27年なんて、あっという間です

「三浦和義事件」はまだ、尾を引いていますね。サイパンからロスへ移送するか、しないかという審理で、数週間もかかるという話ですから、とてつもないことです。

 

「日本の最高裁で無罪が確定しているのに、逮捕するとは何事か。一事不再理の原則に反する」と弁護団は怒っていますが、日本でも、1967年に在日米軍の裁判で無罪とされた米兵を改めて日本で裁判しても憲法違反にならないという判断を最高裁が判断したことがあるようです。

 

異常なケースではなかったのですね。

 

この27年前に起きた事件について、周囲にいる若い人に聞いたら「知らない」という人もいるのです。ビックリしてしまいました。もっとも、その人はドリフターズでさえ知らないというのですから…。あと、「三浦和義逮捕される」というニュースを聞いたある人が、「(サッカーの)カズさん逮捕されちゃったの?」と叫んだといいます。これにも驚きました(笑)。

あれだけ、大騒ぎした事件は、これまでの私自身の記憶にないくらいなので、「三浦事件を知らないなんて!」と世代間ショックを感じてしまいました。当時もうバリバリの社会人でしたから。

そこで、ちょっと、戦後27年はいつだったのか、数えてみました。1972年です。当時の私はロック少年で、政治的社会的事件にはほとんど関心がなく、ビートルズからツエッペリン、ELP、イエス、GFR、グラム・ロック…と聴きまくって毎日を過していました。浅間山荘事件には衝撃を受けましたが。

1972年。あの悲惨な太平洋戦争を「経験」した人は、30代以上で、10代で軍隊経験をした人でもまだ40代半ばだったでしょうから、つい昨日の出来事だったことでしょうね。少年の私は、戦争は遠い時代の出来事で、正直ほとんど、実感として湧きませんでした。街には戦争の傷跡はほとんど残っていませんでした。

ですから、27年前の三浦事件を知らないという若い世代の気持ちも、これでやっと分かったです。

「とにかく、時間の経つのは速い。人生なんてあっという間に終わってしまう」という感を強くしました。

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