山崎朋子さんの「アジア女性交流史・昭和初期篇」の連載が月刊誌「世界」(岩波書店)1月号から始まりました。第一回は「二つの人身御供婚(上) 李方子と愛新覚羅浩」。連載は2年間続くそうです。
朝鮮李朝の皇太子英親王(ヨンチンワン)李垠(リウン)と、日本の皇族梨本宮の長女方子(まさこ)との結婚、満州国の皇帝の弟溥傑(プージュ)と、昭和天皇の御后候補でもあった嵯峨宮の娘浩(ひろ)との結婚が取り上げられ、いずれも大日本帝国による政略結婚であったことを明らかにしています。
英親王李垠には朝鮮に閔甲完(ミンカブワン)という聡明な婚約者がおり、溥傑には、唐怡瑩(タンイーイン)という妻がいましたが、二人とも強制的に別れさせられた悲話も明かされています。
「政略結婚」については、ある程度知っていたのですが、婚約者や妻が離別させられた話までは知りませんでした。本当によく調べ尽くしていると思います。
山崎さんは「書くのは苦しくて苦しくてしょうがない」と私に本音を明かしてくれました。まるで、夕鶴が自分の羽をちぎって織物を織っているような感じではないでしょうか。
一人でも多くの方に読んで戴きたいなあと思い、ブログに記しました。