「ほんとうの環境問題」

養老孟司氏との対談「ほんとうの環境問題」http://www.shinchosha.co.jp/books/html/423104.htmlを上梓した早稲田大学の池田清彦教授が昨晩、ラジオに出演していましたが、非常に興味深かったです。

残念ながら、メモをしないで、聞き流していたので、正確なことは書けませんが、今の「環境問題」にはかなり、政治的な恣意的な戦略がある、というのが氏の大方の見解でした。

例えば、石油に代わる代替エネルギーとして、トウモロコシなの穀物から取ったバイオエネルギーが注目されていますが、これは、アメリカの余った穀物の価格を維持し、相場を上げるという国家的戦略なのではないか、とか、地球温暖化の元凶として二酸化炭素(CO2)の排出ばかり問題にされているが、CO2の排出を下げるために投入する税金はそれほど効果があるとは思えず、例えば、ツバル諸島に堤防を作る費用に充てた方がいいのではないか、などといったことを提言していました。

同書によると、地球温暖化論というのは、1988年にジェームス・ハンソンという人が言い出したのがきっかけだそうです。

先頃、ホッキョクグマが絶滅危惧種に指定されましたが、それは、地球温暖化で、北極の氷が解けて、ホッキョクグマが溺れてしまい、食べ物もなくなってしまう、という説が背景にありますが、池田教授によると、今から12万年前にホッキョクグマの化石が見つかったそうで、12万年前も今より、4度ほど気温が高かったそうです。

ということは、騒がれている地球温暖化が起きて、環境が変化してもホッキョクグマは、ヒグマのように鮭を食べたりして、何とか生き延びるのではないか、というのが池田教授の主張でした。

CO2排出問題にしても、原発を推進するグループによる陰謀説すらあるぐらいです。「石油は駄目だ。原発ならCO2を出さないから安心ですよ」というわけです。

 

環境問題を声高に叫ぶ人々に限って、大量のエネルギーを消費し、タクシーやエレベーターは乗り放題。まるで、「省エネ、節電は庶民の仕事。我々は免罪符を持っています」と言いたげです。

いずれにせよ、一口に環境問題といっても、根が深い問題であることは確かなのです。

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