「アメリカを売った男」★★★★

ビリー・レイ監督の「アメリカを売った男」を見てきました。

2001年2月18日にロシアのスパイ容疑で逮捕されたFBI捜査官ロバート・ハンセンの捕まるまでの2ヶ月間に焦点を当てた作品です。

実際のストーリーの映画化で、結末が分かっているのに、最初から最後までハラハラドキドキのし通しで、一気に映画の世界に入ってしまいました。

80点

ハンセン役のクリス・クーパーが渋くていい。もう、見るからに「犯人」そのもので、屈折した感情を見事に表現していました。ハンセンの若手助手役のライアン・フィリップもよかった。初めて見る役者でしたが、なかなかの好演です。それに、やたらと美人女優が登場するんですね。名前も知らないのですが…。

 

それにしても、二十年間もKGBに米国の国家機密を売り続けていたFBIの捜査官がいたとは、驚きでした。「自由の国」米国の奥行きと懐の深さを痛感致しました。

 

ただ1つだけ、不思議に思ったのは、映画の中の重要なシーンで「ポケベル」が出てくるところです。2001年といえば、日本では、ポケベルは化石化して、ほとんど誰も使っていませんでした。メールにしろ、皆携帯を使っていたはずです。天下の世界最強、世界最先端を行くアメリカで、2001年にポケベルを使っていたんですかね?

 

まあ、原作に忠実に映画化したようですから、実際そうだったんでしょうが、日本ほど携帯が普及していなかったんでしょうね。確かそんな話を聞いたことがあります。ちなみに、ポケベルは、英語でpagerと言います。携帯電話は、cell phone またはmobile phone ですね。

“「アメリカを売った男」★★★★” への2件の返信

  1. アメリカから来た男
    文藝春秋2008年4月臨時増刊号「特集 もうひとつの京
    都」を読んでいましたら、Michael S. Molaskyさんの
    「ワタシは『ヘンな外人』ではナイ」が、すこぶるお
    もしろい。

    多趣味のMolaskyさんは、何でものめりこむタイプ。

    映画館で『燃えよドラゴン』を17回観て空手道場に
    通いつつ、自宅で『アチョー』と叫んでみたり、毎日
    縄跳びに励み、連続で6千回跳んでみたり、また日本
    語で覚えた将棋を覚え「中飛車」で敗れれば、教則本
    で「中飛車」対策を徹底的に練り、職場仲間には全員
    打ち勝ったそうです。そのほかにも尺八と酒場めぐり
    が趣味だそうでして、なんでも町を徘徊して店に入る
    際には、西部劇のガンマンの心情で入店するとか。

    定価98円なら即買いだったのですが、実際の定価は
    980円です。他の記事がさほどでもなかったので、
    立ち読みで済ませました(笑)。(p161から6ページ
    に及ぶインタビューです)

    Molaskyさんの著書『その言葉、異議あり!』(2007 
    中公ラクレ)もけっこうイケテます。まずは書店へダッ
    シュしてください!

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