八芳圓
公開日時: 2008年5月5日 @ 10:00
ちょっと、はまってしまいました。エミー賞も受賞したとかいう米国テレビドラマ「デスパレートな妻たち」http://www3.nhk.or.jp/kaigai/dh/about/index.htmlです。
よくご存知の方にとっては「何を今さら」と思われるかもしれませんが、その、何を今さら、です。
4月にお会いした通訳仲間の人が「DVDで見れば英語の勉強になります。これは、はまりますよ」と言われていたので、いつか見たいと思っていたのです。
レンタルDVDで見つけ、借りてみました。
いやあ、すっかりはまってしまいましたね。レンタル屋さんでは全11巻のシリーズが第3シリーズまでありましたが、結構借りられていました。第一弾は2004年に放送されたらしく、米国内で大反響で、大統領のスピーチでも引用されたとか。
目下、第1シリーズの第4巻まで一気に見てしまいました。最近、全くテレビドラマは見ていなかったので、新鮮な驚きがありました。
いわゆる中産階級より上の階級が住む、まあ高級住宅街が舞台です。いずれの家族にも何か問題や悩みを抱え、ある主婦が自殺するところから物語は始まります。夫婦の問題あり、子供の問題あり、嫁姑の争いあり、不倫や浮気もあり、殺人事件やミステリーもあり、「一体次に何が起きるのだろうか」とハラハラとした気持ちで見せられるので、やめられなくなってしまうのです。主役のスーザンを演じるテリー・ハッチャーがとても魅力的です。視点が女性なので、結構、女性も男性に対して積極的なんだなあ、とおかしくなります。
台詞もうまくできています。最後まで見ないと、わけが分からないので、このままでは、全部見てしまいそうです。1巻借りるのに300円ですから、全3シリーズ33巻見るとなると、9900円かあ、ああ…。
デスパレート desperate は、「絶望的な」という意味ですが、「必死の」「~したくてたまらない」という正反対な意味もあります。恐らく、ドラマではこの両方の意味をかけているのでしょう。ですから、ドラマのタイトルを「絶望的な妻たち」と訳してしまっては、やはり不正解なのでしょうね。何しろ自分が抱えている困難や問題からはいあがろうと必死になっている主婦たちが主人公なのですから。
このように、英語は、一つの表現で全く正反対な意味を持ってしまうから厄介です。
例えば、 as luck would have it というと、「運良く」という意味ですが、その反対に「運悪く」という意味もあるのです。どちらの意味で使っているのか、その場にならなきゃ分からないでしょう。
confidence は、「信頼」ですが、confidence man は、何と「詐欺師」です。
sophisticated を「洗練された」「高級な」といういい意味しか知らないと困ります。「世間ずれした」「すれっからしの」という意味で使われることもあるからです。
ditraction は普通「気晴らし」と使われますが、 「注意力散漫」と非難される意味でも使われます。
驚いたことに outrageous (無礼な、極悪な)や awesome (怖ろしい)は、悪い意味で使われるとばかり思っていたのですが、最近ではそれぞれ「素敵な」、「いい奴」で、正反対のいい意味で使われることが多いらしいですね。これらは、現地に行くか、日々新聞雑誌でチャックするしかないでしょう。
デスパレートから、話はちょっと脱線しました。
rakuda3さん江
rakuda3さんとは、もしかしたら、以前、コメントを頂いた「らくだ3」さんですか?
鋭いご指摘有難うございました。「崖っぷちの妻たち」と訳されていたとは、よく知らなかったのですが、確かにピッタリかもしれませんね。
それより、私は、「デスパレートな妻たち」が天下のNHKで放送されていたとは驚きでした。放送コードが昔と比べて随分、緩やかになったものですね。世の中、もっと進んでいるので、これはまだまだソフトなタイプなのでしょうけど、僕は隠れて一人で密かに高校生みたいにドキドキしながら見ています(笑)。
テリー様へ
私の映像を見たのですか?
見たなあ~~~
わたし的には(若者言葉)消し去りたいので、どうか、内緒にしてくださいね。
朋之介からの御願いでした。
desparate
こんにちは。
desparateは、この場合「崖っぷちの」というNHKの訳のほうがいいんじゃないでしょうか?
「絶望的な」「必死の」「~したくてたまらない」というのは、ドラマのスジから言ってちょっとちがうかなと。
私はあの主婦の中ではブリーがいちばん好きです。:)理由は、これから見続けていくとわかりますが、彼女が唯一人を陥れることをしないからです。裏で何かやるときには、必ず子どものためとかちゃんとしたわけがあり、性格的にはいちばん共感が持てるなあ、ちなみにいちばん苦手なのはスーザンです。特に最新作での展開では・・・とこれはあとのお楽しみですね!
Unknown
日本語でも同様の表現が最近見受けられますよね。美味な食べ物に「ヤバイ」がそうですね。外国人のほうが、マザータングの人々よりも真っ当な言葉を話しているんでしょうね。
そういえば、某サイトで、朋之介さんの映像が出ているのを拝見しました。カッコイイ。