犯人の菅野昭一という名の男は、33歳にもなるというのに、「親に仕事のことで相談したら、乗ってくれなかったから。無差別に人を殺したいと思って包丁を買った」と供述しているらしいのですが、唖然としてしまいます。彼は、大人になるための通過儀礼も経ず、希望も挫折もなく、ただ単に年だけ重ねただけなのかもしれません。殺された22歳の書店店員アルバイトの斎木愛さんの方が浮かばれません。ご両親、友人はさぞ無念でしょう。
この間の秋葉原連続殺傷事件の加藤容疑者といい、何か、このごろの日本人はおかしいですね。
非常に幼稚で、短絡的で、すぐ人に責任を転嫁する。昔の殺人者は、救いようのない貧困とか怨恨とか、それなりの重い動機を抱えていたのに、最近では、「周りから相手にされなかったから」とか全く意味不明の、本人も分からないような衝動的な動機が多く、「誰でもよかった」というのが特徴的です。
こういう人たちだけでなく、現代人は、自分自身を大切にしていないから、こういう発想になるのではないでしょうか。自分自身を労わらなければ、そして、かけがいのない生命を認識しなければ、他の人のことも尊重できないのではないでしょうか。
世間が悪いとか、教育が悪いとか、こういう子供たちを育てた大人が悪いというのは簡単です。今からでも遅くはない。一人一人が、憎悪や怨嗟から解き放たれた世界を築いていかなければならないと思います。ちょっと抽象的な言い方ですが、これから私もこのブログを通して、少しずつ書いていきたいと思っています。