ジョン・レノン「PEACE BED」続き

(続き)

 

昨日の続きです。ジョンの映画のパンフレット(700円)を読んでいたら、昨日自分の書いたことの間違いや気が付いたことがあったので、書きます。(まあ、ほとんどの方は興味ないかもしれませんけど)

まず、ニール・ヤングが歌った「オハイオ」は、オハイオ州立大学でもオハイオ市立大学でもなく、ケント州立大学でした。事件は1970年5月4日。ニクソン大統領のカンボジア侵攻に抗議して大学構内でデモをしていた学生がオハイオ州兵によって発砲され、4人が死亡、9人が負傷した事件でした。単にデモしただけで、射殺されるとは!射殺された男子学生がうつぶせになっている横で、女子大生が跪いて両手を広げて嘆き悲しんでいる写真が世界に配信されて有名になりましたね。ミャンマーではなく、わずか37年前に天下のアメリカ合衆国でこんなことが起きていたんですよ。

ザ・ビートルズ・クラブの斉藤早苗代表が書いていましたが、当時、ジョンの名声を利用しようと彼に近づいた過激な反体制派のリーダー、ジェリー・ルービンは、ベトナム戦争が終わると、とっとと企業家に鞍替えして、ビジネスマンに転身していた。ジョンが最も嫌う狡猾さを持ち合わせていたというのです。まあ、芥川龍之介の「杜子春」と同じです。名声とお金を持った人の周りには絶えず胡散臭い人間が付きまとうものです。利用できなくなれば、ポイと捨てて、他の利用できる人間を探すだけです。

だから、思想信条だの政治運動だのというのは、私は信じられないのです。

話が脱線しましたが、このパンフレットには実に恐ろしいことが書いているのです。このパンフレットの編集者がどういう意図で掲載したのか分かりませんが、ニクソン大統領とエルヴィス・プレスリーががっち握手している写真の下にこんなキャプションが付いています。

「大統領、お気をつけてください。ビートルズはアンチ・アメリカ勢力に巨大な影響力を持っています。そして彼らはアメリカの若者に悪影響を及ぼします。~エルビス・プレスリー」

これが事実だとしたら、何だか、プレスリーって嫌な奴ですね。点数稼ぎのチクリ屋じゃないですか!嫌いになっちまいましたね。

“ジョン・レノン「PEACE BED」続き” への3件の返信

  1. お教えします
    それは「トゥーヴァージンズ」というLPです。
    私も随分年上のビートルズ・ファンですが、確か、1969年発売で、発禁処分となり、日本でも一部のマニアしか手に入らなかったと思います。

    今では、オープンに手に入るのではないでしょうか。

    帯広に住んでいた頃、ちょっと今、タイトルは忘れましたが、「未完成組曲」か何とかいうジョンとヨーコのアルバムを買って聴きましたが、それは、かなりぶっ飛んだ前衛的な実験音楽で、仕事の悩みと孤独と絶体絶命の心境でノイローゼになってしまいました。

  2. ちょっとだけエッチな話
    ずいぶん年上のある人物なんですが、ビートルズ・ファンがいたんです。
    いろいろレコードを持ってまして、一度ジョンとヨー
    コがツーショットで写ったレコードジャケットを、見
    せてもらいました。なんていうこともない顔だけ写っ
    たLPジャケットだったんですが、「ペラリ」とめく
    ると二人が局部を露出したシーンがまざまざと展開す
    る、衝撃のジャケットでありました。

    税関はビニールにくるまれた表しかチェックしません
    から、まんまと輸入できたんですね。

  3. ジョン・レノン考
    ジョンはメッセージを発したい人でしたね。
    英国はユーモアと風刺を理解する国柄ですから時として過激な発言と取られたり、皮肉屋さんと撮られたりもしたようです。他の3人と比較したらそれはもう突出してるでしょう。マスコミも世間も(と言うより世界中が)注目しますね。
    で、そういう人(発信する人)は利用されてしまう。

    何年か前、ジョンを慕うコンサートが日本でも鳴り物入りで、ヨーコ未亡人が参加して催されたりしました。
    Imagineはいまだにテーマソングのように歌われますが、ジョン自身は「今は歌えない」と言う意味の発言を後何かのインタビューでしています。
    「宗教なんてないって想像してごらん。」なんて言われたらその場で自ら命を絶ってしまう人たちが世界中にはたくさんいると思うのです。
    宗教、信仰がなくては生きていけない人たちを無視した歌詞と批判されても仕方ないですね。
    私はジョンの大ファンですから、曲としてのImagineは口ずさみますが、それで何かを訴えようとか、変えようとかは考えません。
    安っぽい同調でジョンを利用したくないのです。

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