情けは人の為ならず?=「物価高騰対応重点支援給付金」騒動

 個人的な話なのですが、本日、私が住んでいる自治体から思いも寄らないような大金が私の銀行口座に振り込まれました。

 いえいえ、還付金詐欺でも特殊詐欺でもありません。10日程前に自宅に葉書が来まして、さすがに「お前は貧乏だから」とまでは書いておりませんでしたが、「物価高騰対応重点支援給付金を支給致しますので、貴方の銀行口座に2月28日付で振り込みます」との案内があったのです。

 半信半疑でしたから、振り込まれるまで分かりません。油断も隙もありません(笑)。そしたら、本日、口座を確認したところ、ちゃんと振り込まれていたのです。「あの通知は本物だったんだあ」と、安心と嬉しさと喜びと感激に満ちあふれたのでした(笑)。大袈裟ですねえ。

 大金とはいえ、私は2月1日に早々と確定申告を済ませて、6万5200円もの多額のお金を納税したばかりでした。納税分をギリギリ取り戻したか否かの状態なので、何となく、プラスマイナスゼロといった感覚です。とても、これで「豪遊したい」といった気分にもなれません。

 そもそも、物価高騰対応重点支援給付金ということですから、家計の赤字を解消する補填金ですからね。

東京・新富町

 それでも、大いに助かります。もしかして、私が住む自治体だけがこんな行政サービスをしてくれるのかしら?

 いえいえ、昨年11月に閣議決定したものでした。内閣府のホームページにはこんなことが書かれていました。

 エネルギー・食料品価格の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者の支援を通じた地方創生を図るため、「デフレ完全脱却のための総合経済対策(令和5年11月2日閣議決定)」への対応として、地方公共団体が地域の実情に応じてきめ細やかに必要な事業を実施できるよう、令和5年11月に「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」(重点支援地方交付金)を創設するとともに、低所得世帯への支援のための「低所得世帯支援枠」を創設しています。
 また、令和6年度与党税制改正大綱のとりまとめと併せて成案を得た「低所得者支援及び定額減税を補足する給付」に対応するため、令和5年12月に「給付金・定額減税一体支援枠」及び「給付支援サービス活用枠」を創設しています。

 お役所の文書なので、大変読みにくいですねえ(失礼!)。交付金は補正予算を含めて、2兆6903億円。

 原資は国民の税金ですから、なあ~んだ、やはり、自分の支払った納税金が、自分の懐に戻って来たようなものです。

 これは、表裏の区別が出来ない連続面となる「メビウスの輪」みたいなものなのでしょうか? まあ、例えは悪いですが、お腹が空いた蛸が自分の足を食べて空腹を満たすようなものかもしれません。

 それとも、自分の投げたブーメランが返って来たようなものなのか? 「情けは人の為ならず」ということで、困った人を助けたお蔭で、逆に、自分が困った時に助けられたような話なのかもしれません。

 いずれにせよ、私自身は2月1日に早々、確定申告を済ませて、納税したお蔭だと思っています。目下、自民党議員の裏金問題で、「確定申告ボイコット」の波がSNS上で巻き起こっているらしいのですが、やはり、確定申告はした方が良いですよ。

 「正直者は得をする」世の中を造っていかなければなりませんから!

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