば許されるでしょうが、細木氏に限って、その影響力は絶大です。テレビで有名になって、占い本を買わせて、鑑定や講演会で「先祖を大事にしなければ、地獄に堕ちるぞ」と脅迫して、墓石や仏壇を買わせるどこかの宗教団体の「霊感商法」みたいなカラクリが暴かれているのです。細木氏は、若い頃、暴力団「小金井一家」8代目総長で二率会会長代行の堀尾昌志氏と30年間内縁関係にあったなど、裏社会に精通しており、その「恐喝」ぶりは筋金入りだと暴露されています。
そもそも、「六星占術」自体が、神・真理星占学会会長の神熙玲(じんきれい)氏(本名小林真津子)の「六大天冲殺」の資料をパクッたものであるという事実が本書で初めて明らかにされています。
借金を抱えて困っていた歌手の島倉千代子は、まだまだ「金のなる木」であることを察知して、細木氏は彼女に取り入って、マネジャー役を買って出て、結局、9億5千万円もの大金を手にしていった話なども圧巻です。
まあ、ほとんどの日本国民はこの本を読むことはなく、細木氏を「先生」と崇めて、本を買い、仏壇を買い、墓石を買っていくことでしょうね。
テレビの高視聴率がそれを証明しています。
溝口先生、取材不足気味。細木数子が占いをパックたのは、女性ではなく、
男の有名な先生で、堀尾昌志にいわれて
自分の身体を提供して、おしえて頂いたのではないですか。
占いに関する遺品その他はパックた見たいですが。